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2026年7月5日日曜日

久々に三人集まって「大嶺3粒冬のおとずれ」・「新政 涅槃龜低精白純米酒」(前編)

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7月に入り、私の仕事も大変な季節になって参りました。扇風機の付いたベストを持っていますが、もう古く風量がイマイチです。高価な新しいものに替えたいのですが、ウチの奥様は「あと何年もできないんだから、そのままでいいんじゃない」とつれない返事。まぁ、それは正論です。

さて、以前勤めていた会社の社員の人たちと、一緒にお酒を呑ませて頂いております。F君とH君がお酒を持って来てくれるので、私はお料理担当です。美味しいと言ってもらえるように、今回も頑張って造らせて頂いたお料理は、「ソーセージとアスパラの甘酢炒め」「やみつきナス」「ゴーヤーチャンプルー」「うなぎと豆腐のすき煮」「きのこ鍋」でした。箸休めは「たたきキュウリ」「赤カブ漬け」。そしてスーパーから購入したのは「鶏の唐揚げ」「お刺身」「焼き魚」でした。F君は、お腹がパンパンになるまで食べました~と嬉しい報告。ありがとう~!。

今回も日本酒担当のF君が、自宅にある日本酒専用冷蔵庫から持ち込んでくれたのは、Ohmine 3粒冬のおとずれ(四合壜)新政 涅槃龜(にるがめ)低精白純米酒(四合壜)十四代七垂二十貫(四合壜)、『吉田蔵U-百万石乃白(一升壜)の4本で、今回も入手困難酒のオンパレード。さすがだなぁ、F君は。

本日のお料理  四角い皿も手造り

乾杯は大嶺で  裏書をどうぞ






酒色は薄濁り

乾杯は、山口県美称市大嶺町の大嶺酒造が醸した『Ohmine 3粒冬のおとずれ』で、創業は江戸時代終盤の文政五年(1822)です。元々は大きな蔵に酒を卸す桶売りの酒蔵でしたが、業績の悪化や諸事情によって、1955年には蔵は休止となりました。50年以上休眠状態だった酒蔵でしたが、秋山剛志さんが農業と地域資源を軸に、地域の未来に繋がる産業になればと復活させました。最新の醸造機器と空調設備等や品質管理を徹底させて造られたお酒は、山口県のみならず全国的に人気の酒蔵になりました。SAKETIMEランキング山口県では、1位『金雀2位『東洋美人3位『大嶺』と素晴らしい味わいのお酒だと考えます。

因みに『Ohmine 3粒冬のおとずれ』のラベルのデザインは、フリーランスのイラストレーターのたなかみさき氏が担当しており、雪女がスキーのストックを持って振り返る構図となっています。

酒米は酒造好適米の絶対王者「山田錦」を50%まで磨いて使い、仕込み水は秋吉台のカルシウムが溶け込んだ軟水の「弁天の湧水」を使って醸しています。神社の境内より湧き出る事から「神の水」とよばれ、一口飲めば一年寿命が延びるという言い伝えがある、コバルトブルーのお水です。酵母や日本酒度、酸度などのスペックは非公表としています。

グラスに注ぐと酒色は薄く濁っており、グラスの内側に細かなバブルが張付きます。香りは華やかで、果実のジュースのような甘い香りが。口に含むとシュワッとした炭酸の辛めの口当たり。直ぐにジューシーな旨味が圧倒的で、果実の酸がバランスを取っています。この旨さは元旦のランキングに入る旨さだなぁ。1本目が超旨かったので、この後のラインナップ大丈夫か。あっという間に壜は空になっていました。

さて、二本目としてF君が冷蔵庫より恭しく取り出したお酒は、秋田県秋田市で創業が幕末嘉永5(1852)新政酒造が醸す『新政 涅槃龜(にるがめ)低精白純米酒』です。『新政』と云えば日本酒ランキングでは常に三本の指に入っているお酒です。昭和5年に蔵付き酵母だった協会六号酵母の抽出に成功し、第6番目の国家認定酵母と認定されました。

