2025年9月14日日曜日

盛岡の坂本酒店で-2『望 スプラッシュ純米大吟醸火入れ』

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毎年、青い朝顔を育てていますが、今年は鉢植えでピンクの朝顔を育ててみました。色合いはきれいですが、花の数が少なく、且つ咲く期間が短いので、やっぱり青い朝顔の方がいいなぁと思った次第です。



ピンクの朝顔  真っ赤な朝鮮朝顔

さて、前回に続き盛岡の坂本酒店で日本酒を購入させて頂いた話です。鉄道工事に使う資格の更新講習に参加し、講習終了後に開運橋のたもとにある「坂本酒店」さんまでダッシュして買った2本目のお酒が、今回ご紹介させて頂く『望 スプラッシュ純米大吟醸火入れ』です。

このお酒は栃木県芳賀郡益子町にある外池酒造店が醸しています。創業は幕末の文政12(1837)で、近江商人が栃木県宇都宮市に来て酒屋を創業したのが起こりです。その5男が分家という形で益子町に外池酒造店を創業し現在に至っています。創業当初の主要銘柄は『八千代鶴』でしたが、その後『燦爛』に変更となり、2012年に新ブランドの『bo:』を立ち上げました。現在では日本酒以外にもリキュールや焼酎、日本酒コスメなども製造販売しています。

また、外池酒造店は2019年の世界酒蔵ランキングで、第4位という偉業を達成しました。その際の第1位は『』の清水清三郎商店、第2位は『蓬莱』の渡辺酒造店、第3位は『陸奥八仙』の八戸酒造でした。大健闘ですよねぇ。

望スプラッシュ  ラベルが素敵

裏書をどうぞ  酒色は透明

望 スプラッシュ純米大吟醸火入れ』の酒米は、栃木県で開発された大粒の食用米「とちぎの星」を50%まで磨き、酵母は柑橘系の香りと酸味が強い「T-ND」と、協会10号酵母を変異させ甘酸っぱく瑞々しい香りになる「M310」の二つの酵母を使っています。仕込み水は、蔵の敷地に掘った160mの井戸から汲み上げた、日光連山の伏流水を使い醸しています。日本酒度-4、酸度1.5ALC16度で、1回火入れの大吟醸です。火入れなのにスプラッシュとは凄い!。

開栓するとシュッとガスの抜ける音がします。グラスに注ぐと酒色は透明で、香りは爽やかにフルーティな甘さを纏った香りが。口に含むと、ラムネのように舌にチリチリとガス感を感じます。穏やかな甘さとほっぺの内側に刺さる酸。後味に苦味がきてキレました。中3日で二回目を頂きましたが、ほぼ初回と同等な旨味でした。

講習会には、筆記用具の他に保冷バックを持参しました。当然、日本酒を買う気満々です。そんな不埒者ですが、また講習会が無いかなぁと思っている今日この頃です。♪

(。・_・。)ノ

2025年9月7日日曜日

盛岡の坂本酒店で『武勇「アイラブユー」純米吟醸吟のさと火入れ』

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今年のお盆に来ていた孫に、「おじいちゃんちのキュウリは大きいよ」と教えたところ、見たいというので庭の菜場へ。その場で収穫して持たせ、写真をパチリ!。ピーマンの実はたくさんついていたので、毎日のように収穫してくれました。








キュウリを持って

さて、私の現在の仕事は列車見張員なのですが、その資格の有効期限が近付いたので、先日更新に盛岡駅の西側にある8階建てのアイーナへ行ってきました。

午前中の講習が終わり昼食時間となったので、駅の立ち食い蕎麦屋さんでサッと食事を済ませ、ダッシュで向かったのは開運橋のそばの「坂本酒店」さんです。じっくりと品定めをしてから店員さんに「夕方、新幹線に乗る前に買いに来ます」と言って店を出ました。夕方、講習会での試験が終わり、再度ダッシュで坂本酒店へ。そこで今回購入させて頂いたお酒が武勇「アイラブユー」純米吟醸吟のさと火入れです。あともう1本買いましたけど。

