2021年11月29日月曜日

和醸良酒を実現『蓬莱泉 可(べし) 特別純米生原酒』

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今年の緑化祭りでシャクナゲを購入し楽しんだのですが、鉢が小さく軽いのでちょっとした風で転倒します。そのため一回り大きな鉢に植え替えました。土は鹿沼土を主体としてピートモスとパーライトを混合しています。来年もきれいな花を咲かせくれるのを、今からとても楽しみにしています。


土を準備  混合し鉢へ


小さい鉢から  大きな鉢へ

さて年末が近づき、酒屋さんの品揃えが「秋上り」から「新酒」に変わってきました。無濾過生酒好きの私には待ちに待った頃合いとなっています。そして今回購入させて頂いたお酒は、愛知県北設楽郡で創業が江戸末期の元治元年(1864)の関谷酒造が醸す蓬莱泉 可(べし)特別純米生原酒でした。

購入の決め手はラベルの達磨大師のイラストで、何やら文字が書いてあり「一盃人酒を呑み、三盃酒人を呑む、知らず是れ誰の語ぞ、吾輩紳に書すべし」で、江戸時代の漢詩人の菅茶山の言葉のようです。最後の二文字の「べし」を酒名の『(べし)』とし、キャップには「和醸良酒」の文字が刻まれています。奥が深すぎる。




蓬莱泉 可  達磨大師が


  和醸良酒
  酒色は透明

酒米は愛知県が誇る酒造好適米「夢山水」で、酵母や日本酒度、酸度は残念ながら非公開。呑んだ感じでは華やかな香りと酸の少なさから酵母は協会10号酵母辺りか。日本酒度は+2位で酸度は1.4といった辺りでしょうか。仕込水は奥三河の湧水で醸す、限定500本の低温熟成生原酒です。

蓬莱泉 可(べし)特別純米生原酒』を蛇の目に注ぐと酒色は無色透明で、香りは香量も多く柔らかで優しい香り。口に含むとフルーティで濃厚な甘さ。咽喉の上には辛さも感じ、仄かな苦みも旨さのハーモニーに加わっています。呑み込むと口腔内に酸味が浮かび上がり、先ずジューシーな甘さを感じ、舌にピリ感はありません。呑み込むとキレも良く、咽喉の上にジワジワと辛さがやってきました。この納得の旨さは、一升瓶で購入しても良かったお酒でした。

さて例年であれば、年末は大掃除に気合を入れており、29日朝~31日昼まで掃除に精を出していました。しかし今年は大分前から大掃除を手掛ける事ができ、清々しくお正月を迎える事ができそうです。頑張るぞ!。♪

(。・_・。)ノ

2021年11月22日月曜日

原点に戻って『大観しぼりたて純米吟醸生Starting Point』

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毎年カブを漬けています。昨年は5㎏を漬けたのですが評判が良く、夏の少し前に食べ切ってしまったので、今年は7㎏に増量しました。美味しく漬かったらお裾分けしたいと思っています。


  赤カブです  繊維を切って


のだ塩はブランド 佐藤1


  酢は五倍酢  出来上がり

さて、お酒のストックが無くなってしまい、近くの加藤酒店さんに美味しいお酒を探しに行ってきました。連なる数台の大型冷蔵庫に日本各地のお酒がびっしりと林立する中で、購入させて頂いたのが大観しぼりたて純米吟醸生 Starting Pointでした。

この酒名は、茨城県日立市川尻町で明治二年創業の森嶋酒造株式会社が醸していますが、酒造設備を一新し且つ杜氏も従来の南部杜氏から、常陸杜氏である森嶋専務が自ら醸すことで、香り控えめで爽やかにキレのある酒質に大改革しました。当然に銘柄も今までの『大観』から、令和元年より蔵名の『森嶋』へ変えています。

今回の『大観しぼりたて純米吟醸生 Starting Pointは、コロナ禍で消費が急減した日本酒の、その原料となる酒米を造っている農家を支援するため、地元JAからの依頼により特に醸したお酒で、森嶋酒造の原点(スターティングポイント)と云われる「純米吟醸しぼりたて」を、『大観』のラベルを復活させて冠し販売しました。

酒米は茨城県産酒造米とあり銘柄は不明。酵母は酸度が少なく香気の高い協会9号酵母で、吟醸造りに最適な酵母を使っています。仕込水は阿武隈山地のミネラルが豊富な硬質の天然水を使い、日本酒度+5、酸度1.8のお酒です。




しぼりたて生  横山大観の筆




裏書をどうぞ  仄かに琥珀色

蛇の目に注ぐと酒色は仄かに琥珀色で、香りは爽やかにフルーティさも。口に含むと重厚な甘さがあり、呑み込む際にキリッとシャープな辛さを感じます。舌に酸味のジワ感も無く呑みやすいお酒ですが、呑み進むと辛みが徐々に強くなってくるようでした。