 新政酒造の再度の転機は平成19年。東大出身の御子息佐藤祐輔氏が酒蔵に入社し、蔵の改革に着手します。翌、平成20年には社員醸造に移行。同22年には原料米を秋田県産に限定。同24年には社長に就任し、全品を純米造りに。同26年には速醸酒母から決別し、生酛系酒母のみに限定した数少ない生酛純米蔵になりました。そして現在では、フレッシュで繊細な味わいを保つため、且つ、酸化に気を遣い、敢えて殆どのお酒を四合壜で提供しています。

新政 涅槃龜(にるがめ)低精白純米酒』の酒米は、無農薬栽培の「秋田酒こまち」で、88%まで磨いた低精白酒です。磨きが浅いので雑味が発生しやすいため、高度な醸造技術を使う難易度の高いお酒です。酵母はもちろん蔵付きの6号酵母で、仕込み水は中硬水の秋田市新屋地区の伏流水を使って、木桶で醸しています。アルコール度数は12度で、1回火入れの純米酒の原酒です。

涅槃龜純米原酒  低精白88

低精白酒とは   スペックは






酒色は少し琥珀

蛇の目に注ぐと、麹の香りを感じます。身構えて口に含むと、香りとは逆に軽快な甘酸っぱさが口腔を満たします。それは梨のような甘さで、べたつかないサラッとした甘さ。何回呑んでも爽やかな甘酸っぱさで、呑み込んでも甘酸っぱさや旨味の余韻が続きました。「秋田酒こまち」を12%しか削っていないのにこの完成度はハンパではありません。日本酒ではない日本酒という感じですか。これもランキングに入るなぁ。次々にランキング入りで、最終選考は自分の中でモメるなぁ。






美味しいお酒に乾杯

さて、後の二本は次週へと続きます。『十四代七垂二十貫』と『吉田蔵U-百万石乃白』という入手困難酒が待っております。三人で約二升のお酒を頂き、酩酊必死。そんな姿は見たくないと云う人たちも、乞うご期待!。♪

(。・_・。)ノ

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2026年1月25日日曜日

値引きシールの『秀よし純米大吟醸 閑雅 斗壜囲い雫酒』

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昨年末、青森蕎友会の蕎麦打ちに参加させて頂きました。昨年は割と真面目に通ったので、そこそこ打てるようになったつもりでいるのですが、丸く練った蕎麦の塊を、キチッと四角に伸ばす作業がどうも上手くゆかず、またもや講師陣より指導が入りました。打ち上った蕎麦は、年末に帰省した長男と可愛い孫娘にも食べさせることができました。「美味しい」と言ってくれたので、とても嬉しい気持ちになりましたが、実は幌加内産の新蕎麦なので、美味しいのは折り紙付きなのです。

蕎麦をこねて  年越しそばに

さて先日、近所のスーパー「カブマルシェ」に奥様と行ってきました。毎度日本酒のコーナーを覗くのがルーティンになっているのですが、その際、壜に20OFFの値引きシールが貼ってあったお酒があり、奥様が買ってあげると言って買い物カゴに入れたのが『秀よし純米大吟醸 閑雅 斗壜囲い雫酒』でした。やった~。

このお酒は、秋田県大仙市において創業元禄二年(1689)の鈴木酒造店が醸しており、『秀よし』の酒名は、宝暦年間(1750年代)に秋田藩内で行われたお酒の品評会で、鈴木酒造店のお酒を当時の八代目の藩主佐竹義敦が特に気に入り、「御用酒の『清正』より秀でて良し」と高く評価し、『秀よし』と命名せよと御下命を賜った事から名付けられました。因みにその後、嘉永元年(1848)には藩の御用酒にも指定されています。スバラしい!。