このお酒は茨城県結城市にある結城株式会社が醸しており、創業は幕末の慶応三年(1867)です。創業者は越後出身の方で、城下町だった結城の土地柄から、酒名を勇ましい『武勇』としました。戦時中は酒造りに欠かせない釜を供出させられ、通常の酒造りが困難に。石数を減らして酒造りを続けましたが、戦後は食料不足から米が配給制となり、暫くのあいだ苦しい経営が続きました。そんな苦労が実り、現在のランキングでは『森嶋』『』に続いて、茨城県の第三位に付けている人気酒の酒蔵になっています。

アイラブユー  ネコが釣り?

裏書をどうぞ  酒色は透明

武勇「アイラブユー」純米吟醸吟のさと火入れ』の酒米は、福岡県で開発された酒造好適米の「吟のさと」です。父に西海222号、母に山田錦を使い交配させています。山田錦並みの粒の大きさと品質で、稈長は短いため倒れにくく、しかも多収と、山田錦を凌ぐ素晴らしい酒米です。その「吟のさと」を60%まで磨き、自家培養酵母を使い、蔵内の井戸から汲み上げた、鬼怒川水系の伏流水で醸しています。日本酒度-4、酸度1.2ALC14度の1回火入れの吟醸酒です。

グラスに注ぐと酒色は透明で、よ~く見ると細かなバブルが。香りは華やかに酸の香り。口に含むと、舌にチリチリとガス感を感じますが、直ぐにジューシーな甘味と優しい酸が。う~ん、火入れなのにガス感か~。呑み込んでも苦みはそれ程でも無く、スッキリとキレるお酒だったので、ドンドン呑める夏のお酒でした。

坂本酒店さんからもう1本購入させて頂いております。なにかというとそれは次週のお楽しみで。ヒントは栃木県芳賀郡益子町のお酒です。八戸には売ってないもんなぁ。♪

(。・_・。)ノ

2025年8月31日日曜日

微細なバブル、愛山の旨味『AKABU純米吟醸愛山NEW BORN生酒』

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早いもので9月に入りました。毎日30℃以上で異常に暑かった夏は、残暑という形で今もなお主張し続けています。いつになったら秋風が気持ちよく吹き渡るのでしょう。この時期は果物が美味しいので、体重増加に要注意の季節です。ボヨヨン腹を引き締めるため、91日から11月の国保ドックの当日まで、毎日必ず腹筋を続けます。必ず!。

さて、お盆前に日本酒通で愛山推しのF君より、お酒を2本頂戴しました。今回呑ませて頂いたのはその内の1本『AKABU純米吟醸愛山NEW BORN生酒』。こんなお酒をくれるか?普通?。

このお酒は岩手県盛岡市の赤武酒造が醸していますが、前身は東日本大震災で被災した大槌町の『浜娘』を醸す酒蔵でした。蔵の息子さんが東京農大卒業後に杜氏として実家に戻りましたが、大きく被災した大槌町の酒蔵を諦めて、2014年に盛岡で20代の蔵人たちと赤武酒造を立ち上げます。彼らが目標に掲げたのは「日本を代表する銘酒を造る」でした。その目標は現在ほぼ達成され、今では『赤武』も爆発的な人気から、入手困難酒になっています。

赤武愛山生  ラベルも凛々しく




裏書をどうぞき 酒色は透明







バブルが見える?

AKABU純米吟醸愛山NEW BORN生酒』の酒米は酒名の通り、幻の酒造好適米「愛山」で、50%まで磨いた実質大吟醸で、酵母は吟醸香の高い岩手酵母。そして北上川伏流水で醸し、火入れをしない生酒です。なおスペックは非公表となっていますが、呑んだ感じでは日本酒度-2、酸度1.7くらいでしょうか。

待ちきれずに開栓すると「ボンッ」と大きな音が。痺れる~。蛇の目に注ぐと酒色は透明で、内側に微細なバブルがたくさん張付いています。期待が高まる~!。

香りは爽やかで甘さを伴ったフルーティな香りがします。口に含むとガス感が華やかでジューシー。また、微発泡が旨味を口中に広げます。直ぐに濃い目の酸が来て、そのまま口腔に残っていますが、呑み込んでも苦みは無くキレてゆきました。さすが『赤武』は、どの銘柄も旨いと再確認させられました。

