2024年12月22日日曜日

雄町の旨味が炸裂『楽器正宗混醸純米吟醸雄町中取り』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

早いもので、12月も残り僅かとなって参りました。来年は65歳かと思うと、何か遠いところまで来たなぁという想いがします。歩く、走る、筋トレ等を行い、健康に留意して医者に「お酒を止めなさい」と言われないように頑張ろうと思っています。

さて、仕事でお世話になっている日本酒通のF君から、当ブログ1124日分で紹介させて頂いた『よこやまSILVER7純米吟醸無濾過生原酒』と一緒に融通してもらったお酒が楽器正宗混醸純米吟醸雄町中取りでした。このお酒は福島県西白河郡矢吹町で、江戸末期の慶応元年(1865)に創業の大木代吉本店が醸しており、主要銘柄は『自然郷』と『楽器正宗』になっています。酒名は大正時代、当酒蔵へ立ち寄った朝香宮様がお酒を大変気に入り、随行した雅楽師の「酒造りも楽器を奏でるのも元は神様への捧げもの」と言った言葉が由来のようです。(スイマセン、前々々回からの使い回しです~)

楽器正宗混醸雄町  紫のラベル




裏書をどうぞ   酒色は透明

楽器正宗混醸純米吟醸雄町中取り』は混醸シリーズですが、混醸とは掛米と麹米に別の米を使う方法で、今回は掛米に希少な「備前雄町」を77%、麹米に絶対王者「山田錦」を23%としています。雄町愛飲家を俗に「オマチスト」と呼んでいますが、「雄町」は安政6年に発見されて以来、品種改良されず現在に至る唯一の酒米です。稲穂が1.8mと長く強い風雨に倒れやすく、且つ害虫にも弱かったため農家に敬遠され、昭和48年には3ヘクタールにまで減少して以来、幻の酒米と呼ばれるようになりました。

酵母は非公開、仕込み水には那須連山からの伏流水で醸した、日本酒度-4ALC15度の味わいや香味のバランスが良いとされる中取り部分を詰めた、1回火入れのお酒です。

楽器正宗混醸純米吟醸雄町中取り』を蛇の目に注ぐと酒色は無色透明ですが、バブルらしき泡が見えるのは気のせいでしょうか。香りは爽やか系ですが酸の香りもします。口に含むと「雄町」が奏でる穏やかな甘さで、一瞬、あれっ、サイダー?と思っていると、直ぐに酸と辛さが合体して口腔を独占します。呑み込むとやはり酸を感じ、苦味でキレてゆきました。日本酒度-4は少し高い感じもします。呑んだ感じでは、±0くらいでしょうか。「雄町」の優秀さが伝わってくる味わいでした。

F君から、年末年始のために「『廣戸川純米にごり生酒』が必要なら自分の分と一緒に二本買いますけど?」と言ってもらったので、お言葉に甘えてお願いしました。お陰様で今年の正月も美味しいお酒が呑めるので、F君にはとても感謝しています。♪

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