和紙のラベル 堂々の閑雅

斗壜囲い雫酒 裏書をどうぞ







仄かに琥珀色

秀よし純米大吟醸 閑雅 斗壜囲い雫酒』の酒米は、秋田が誇る酒造好適米の雄「秋田酒こまち」を50%まで磨いて使っており、酵母は明示していないので不明ですが、香りの爽やかな「秋田流花酵母」でしょうか。仕込み水は、酒蔵内にある深さ45mの井戸から汲み上げた、奥羽山脈の伏流水を使って仕込んでいます。スペックは日本酒度+3、酸度1.6ALC17度となっており、雫を斗壜に集めた斗壜囲い雫酒です。

秀よし純米大吟醸 閑雅 斗壜囲い雫酒』を蛇の目に注ぐと酒色は仄かに琥珀色で、香りは爽やかでフルーティな吟醸香。香量が多く蛇の目からパァっと広がります。口に含むと、ジューシーで濃厚な甘さを感じますが、その直後に咽喉にジワッとした酸がきました。口腔には辛さが残り、辛さを打ち消すために次の一杯を欲します。この旨味は秋田酒こまちの味わいだろうねぇ。

このお酒、定価は結構なお値段でしたが、20OFFだったので心にもお財布にも優しい味わいとなりました。古酒のジャンルがあるくらいなので、そこそこ管理すれば日本酒は殆ど傷みません。何で安売りシールを貼るのか、ちょっと分かりません。

(。・_・。)ノ

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2025年8月24日日曜日

秋田は新政?いやいや花邑でしょう。『花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』

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今年も野菜の苗を種々植えております。例年よりも収穫量が多いのは、連作を避けているのが良い結果を生んでいるものと考えております。

ゴーヤがたくさん  糠塚きゅうりも

さて、先日仕事でお世話になっているF君に、譲ってもいいお酒があったら分けて欲しいと言ったところ、たくさんの選択肢をスマホに掲げ「どれか欲しいお酒があれば譲ります」といってくれました。日本酒の一覧を見て迷わずにこれだとお願いしたのは、秋田県湯沢市で、創業明治七年の両関酒造が醸している『花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』でした。

酒蔵の名は刀剣に由来し、東の大関(当時の最高位)は「正宗」、西の大関は「宗近」なのを、酒蔵界の東西に跨がる両大関となるようにと「両関」にしたようです。現在の主力酒は『両関』に『翠玉』、そして高木酒造の社長から賜った酒名の『花邑』です。



オレンジのラベル  裏書をどうぞ







酒色は透明

花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』の酒米は「秋田酒こまち」で、「秋系酒251」を母に、「秋田系306」を父に交配し誕生した酒米です。雑味が少なく上品な旨味を持つ酒米です。その「秋田酒こまち」を50%まで精米した本来であれば大吟醸ですが、敢えて吟醸酒としています。仕込み水は、栗駒山から流れ込む皆瀬川の名水百選にも選ばれた「力水」で、日本酒度-9.1、酸度1.6ALC16度の純米吟醸です。

蛇の目に注ぐととろみがかっており、お酒の色は透明です。香りは香量も多くフルーティな吟醸香。口に含むと優しく穏やかな呑み口で、ジューシーな味わい。甘さと辛さと酸のバランスが良く、呑み込むと口腔に僅かの酸を残しキレました。後から微かに渋みが追いかけてきますが殆ど気になりません。

このお酒は複数回に分けて呑みました。普通は酸が強くなったり、渋味が増したりするのですが、空気に触れても旨味が変わらない、素晴らしいお酒でした。「酒未来」の時もそうだったんだよなぁ。今年のランキングに入るお酒だなぁと呑んだ瞬間に思いました。

両関酒造は結構昔から知っていたのですが、このような日本酒を造るようになったのは最近だと思っています。やっぱり『十四代』の高木社長の影響が大きいのでしょう。『新政』は甘酸っぱさが旨味となっていますが、花邑は『十四代』に寄った、甘さ・酸味・辛さのバランスの良さが旨味になっていて、私的には『花邑』かなぁ。♪