赤武酒造六代目の蔵元は、東京農業大学在籍中に唎酒大会で優勝したらしく、恐ろしく繊細な舌を持った人なのです。かくいう私は、唎酒が今一歩ダメで、美味しく呑む事には長けています。悪しからず。♪

(。・_・。)ノ

2025年8月24日日曜日

秋田は新政?いやいや花邑でしょう。『花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』

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今年も野菜の苗を種々植えております。例年よりも収穫量が多いのは、連作を避けているのが良い結果を生んでいるものと考えております。

ゴーヤがたくさん  糠塚きゅうりも

さて、先日仕事でお世話になっているF君に、譲ってもいいお酒があったら分けて欲しいと言ったところ、たくさんの選択肢をスマホに掲げ「どれか欲しいお酒があれば譲ります」といってくれました。日本酒の一覧を見て迷わずにこれだとお願いしたのは、秋田県湯沢市で、創業明治七年の両関酒造が醸している『花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』でした。

酒蔵の名は刀剣に由来し、東の大関(当時の最高位)は「正宗」、西の大関は「宗近」なのを、酒蔵界の東西に跨がる両大関となるようにと「両関」にしたようです。現在の主力酒は『両関』に『翠玉』、そして高木酒造の社長から賜った酒名の『花邑』です。



オレンジのラベル  裏書をどうぞ







酒色は透明

花邑純米吟醸生酒秋田酒こまち』の酒米は「秋田酒こまち」で、「秋系酒251」を母に、「秋田系306」を父に交配し誕生した酒米です。雑味が少なく上品な旨味を持つ酒米です。その「秋田酒こまち」を50%まで精米した本来であれば大吟醸ですが、敢えて吟醸酒としています。仕込み水は、栗駒山から流れ込む皆瀬川の名水百選にも選ばれた「力水」で、日本酒度-9.1、酸度1.6ALC16度の純米吟醸です。

蛇の目に注ぐととろみがかっており、お酒の色は透明です。香りは香量も多くフルーティな吟醸香。口に含むと優しく穏やかな呑み口で、ジューシーな味わい。甘さと辛さと酸のバランスが良く、呑み込むと口腔に僅かの酸を残しキレました。後から微かに渋みが追いかけてきますが殆ど気になりません。

このお酒は複数回に分けて呑みました。普通は酸が強くなったり、渋味が増したりするのですが、空気に触れても旨味が変わらない、素晴らしいお酒でした。「酒未来」の時もそうだったんだよなぁ。今年のランキングに入るお酒だなぁと呑んだ瞬間に思いました。

両関酒造は結構昔から知っていたのですが、このような日本酒を造るようになったのは最近だと思っています。やっぱり『十四代』の高木社長の影響が大きいのでしょう。『新政』は甘酸っぱさが旨味となっていますが、花邑は『十四代』に寄った、甘さ・酸味・辛さのバランスの良さが旨味になっていて、私的には『花邑』かなぁ。♪

(。・_・。)ノ

2025年8月17日日曜日

父の日に送ってもらった『奥純米吟醸原酒 夢山水十割』

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お盆休みで帰省していた長男夫婦と孫たちが愛知へ帰ってゆきました。仙台辺りであれば、あとでおじいちゃんが送ってゆくからもう少し八戸に居たら?と云えるのですが、愛知は遠いからなぁ。現在は孫ロスになっています。

さて先日、愛知県に住む長男から「父の日」のプレゼントが届きました。以前呑んで美味しかったと思っていたお酒だったので、喜びも一入でした。チョイスがいつも違うのは、オヤジが呑んだ事のない酒を呑ませたいと考え、当ブログを参考に購入してくれたと思います。ありがたや、ありがたや。