因みに協会9号酵母は、元は「熊本酵母」「香露酵母」といい、1953年に『香露』の醸造元である熊本県酒造研究所の醪から分離されました。その後1968年より日本醸造協会より協会9号酵母として頒布され、香気が高く酸の生成が低い吟醸向けの酵母は、吟醸酒の発展に大きく貢献したようです。そして、9号酵母から901号酵母が派生し、ますます美味しいお酒が造られています。♪

(。・_・。)ノ

2021年11月15日月曜日

詩人李白に因む『李白純米吟醸雄町生原酒花酵母仕込み』

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秋も深まり来年への準備として、グラジオラスの球根を掘り取り、乾燥させて保存し来春に植え付けるため保管します。今年は見事な花を咲かせてくれたので来年も楽しみにしています。







乾燥させたグラジオラス球根

さて、会社員だった時に大変お世話になった、建設会社のN常務のお宅で、先日、お酒を呑む機会があり伺わせて頂きました。当日はN常務の同級生で日本酒クラブのメンバーだったHさんも一緒で、三人で浴びるほどのお酒を頂きました。また、N常務の奥様の、心のこもった美味しい手料理も並び、5月以来の3人の楽しい酒宴はスタートです。

会社員時代の話や健康の話、選挙やお酒の話に花が咲きましたが、楽しいひと時に欠かせないのが日本酒と早速乾杯です。N常務は『田酒純米大吟醸四割五分』と『特別純米原酒火入れ福小町番外編限定品』を準備して下さっており、私が持参させて頂いた『李白純米吟醸雄町生原酒花酵母仕込み』は霞むようでしたが、花を持たせて頂き『李白』で乾杯でした。

本日のお酒  裏書をどうぞ

このお酒は、島根県松江市の城下町で創業明治15年の李白酒造が醸しており、酒蔵の名前の由来にはピンときたかも知れませんが、中国の唐代の詩人「李白」に因んでいます。李白はお酒をこよなく愛し「李白一斗百篇」と云う言葉が生まれました。一斗呑みながら百篇の詩を書いた事が「飲中八仙」に記録されているようです。また瓶のラベルには、昭和三年に島根県出身の時の内閣総理大臣、若槻礼次郎の揮毫の文字を使っています。

酒米は雄町の中でも最高ランクの岡山県赤磐産雄町を使い、酵母は東京農大種類学研究室で開発した、蔓バラの花から分離させた酵母を使用。仕込み水は渇水知らずの島根の名水「石橋の大井戸の水」と同じ水源より汲み上げて醸した、日本酒度+1.0、酸度1.8の生原酒です。

開栓するとシュッと音がして栓が抜け、グラスに注ぐと酒色はほぼ透明、香りは仄かにフルーティでした。「今日はありがとうございます」と乾杯し、口に含むと醪での糖化が良く甘さや旨味が強い「雄町」の美味しさを感じます。また甘さと微かな辛さ・酸味・仄かな苦みのバランスが良く、そして呑み進むと全体的にどっしりとして旨味の濃い原酒でした。







ホロ酔いの3

さて『李白』を半分程度頂き、次のお酒はN常務に準備して頂いた『田酒純米大吟醸四割五分』を頂く事に。『田酒』は青森県を代表するお酒の一つで、種々あるインターネットでの「日本酒ランキング」では常に上位に君臨するため、県内でももちろんプレミアをつけて販売しているお店もあるようです。プレミアが無くても高価なのに。『田酒』を醸すのは青森市で創業明治11年の西田酒造店で、「大切な米の獲れる大切な田んぼ」を尊重して命名しています。

酒米は酒造好適米の王者で兵庫県産「山田錦」を使い、酵母は未公開ですが、爽やかな吟醸香りと酸の生成が少ない小川明利酵母あたりでしょうか。そして仕込み水は軟水となる八甲田山系の伏流水で醸し、日本酒度±0,酸度1.6に仕上げています。

グラスに注ぐと香りは爽やか系の吟醸香が。口に含むと、鼻腔から上品な香りが出て味わい深い印象を受けます。フレッシュで且つフルーティな旨味を感じ、キレもスッキリでフワッと上品な味わいのお酒でした。

Hさんより「長野県に出張するが美味しいお酒は」と聞かれ、すかさず「日本酒パラダイス」の「長野県」を見て下さいといいましたが、後ほど『夜明け前生一本純米吟醸生酒しぼりたて』か『大信州愛感謝』、『信濃鶴純米吟醸60田皐無濾過生原酒』に『信濃鶴特別純米無濾過生原酒美山錦』その辺りでしょうかと月曜の酒パラにアップしておきました。美味しいお酒が手に入ったでしょうか。気になるところです。♪

(。・_・。)ノ

2021年11月8日月曜日

これは生酒か?『寒紅梅純米吟醸原酒プロトタイプN火入れ』

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献血を特技のように捉え、二十代より現在まで続けさせて頂いております。自身も含め、輸血で助かる命のために協力するのは健常者の務めだとも考えており、先日もライオンズクラブ主催の献血が八戸市役所で実施されることをメールで知らせて頂き、早速献血に行ってきました。皆さんも誰かのためにとっても役立つ献血に是非いらっしゃいませんか。









