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先日、2年ぶりの「たねいち会」の懇親会があり、「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんで、先輩方とグラスを傾けました。「たねいち会」は、私が二十歳頃に勤めていた会社の名前をとっており、入社後2年ほどで倒産した会社です。長男が生まれて2ヶ月くらいでの倒産だったので、当時は結構大変だった事を思い出します。その会社でお世話になった現場監督の先輩たちと、今も旧交を温めております。
冷蔵庫上段 2、3段は呑み放題
乾杯は私以外が生ビールで私はもちろん日本酒の『千代むすび おやじ極楽純米吟醸強力』を選びました。このお酒は鳥取県境港市の「水木しげるロード」沿いにある、慶応元年(1865)が創業の千代むすび酒造が醸しており、酒蔵の命名は「千代に八千代に契りを結ぶ目出度い酒」を醸すことから名付けられています。「本物」「安心」「健康」を合言葉に酒造りを行っている酒蔵です。
『千代むすび
おやじ極楽純米吟醸強力』の酒米は「強力」で、戦前に鳥取県の奨励品種だった幻の酒米「強力」を復活させています。コクのある味わいの酒になる「強力」を50%まで磨いて使い、酵母は短期間の醪で華やかな香りと吟醸香が高い協会9号系酵母を使っています。仕込み水は秀峰大山の麓の地下水を使用し、日本酒度+5、酸度は1.6、ALC16度に仕上げています。
酒色は透明で、香りは思ったより華やか系。口に含むと日本酒度+5ほどの辛さは無く、ほんのりとフルーティで甘さも感じました。「強力」という米の旨味がよく分かったような気がしました。
二本目は女将さん推奨の『角右衛門即詰純米しぼりたて生』を頂きましたが、ジューシー&フルーティで、さすが女将さんの慧眼には参りました。その次に『紫宙純米吟醸初しぼり杉玉ラベル』で『紫宙』のレベルの高さを再確認させられました。
4杯目は福島の『純米豊国無濾過生原酒』に感動し、5杯目のお酒、富山の『羽根屋純米吟醸雄町MOONLIGHT
BEAUTY10号仕込』です。富山と云えば『羽根屋』だよねぇ。このお酒は富山県富山市で大正五年創業の富美菊酒造が醸しており、主要銘柄は蔵名の『富美菊』と『羽根屋』です。
また、富美菊酒造では「蔵の全てのお酒は、大吟醸を造るように、手を抜く事無く醸す」をコンセプトにしている酒蔵で、『羽根屋』は翼が飛翔するが如く呑む人の心が浮き立つような日本酒として存在したいとの願いを込めています。まぁ、蔵主が羽根さんという名前なので、羽根屋なのかも知れませんが。四季醸造で約500石の小さな蔵ですが、フランスの日本酒品評会KursMasterで2018、2020、2023にはプラチナ賞を受賞しています。
羽根屋 裏書をどうぞ
『羽根屋純米吟醸雄町MOONLIGHT BEAUTY10号仕込』のラベルは月下美人の花が描かれており、裏書にあるように月下美人をコンセプトにしたお酒です。酒米は酒造好適米の雄「雄町」を60%まで磨いた吟醸酒で、酵母は酒名の通り10号酵母。仕込み水には富山の名水常願寺川水系の天然水を使って醸しており、日本酒度-5、酸度1.4、ALC15度の生酒です。
グラスに注ぐと酒色は透明で、香りはフルーティで華やかな吟醸香。口に含むと心地よい甘さとフルーティな酸、そして微かな辛さでそれぞれのバランスが良く、「雄町」を上手に使っているように感じます。呑み込むと酸と苦みが僅かに咽喉に残りますが、スッキリとキレてゆきました。日本酒度-5は感じませんが、総じて上品な甘さのフルーティなお酒でした。さすが富山を代表する『羽根屋』です。
開運無濾過生 大那壱号初しぼり
おぜゆきだるま 町田酒造直汲み
5杯目は静岡の『開運純米無濾過生』、6杯目は栃木の『大那特別純米仕込み壱号初しぼり無濾過生』を頂き、その後も群馬の『純米大吟醸おぜゆきだるま生』、同じく群馬の『町田酒造特別純米55直汲み五百万石』、宮城の『蒼天伝特別純米しぼりたて生原酒滓がらみ』を頂きました。シメは福島県の『天明純米中取り零号生おりがらみ』がラストオーダーとなりました。
たねいち会の メンバーたち
会社の倒産を始めて経験し、路頭に迷っていたところ、家の近所にあるという小幡建設工業を紹介され、そんな会社あったかなぁくらいにしか思っておらず、行ってみたら鉄筋コンクリート造3階建ての社屋で驚いたことを憶えています。「たねいち会」の先輩方との楽しい語らいは、お酒をチビチビにラストオーダーからもずっと続きました。♪
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