今回届いたお酒は、愛知県西尾市で創業明治36年の山崎合資会社で醸す『 奥純米吟醸原酒 夢山水十割 』です。屋号が「尊皇蔵元」で、主力酒は『尊王』『尊皇』と、平成14年から発売した『』となっています。う~ん、それらしい酒名。

そもそも愛知県の濃い味噌味の土手煮や味噌カツ、うなぎの蒲焼などに負けないようにと、辛口のお酒を造っていたのですが、時代の流れに合わせたフルーティでジューシーな味わいの酒造りに挑戦し、出来上がったお酒がこの『』でした。『』の酒名の由来は、「日本酒の“奥”が深まった」という想いを込めて名付けられています。

父の日ラベル  奥夢山水




裏書をどうぞ  酒色は透明

酒米は奥三河の山間部でごく僅かを契約栽培しており、「山田錦」と「中部44号」を交配させ完成させた希少な酒米「夢山水」で、掛米麹米とも100%使用しています。仕込み水は三ケ根山麓からの軟水の伏流水を使い、アルコール度数18.5%のお酒です。残念ながら酵母や日本酒度などのスペックは非公表となっています。

グラスに注ぐととろみがあるようにも感じます。酒色は透明よりはやや琥珀色か。香りは清々しさの中に少し酸が立っている香り。口に含むとアルコール度数の高いのが分かる呑み口で、原酒だ!と主張しています。先ず仄かな甘さで直ぐに酸と辛さがきました。舌が辛さで膜を被ったように痺れ、それから原酒の旨味を感じます。後味も辛口でキレて、口腔にそして舌に辛さが残りました。総じてインパクトのある旨味でしょうね。

愛知県は大都市名古屋を抱えており、手に入らない日本酒は無いんでしょうね。うらやましい限りです。私も健康でボケずに長生きして、まだまだお酒を送ってもらうぞ~‼。おー‼。♪

(。・_・。)ノ

2025年8月10日日曜日

さすがの旨さ『榮光冨士純米大吟醸七星無濾過生原酒』

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お盆直前となりました。花壇の方はユリやクロコスミアがほぼ終わって、黄色いヒマワリが元気に咲いています。またダリアも花を次々と付けており、夏の暑さをものともしません。

ひまわりが咲き ダリアが咲き

さて、八戸市の台所「八食センター」は、テレビで放送され全国区になりつつあります。土日は外国人や地元以外の方々が多いようにも感じられます。今回のお酒は先週の秀鳳 純米酒豊穣祈願祭生原酒 に続き、ウチの奥様から八食センターで買ってもらった日本酒です。

そのお酒とは、山形県鶴岡市で安永2(1778)創業の冨士酒造が醸す榮光冨士純米大吟醸七星無濾過生原酒です。創業当時は『冨士』という銘柄でしたが、昭和30年に「栄光」を付け加えた『榮光冨士』となり現在に至っています。また冨士酒造は加藤清正ゆかりの酒蔵で、九州の熊本藩主だった加藤清正が二条城で家康と謁見後に、帰途に就いた船上で怪死しました。その嗣子忠廣は改易され山形県鶴岡に配流されましたが、その地で授かった娘とゆかりがある酒蔵だそうです。

榮光冨士  北斗七星から

肩ラベル  裏書をどうぞ







酒色は透明

榮光冨士純米大吟醸七星無濾過生原酒は夏酒STARSシリーズの第一弾で、『北斗七星』をモチーフとして造られました。酒米は酒造好適米の「出羽の里」で、2004年に山形県で開発された酒米です。「吟吹雪」と「出羽燦々」を交配させて造った酒米は、雑味が少なく後味がクリアな特徴があるようです。そんな「出羽の里」を50%まで磨いた大吟醸で、酵母は香り高く酸の生成が少ない山形酵母。仕込み水は、日本一のきれいな水道水と言われる鶴岡の地下水で醸した日本酒度-13、酸度1.7ALC15.8度の無濾過の生原酒です。

蛇の目に注ぐと酒色は無色透明。香りは甘酸っぱさを湛える香り。口に含むとジューシー&フルーティな味わいで、爽やかと甘さが突出しています。酸はきれいな酸で、さっぱりとした味わいにしてくれます。呑み込んで暫くすると仄かに渋味でキレました。さすが、『榮光冨士』です。