(。・_・。)ノ

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2025年6月15日日曜日

町内会の懇親会で『高清水精撰辛口』

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今年もいろんな植物を育てていますが、果物としてはイチゴとブルーベリーが、ほんの僅かですが育っています。ようやく花が咲いたので、もう直ぐ実になると思います。待っているのも楽しみのひとつです。







ブルーベリー

さて先日、私の住む町内の定時総会に参加させて頂きました。長い会社員生活では仕事に追われ、町内の事は何事もスルーしてきました。65歳を過ぎ諸先輩方が築き上げた町内会を次代に繋ぐべく、微力ながら尽力させて頂こうと、参加した次第です。役職はヒミツです。

たくさんの議案が報告可決され、いよいよ懇親会となりました。ビールがテーブル並び始め、日本酒は無いのかなぁと思っていると、最後に会長さんが持って来て下さったのが、今回ご紹介する高清水精撰辛口でした。

このお酒は、秋田県民なら誰でも知っている銘酒で、創業が明暦二年(1656)の秋田酒類製造株式会社が醸しています。『高清水』の酒名の由来は、大和朝廷が東北地方の拠点とした、秋田城址がある「高清水の丘」です。

秋田の『高清水』 精撰辛口

裏書をどうぞ 肴は折り詰め

高清水精撰辛口』の酒米は秋田県産米で、麹米を60%、掛米は65%に削っています。表示できないのはブレンドしているからでしょうか。酵母はあの新政酵母の変異種で601号酵母。醗酵力が強く、円やかで淡麗な酒質に仕上がる酵母を使っています。仕込み水は雄物川、旭川、太平川が集まっている、旧秋田藩佐竹公の御用井戸から湧き出る軟水で醸した、ラベル通りの辛口のお酒です。日本酒度は+8、酸度1.1ALC15.5度でアルコール添加です。

紙コップに注ぐと、色合いは無色で香りもそれ程ありません。乾杯の声に合わせ口に含むと、スッキリとした呑み口。仄かな甘さを感じますが辛さは+8のようには感じません。料理との相性が抜群で、肴の旨さを引き出します。スイスイと入り、呑み込むとアル添のクセが口腔に残りました。

一週間後にはまた会合があり、また懇親会があるようです。新参者なので、お酒を持ち込むなどの身の程知らずな真似は致しませんが、誰か無濾過生原酒を持って来てくれないかなぁ。♪

(。・_・。)ノ

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2025年4月20日日曜日

八食センターでウチの奥様が推奨『翠玉特別純米無濾過生 』

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 昨年の11月に収穫した大根を、食べきれないので畑の土の中に埋めて保存しておきました。ウチの奥様は「土の中で溶けて無くなっているんじゃない?」と申しておりましたが、4月某日スコップで掘ってみると固くしっかりとした大根が出て参りました。おでんにしようか、大根おろしにしようか、大根百珍とも云われる素材なので、どんなお料理になるのかとても楽しみです。先ずは大根おろしで食べようか。

ネコの額を掘る  ほ~ら大根が

さて先日、ウチの奥様とお刺身を買いにスーパーへ向かう途中で、「でも、お刺身は八食センターがいいよね」と言い、「お酒も買ってあげるから八食にいきましょう」とも言われ、気の変わらないうちに八食センターへとハンドルを切りました。

休日の八食センターは激混みでしたが、鮮度抜群で1パック600円のお刺身が、3パック1.200円と激安でした。そわそわしながらお酒売り場へ到着し日本酒を物色していましたが、奥様が「気になっていたお酒があったのよ~」と『翠玉特別純米無濾過生』をチョイスしてくれました。

このお酒を醸す、秋田県湯沢市の両関酒造の創業は明治七年で、酒蔵の名は刀剣に由来し、東の大関は「正宗」、西の大関は「宗近」にあやかり、東西に跨がる酒蔵界の大関(当時は最高位)となるようにと『両関』にしたようです。現在の主力酒はこの翠玉と入手困難酒の『花邑』です。