記念品のシクラメン

さて、先日江陽二丁目の加藤酒店さんで『醸す森』を購入させていた際に、もう1本「これも美味しいよ」と言われ購入したのが『寒紅梅純米吟醸原酒プロトタイプN火入れ』でした。このお酒は、三重県津市で幕末の安政元年(1854)に創業した寒紅梅酒造が醸しています。創業後は灘などの酒に押されて、低価格でのお酒の販売を余儀なくされていましたが、昭和に入り乳酸菌飲料を使用した梅酒がブレイクします。しかし、原点に立ち返り「旨い日本酒を造りたい」と、2010年に佐賀県の「東一」を醸す五町田酒造の杜氏から酒造りを一から学び、納得のいく日本酒を造り上げ、酒蔵の名前を冠しています。




寒紅梅  プロトタイプN







酒色は透明

寒紅梅純米吟醸原酒プロトタイプN火入れ』は、プロトタイプなので未だ酒質向上の余地があると酒蔵で判断したのだと思います。また、『N』は使用酵母が7号酵母なので、ローマ字読みでNにしています。また姉妹品に『プロトタイプM』『プロトタイプJ』もあり、同様に明利310号酵母、14号より名付けています。

酒米は絶対王者の山田錦を使い、酵母は前述の香気の高い協会7号酵母。仕込み水は鈴鹿山系の中軟水の伏流水を使い醸しています。スペックは非公開ですが日本酒度は+12程度、酸度は1.5位でしょうか。

開栓すると火入れなのに「ボンッ」と音がして生酒のよう。蛇の目に注ぐと酒色は無色透明で、香りは仄かに酸の香り。口に含むと、原酒とは思えないスッキリさで、呑み込む際に爽やかな辛さが咽喉をジワーっとさせます。山田錦の旨さをしっかりと搾り取ったお酒でした。

この日2合を頂き、3日後に残りの2合を頂きましたが、開栓すると再び「ボンッ」と生酒のように音がして、驚きの火入れ酒でした。火入れなのに不思議だなぁ。♪

(。・_・。)ノ

2021年11月1日月曜日

備中杜氏の技『新きらめき燦然純米吟醸朝日55中汲み無濾過生』

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衆議院選挙も終わって一夜が明けました。当選され政治に携わる方々には、コロナの克服や日本経済の活性化を目指し、公約通りに国政を担い、住みよい暮らしやすい世界に誇れる日本にしてほしいと願っております。

さて先日、所用で盛岡市に行った際に、開運橋のたもとにある坂本酒店で購入させて頂いた『大倉源流 古代酛一段仕込み純米生』を先週ご紹介しましたが、今回はもう1本購入していた新きらめき燦然純米吟醸朝日55中汲み無濾過生(☆3つ)を呑ませて頂きました。




新きらめき  きらめき度3




裏書をどうぞ 酒色は透明

このお酒は、温暖な地域のため「晴れの国」と云われる岡山県倉敷市で、明治11年創業の菊池酒造が醸しており、規模はあまり大きくない六百石ほどの酒蔵です。主力酒は『燦然』で、「数多くのお酒の中で一番に燦然と輝くお酒であれ」という願いが込められています。また、キャッチコピーとされるこのお酒のコンセプト・ワーカーズ・セレクションは、「頭で飲むのではなく、感性で楽しむお酒」となっています。僕にピッタリ。

新きらめき燦然純米吟醸朝日55中汲み無濾過生』の酒米は食用米の「朝日」ですが、酒米でよく云われる「東の亀の尾、西の旭」の「旭」から遺伝子を受け継いでおり、有名な「コシヒカリ」のルーツでもある美味しいお米です。酵母は、まろやかな味わいと華やかな香りが特徴の「協会1801号」を使い、仕込み水は高梁川流域の清水で醸し、日本酒度-4、酸度1.8の甘口に仕上げています。また、酒蔵内にはモーツアルトが流れており、音楽でお酒を美味しくが蔵主の拘りでもあるようです。

蛇の目に注ぐと、少しトロミがありそうな気がします。酒色は透明で、香りは爽やかに柔らかく甘い香りが。口に含むとフルーティで、優しい甘さが舌を覆います。その後に甘さが辛さに徐々に変わっていき、呑み込むと僅かの酸味を残してキレていきます。備中杜氏の力量を思い知らされたような煌めく味わいを感じました。

1115日のブログに掲載予定ですが、一昨日、日本酒仲間N氏とH氏の3人でお酒を頂きました。家の外でお酒を呑むのは何ヶ月振りでしょうか。H氏は1日から長野へ出張との事で、美味しいお酒は何?という話題に。私が購入するとしたら、『夜明け前生一本純米吟醸生酒しぼりたて』か『大信州愛感謝』、『信濃鶴純米吟醸60田皐無濾過生原酒』に『信濃鶴特別純米無濾過生原酒美山錦』その辺りでしょうか。参考になりましたら幸いですが。♪

(。・_・。)ノ