いつも感心するのは『榮光冨士』の裏書にある、使った米や酵母の種類や産地は勿論、日本酒度や酸度などのスペックが懇切丁寧に書かれています。要するに自信満々なのです。そして旨いだろうと云う気概が伝わります。♪

(。・_・。)ノ

2025年8月3日日曜日

八食センターで『秀鳳 純米酒豊穣祈願祭生原酒 』

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暑さが続いておりますが、庭の花が次々と咲いています。ユリやグラジオラスが咲いており、玄関の花卉に立ててお客様をお迎えしています。きれいだと言ってもらうと嬉しい気持ちになります。



ユリとグラジオラス  クロコスミア

さて、先日、八食センターでウチの奥様からお酒を購入してもらえる機会に恵まれ、これはというお酒を三本購入してもらいました。14日のブログに載せた『三千櫻純米吟醸九頭竜55生原酒』と、今回ご紹介する秀鳳 純米酒豊穣祈願祭生原酒 、もう一本は・・・・う~ん、お楽しみに。

秀鳳 純米酒豊穣祈願祭生原酒 』は、山形県山形市にある創業が明治二十三年の秀鳳酒造場で醸しています。創業時の蔵主は武田庄五郎氏で、戦時中は企業整備令のために一時廃業していましたが、1967年に酒造りを再開します。それを機に付けた蔵の名前が秀鳳酒造場でした。中国の瑞鳳である鳳凰に由来しており、主要銘柄は『庄五郎』と『秀鳳』です。

秀鳳酒造場では、古来よりワインの醸造に使われた「マロラクティック醗酵」の技術を、山形県が清酒の醸造技術として独自に改良して特許取得した醸造法で、乳酸の円やかな酸味を特徴としています。

秀鳳 純米酒豊穣祈願祭生原酒 』の酒米は山形県産の「出羽燦燦」で、65%まで磨いた純米酒です。酵母は、香り高く酸の生成が少ない山形酵母のYK-2408NF-KAを使用し、蔵王連峰の伏流水を水源とする水道水を仕込み水に醸しています。日本酒度は-7、酸度は1.7ALC14度の甘口夏酒です。

秀鳳純米生原酒  酒米は出羽燦燦

豊作祈願祭  裏書をどうぞ







酒色は透明

開栓して蛇の目に注ぐと酒色は透明で、香りは爽やかにそして微かに酸の香り。口に含むと、最初はスッキリとした甘さを感じますが、徐々に口腔で酸に変わり、また苦味に変わりました。口腔に苦味が残るうちにまた蛇の目からお酒を頂くと、再度出羽燦燦の甘さが口中に広がりました。

秀鳳』は好きな銘柄なので、幅広く購入させて頂いておりますが、どれもハズレの無い美味しいお酒だと思っております。

お盆には、二人の孫を連れ長男夫婦が帰省する予定なので、たくさんの花でいっぱいの花壇を孫たちに見せたいと思っています。

(。・_・。)ノ

2025年7月27日日曜日

三人で呑む会のシメは圧巻の『十四代 龍月 斗瓶囲い純米大吟醸七垂二十貫』

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連日30℃越えの日々が続いております。仕事の日は炎天下の中で心が折れそうになるのですが、その中で作業している方々を目の当たりにしていると、線路の脇にただ立っている列車見張員の私ごときが暑い暑いとは言えず、汗だくの皆さんを心の中でただただ応援している毎日です。

さて、ここ何年か以前勤めていた会社の社員の人たちと、一緒にお酒を呑む機会に恵まれ、彼らが持ち込む美味しい日本酒を頂いております。そして、熊本の至宝『産土2024香子(かばしこ)五農醸生酒』で乾杯し、佐賀の新進気鋭が醸す『光栄菊甕月無濾過生原酒』を美味しく頂いた後で、F君が満を持して持ち込んでくれた真打酒の登場です。平たく言うと。先週の後編となります。