翠玉』の酒名は、エメラルドのように非常に繊細なお酒と云う意味で名付けられており、『十四代』の高木社長から技術指導がなされた『花邑』の、その技術を引き継いだお酒が『翠玉』でした。

特別純米翠玉  エメラルド



裏書をどうぞ  酒色は透明

酒米は麹米、酒米ともに秋田県産米を55%まで削って使用し、酵母は自社培養酵母を使って醸しています。仕込み水は、栗駒山系から流れ込む皆瀬川の伏流水で、名水百選にも選ばれた「力水」により、ゆっくりと静かに発酵させる低温長期醸造法で醸した、濾過していない生酒でしかも原酒です。日本酒度は-4.1、酸度1.5ALC16度と、数値上は甘口のお酒となっています。

蛇の目に注ぐと酒色は無色透明で、香りは清々しく仄かに吟醸香が。口に含むと爽やかで、甘さが程好く酸味も穏やかに、旨味のある酸。呑み込むと咽喉の奥に小さく灯ったように辛さを感じます。キレも良く旨味がたっぷりと・・・と思っていたら、ず~っと後に苦味がやってきました。一週間後に残った二合を頂きましたが、酸味はそれ程尖っておらず、旨味が増したように感じた次第です。

大根はあと67本が土中に埋まっており、しばらく買わなくても掘ればよい状況にあります。小さくても畑があって良かったと思えます。そしてそれが、今年もまたいろんな野菜を育てようという気持ちに繋がります。♪

(。・_・。)ノ

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2025年3月2日日曜日

東北電力の酒米で醸す『純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶』

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3月に入り気候が春めいてきました。しかし、八戸を含む北東北の日本海側には「彼岸じゃらく」というドカ雪が降ります。水分の多い雪で、除雪も一苦労。しかし、これが来ないと春も来ないので、本当にやっかいです。

さて昨年末、八食センターに行き年末恒例イベントの「酒蔵祭り」で、ウチの奥様から都合三本の日本酒を買ってもらいました。1本は『陸奥八仙ヌーヴォー直汲み特別純米生原酒、もう1本が『華一風特別純米 低圧しぼり無濾過生原酒』で、前回紹介しました。最後の1本としてご紹介するお酒は『純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶(ダイヤモンドダスト)』です。ラベルの雰囲気が、とってもおいしそうだったよ~。

このお酒は、日本屈指の米どころ秋田県横手市にある大正六年創業の浅舞酒造が醸しており、代表銘柄は『天の戸』です。酒名の由来は、古歌にある【天の戸は静かに明けて神路山 杉の青葉に日影さすみゆ】の冒頭より頂戴した立派な名前で、且つ『天の戸』は日本書紀の「天の岩戸」のことでもあり、お酒のラベルの下に勾玉があしらわれています。

天の戸氷晶  下に勾玉が




裏書をどうぞ  うすにごり

純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶(ダイヤモンドダスト)の酒米は酒造好適米の「星明り」で、東北電力株式会社の研究開発センターを中心に、1988年から農家と醸造元の三者が協力し、「初星」と「美山錦」を掛け合わせ誕生させており、1996年の試験醸造を経て、20028月から『天の戸 氷晶』に使用しています。その「星明り」を50%まで磨いて使っているので、実質大吟醸仕込みです。酵母は秋田花酵母AK1で、パイナップルのような甘酸っぱい瑞々しい香りになる酵母を使い、奥羽山脈系の伏流水を蔵内の井戸から汲み上げて使って醸し、その搾りたてを槽口から薄濁りのまま壜に詰めた生酒です。日本酒度は-3、酸度1.7ALC15度の甘口です。

壜の底には滓が薄っすらと沈んでいます。開栓し蛇の目へ注ぐと、仄かに濁った酒色です。香りは爽やかにルーティ。口に含むとスッキリとした口当たりで、仄かな甘さとトゲの無い優しい酸味。濁りを感じさせないスマートな味わいで、キレもスッキリ。呑み込むと辛さが徐々に増すような味わいでした。日本酒度ほどの甘さは感じませんでした。