そのお酒は、創業が元和元年(1615)の高木酒造が醸す、超希少価値の高い『十四代 龍月 斗瓶囲い純米大吟醸七垂二十貫』です。素晴らしい!。ブラボー!。酒蔵は、積雪が2mほどにもなる豪雪地域の、山形県村山市にあります。主力酒は今も販売している『朝日鷹』でしたが、平成6年に十五代目の杜氏の高木顕統(あきつな)さんが、初めて造って命名し世に出した十四代が、当時の主流だった『越乃寒梅』などの端麗辛口酒を押し退けて、フルーティなお酒のブームを巻き起こし、今では入手困難酒の筆頭を走っている酒蔵です。

十四代 龍月 斗瓶囲い純米大吟醸七垂二十貫』の七垂二十貫とは、二十貫(75)のお米から僅か七垂れ()しか搾れないほどの貴重なお酒で、高木酒造伝統の製法の最高傑作といわれています。しかも「龍月」は、希少価値の高い『十四代』の中にあっても、トップレベルの幻のお酒と云われており、実際になかなか見る事のできないお酒らしいのです。もちろん私も知りませんでした。あしからず。

十四代龍月  字は岩崎潮風氏

蓋には龍が  裏書をどうぞ







酒色はほぼ透明

酒米は兵庫県特A地区産の極上「山田錦」を35%まで磨いた大吟醸で、酵母は非公表。仕込み水は桜清水と呼ばれる出羽山系の葉山の伏流水で醸しており、醗酵させた後に丁寧にお酒を搾り、斗壜に入れて低温で熟成し、1回火入れをした生詰めALC15度のお酒です。スペックは残念ながら非公開です。

蛇の目に注ぐと、微かにトロミがあるようで、酒色はほぼ透明です。立香は爽やかに、そして上品に香ります。口に含むと優しくジューシーな旨味。甘さと酸味や辛さ、そして濃さのバランスが抜群で、肴を放棄してこのお酒だけが吞みたいと強く感じた次第です。『十四代』のこのバランスはなかなか真似のできないもので、近いお酒が『花陽浴』だったり『而今』なんだよねぇ。

 今回は夕方の5時半に開始で、夜9時までの酒宴でした。30分早かったのですが、アッという間に時間は過ぎてしまいました。F君からは常々入手困難なお酒を提供して頂いており、本当に感謝の念に堪えません。F君ありがとう。さて、皆さん方が帰ったあとで、食器を洗って片付け、ヨーグルトを食べて眠ったのですが、タクシーに乗った彼らを見送ってからの記憶がありません。本当に私が後始末をし、ヨーグルトを食べたのでしょうか。♪

(。・_・。)ノ

2025年7月20日日曜日

いつもの三人で乾杯は「産土2024香子(かばしこ)五農醸生酒」(前編)

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7月に入って暑い日が続いており、草花を愛でて且つ野菜を収穫している身には、なかなか大変な気候であり、また天気が良い事が全て幸せに繋がる事ではない事に、不信感を募らせている今日この頃です。

さて、ここ何年か以前勤めていた会社の社員の人たちと、一緒にお酒を呑む機会に恵まれ、彼らが持ち込む美味しい日本酒を、三人で頂いております。今回、私が彼らのために腕に撚りをかけて準備したお料理は、「サーモンのユッケ」「手羽中と大根のサッパリ煮」「カニカマと厚揚げのオイスターソース炒め」「かぼちゃのチーズホットサラダ」「白菜のサラダ」、そしてスーパーから購入したのは「お刺身」「ホッケの焼き魚」でした。以前、料理した中で美味しかったものを厳選して準備しましたが、どうだったんでしょうかねぇ。

今回、日本酒通のF君が、自宅の日本酒専用冷蔵庫から持ち込んでくれたお酒は、やっぱり入手困難酒ばかりで、日本酒が好きな方なら垂涎のお酒ばかりです。乾杯は熊本で人気ナンバーの花の香酒造が醸す『産土2024香子(かばしこ)五農醸生酒(四合壜)です。凄い!初産土だぁ~!。