因みに30cmほども積もる「彼岸じゃらく」の雪はベタ雪で、水分を多く含んでいるためにとても重く、雪かきも大変です。♪

(。・_・。)ノ

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2024年10月13日日曜日

復活100年前の1号酵母「天寿THE1生酛純米生原酒」

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先日、三日町の「ハッチ」で蕎麦を打たせて頂きました。私が参加させて頂いている青森蕎友会は、ハッチなどを主会場にして、美味しい手打ち蕎麦を打つサークルで、誰でも気軽に参加できるため、いつも多くの参加者で盛況です。私は平成26年から参加させて頂いているのですが、あの訳この訳で参加頻度は決して高くはなく、未だに勉強中の不肖の弟子となっています。しかし師匠方はこんな私にも、やさしく丁寧に指導してくれるので、今でも頑張って続けています。

蕎麦粉を捏ねる  上手に切れました

さて先日、お向かいの旦那様から、出張先より購入したと思われる日本酒天寿THE1生酛純米生原酒を頂きました。そう云えば昨年の夏にも、山梨県大月市の笹一酒造が醸す『笹一純米大吟醸甲州夢山水』を頂戴しております。いつもいつも珍しいお酒をありがとうございます。

この天寿THE1生酛純米生原酒は、秋田県由利本荘市矢島町で文政13(1830)創業の天寿酒造が醸すお酒です。矢島藩の御用達の造り酒屋から、創業者の大井栄吉が独立したもので、現在は七代目にあたりますが、今でも創業者の名前を踏襲しています。昭和初年に『玉の井』『稲の花』の銘柄を、この『天寿』に統合しています。戦時中は軍の企業整備により多くの酒蔵と統合されましたが、昭和31年に再び独立し現在に至っています。主力酒は『天寿』と『鳥海山』でどちらも人気のお酒です。

天寿』の由来は、「吞む人が百歳までも幸せに生きる事」から。またラベルの文字は、二千年ほど前の中国山東省泰山の磨崖に刻まれた、金剛経の拓本から写したものを使っています。

秋天寿THE1  協会1号酵母の




裏書をどうぞ  酒の色は透明 

天寿THE1生酛純米生原酒』の酒米は、秋田県の酒造好適米「秋田酒こまち」を65%まで磨き、酵母には100年前に見つかった協会1号酵母を使っています。今ではほぼ使われていない酵母だけに、造りは杜氏の手腕がものを言います。仕込み水には鳥海山の伏流水を使って醸した、日本酒度+1.5、酸度1.7ALC15度の生原酒です。

蛇の目に注ぐと、トロミがあるように感じます。酒色は透明で、穏やかですがフルーティな香りが。口に含むと優しい口当たりで、ベリー系の甘酸っぱさ。また、生原酒とは思えないほどの淡麗辛口。舌にはジワジワ感。呑み込むと仄かな苦みがあり、スッキリとキレてゆきました。秋田酒こまちの旨味が、協会1号酵母で十二分に引き出された美味しいお酒でした。3日後に再度頂きましたが、酸味・辛さがマイルドになっていてジワジワ感も消え、旨味が増していました。これも1号酵母の特徴なのでしょうか。

東北では秋田が酒どころと云われてきました。水がきれいなのですねぇ。冬場に日本海から降り続く雪は、人々に過酷な冬をもたらしますが、反面、美味しい日本酒を仕込むための、素晴らしい水となって、人々に喜びももたらすのでしょう。♪

(。・_・。)ノ

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2024年10月6日日曜日

3年寝かせた『新政瑠璃(ラピス)生酛純米 別誂え直汲み2020』

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10月に入り、日中は暖かく朝晩は肌寒い今日この頃ですが、我が家の朝顔はまだまだ空色の花をたくさん付けており、朝顔から癒しを貰っています。

空色の朝顔  鉢植えもきれいで

さて、日本酒仲間のF君より「冷蔵庫に3年熟成させて置いたお酒があるのですが、味は保証しませんけれど必要であれば1本如何ですか」と声を掛けて頂きました。2本ある内の1本を融通してくれるとの事で、しかも銘柄は何と『新政瑠璃』です。以前、『十四代』の2年熟成を呑んだ時には、味には全く問題なく、『鳳凰美田 INE CELL SPARKLING純米吟醸生』の2年熟成に至ってはまるでメロンジュースで驚いた事を思い出します。問題なしと結論付けて、新政瑠璃(ラピス)生酛純米 別誂え直汲み2020を1本分けて頂きました。ありがとうF君。

このお酒は秋田県秋田市で創業が幕末嘉永5(1852)新政酒造が醸しており、『新政』と云えば日本酒ランキングでは常に三本の指に入っているお酒です。米問屋だった佐藤卯兵衛が酒造りを始め、「うへい(卯兵衛)の酒」で親しまれたそうです。その後、明治政府が施策の大綱とした「新政厚徳」から『新政』としています。中興の祖である五代目が、昭和5年に蔵付き酵母だった協会六号酵母の抽出に成功し、第6番目の国家認定酵母と認定され、全国の酒蔵に頒布されました。また、その6号酵母で造ったお酒が美味しいと評判になり、秋田に『新政』有りと云われるようになりました。

 新政酒造の再度の転機は平成19年。東大出身の御子息佐藤祐輔氏が酒蔵に入社し、蔵の改革に着手します。翌、平成20年には社員醸造に移行。同22年には原料米を秋田県産に限定。同24年には社長に就任し、全品を純米造りに。同26年には速醸酒母から決別し、生酛系酒母のみに限定した数少ない生酛純米蔵になりました。そして現在では、フレッシュで繊細な味わいを保つため、且つ、酸化に気を遣い、敢えて殆どのお酒を四合瓶で提供しています。

 『新政瑠璃(ラピス)生酛純米 別誂え直汲み2020』の酒米は、酒造りに技術を要する酒造好適米の「美山錦」を、扁平精米という技法で、中心部の心白だけを扁平に磨いて使い醸し、雑味の無い味わいを実現しています。酵母は云わずと知れた蔵付きの6号酵母で、仕込み水は中硬水の秋田市新屋地区の伏流水を使って、木桶で醸しています。木桶かぁ~。ALCは6号酵母が最高のポテンシャルを発揮する13度の1回火入れのお酒に仕上げています。

紙衣に包まれ 新政の酒造り

別誂直汲み  紙衣を脱ぐと

裏書をどうぞ 酒色は透明

蛇の目に注ぐと、木桶の温もりを感じさせる香りが立ちあがります。酒色は透明で、微細なバブルが蛇の目の内側に付いています。香りを利くと柑橘系とは違うカラメルのような香り。高鳴る期待と共に口に含むと、爽やかで甘酸っぱいライチのようなジューシーな味わいで、舌に甘酸っぱい酸が刺さります。最後には仄かな渋味でキレました。この味わいのために、肴をほぼ食べずに味わい続けてしまいました。

実はこの『新政瑠璃』というお酒は、この2021で終売となり、もう買う事ができません。酒米の「美山錦」は、新政酒造が推進している無農薬栽培に適さない酒米だという事が分かり、亀の尾の血統を持つ「信交190号」(別名たかね錦)を改良した「改良信交」にシフトしています。新政酒造は「まあいいか」とか「仕方ないから」という有耶無耶を良しとせずに、キッパリと「ダメ!」と言える立派な酒蔵なのだぁと思った次第です。素晴らしい。








3年寝かせると

実は、のもう一つ。『新政瑠璃(ラピス)生酛純米 別誂え直汲み2020』の裏書に「一般的な冷蔵環境(10℃以下)で3年ほど寝かせることで、より完成度が向上するだろう」とありました。そうです、今、呑ませて頂いたお酒が、その3年目だったのです。どうりで美味しいはずだー‼。♪

(。・_・。)ノ