産土香子  裏書をどうぞ

象形文字か? バブルが張付き

花の香酒造の創業は明治35年で、地下水の豊富な熊本県の北に位置する、玉名郡和水町に蔵を構えています。現在の主力酒は『産土(うぶすな)』で、「土地の守り神」「自然からの恩恵を生み出す母体」などをいう言葉を酒名にしています。全国の酒販売店員が消費者に最も薦めたいお酒を選ぶ「酒屋大賞2023」で第二位のシルバーを、花の香酒造が『産土(うぶすな)』で受賞しています。やっぱりねぇ。

そして酒名の『産土2024香子(かばしこ)五農醸生酒』の「香子」は酒米の名前で、江戸時代には高級米として九州地方で作付けが行われていました。名前に「香」の字がある通り香りが高く、普段の食用米にほんの少し混ぜ込むと、香り豊かになる特別なお米でした。40粒ほど残っていた種籾から、3年の月日を掛けて復活させ、漸く日本酒を醸すことができました。

また「五農醸」は、一・菊池川流域の酒米、二・生酛造り、三・木桶仕込、四・無施肥、五・無農薬の事を表しています。

酒米は前述の「香子」で、酵母は酸が穏やかで華やかな香りの熊本酵母とも云われる協会9号酵母。仕込み水は地下から湧き上がる自然水を井戸から汲み上げて使って醸しています。ALC13度と夏酒の領域です。

さて乾杯とキャップの保護シールをクルクル外したら、「ドンッ」という大音響とともに栓が天井にぶつかって床に落ちました。三人とも顔を見合わせビックリ。気を落ち着かせ蛇の目に注ぐと、内側に大きめのバブルがビッチリと張付いており、酒色はほぼ透明。香りは「香子」の割には大人し目のドライな香り。口に含むと口腔もシュワシュワとバブルが刺さりますが、ALC13度の軽快な口当たり。スッキリとした甘さと、果実のような優しい酸。後味に渋みがきて、キレてゆきました。白ブドウのスパークリングワインのようで、呑み飽きしない味わいに直ぐに無くなってしまいました。残念!。

感動の『産土』に続くお酒は、佐賀県が誇る小城市三日月町の光栄菊酒造が醸す光栄菊甕月無濾過生原酒で、創業は明治4年ですが平成18年に一度廃業しています。しかしその廃業した酒蔵を現在の蔵主が買い取り、銘柄もそのまま引き継ぎました。酒蔵は建物や醸造設備の傷みが激しく、屋根や内外装を張り替え、醸造設備も殆ど全部を揃えています。そして、愛知の藤市酒造で『菊鷹』を醸していた杜氏に酒造りに加わってもらい、一新した『光栄菊』を醸しました。

今回の光栄菊甕月無濾過生原酒の「甕月」は、平安時代に当地が甕月(みかづき)郷と呼ばれていたこと、そして2019年の水害でも挫折することなく、酒造りができた感謝の気持ちを胸に、三日月町から甕を壜に変えて多くの方々へ呑んで頂きたいと云う思いで名付けられています。



栄光菊甕月  裏書をどうぞ

酒色は透明で 三人で呑む

酒米は幻の酒米と云われる岩手県産「亀の尾」を40%まで磨いた大吟醸造りで、酵母は非公開ですが、菊鷹で使っていた泡有りの8号酵母かも。仕込み水には清水川の伏流水を使ったALC14度の無濾過生原酒です。スペックも非公表としていますが、日本酒度は±0、酸度1.6くらいでしょうか。

蛇の目に注ぐと酒色は透明で、香りは完熟メロンのようなセメダインっぽい香り。口に含むと優しくもキリッとした呑み口でジューシー。酸味は果物の酸のよう。「亀の尾」の旨味と、無濾過を感じさせない澄んだ味わいは、さすが『光栄菊』と思った次第です。

さて、三本目は真打登場です。F君渾身のお酒が登場する次回をお楽しみに。何が出るかなぁ。多分「よくこんなお酒を持ってきたな」と、皆さんビックリする事請け合いです。♪

(。・_・。)ノ