2020年7月6日月曜日

S氏の「御苦労さん会」で『日置桜特別純米 山滴る 無濾過加水調整生酒』

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私が仕事先でお世話になったS氏が、今年の3月末で目出度く任期満了の定年退職となりました。年齢は同学年でも持って生まれた資質は違い過ぎるほどの有能な方で、私などは足元にも及びませんが、人柄も抜群に立派な方なので周りに人が集まって来るようです。

「御苦労さん会」はS氏のご自宅のある青森ではなく、八戸の「海ぼうず」さんで行うことになり、発起人はやっぱりこの人、鶴田町のN氏で、津軽から遠路駆けつけて下さいました。昨年からS氏が定年になったら是非、労ってあげたいとのLINEを頂戴しており、この方の人間としての懐の深さ、器の大きさ、そして熱いくらいの温かさに感動すら覚えます。


日置桜山滴る  裏書をどうぞ

青森県内のあちこちから集合した5名は、キッチリ定刻に集まり全員で声高らかに「 Sさん長い間お疲れ様!カンパーイ!」とグラスを高々と掲げます。乾杯酒は秋田の『新政』でしたが、続いて頂いたのは鳥取県鳥取市で明治20年創業の山根酒造が醸す『日置桜特別純米 山滴る 無濾過加水調整生酒』です。『日置桜』は蔵にある満開の桜の銘木に因んで「日を置くほどに佳くなる酒」より発しており、今回は季節酒「山」シリーズのお酒で、新酒は「山眠る」、夏限定は「山滴る」、ひやおろしが「山装う」の3バージョンですが、乾杯は「夏山蒼翠にして滴るが如く」をコンセプトにした「山滴る」のお酒です。

乾杯はN氏の発声で  

酒米は最強の酒造好適米「山田錦」と、鳥取県を中心に栽培され酒造好適米ランキングにも顔を出している酒米「玉栄」は辛口のお酒を醸します。酵母は真澄酵母ともいわれる7号酵母で、華やかな香りと高い吟醸香となり、名水「布勢の清水」の軟水を使い、日本酒度は+13酸度は2.3の本格辛口酒となっています。やっぱり辛い。

しかし口にしてから驚いたのは表示の程の辛さは無く、酸味も強くない淡麗な味わいとジューシーな口当たりを併せ持つお酒で、キレが抜群に良くお料理との相性はバッチリでした。

蒼天伝夏酒  裏書をどうぞ

乾杯のお酒の後は、ビール乾杯の方々も日本酒に切り替え『蒼天伝美禄特別純米初呑み切り夏風薫る暁の輝露』を頂きました。宮城県気仙沼市で大正元年創業の男山本店が年4回出荷する「美禄シリーズ」の夏酒で、「酒は天の美禄(素晴らしい贈り物)」と諺にもある通り、冬の寒さがあってこその酒造りは、正に天から与えられた褒美のようなものかも知れません。酒米は兵庫県産山田錦100%で、酵母は酸度を低く抑えた柔らかな味わいになる宮城マイ酵母を使い、鹿折地区の湧き水「荒神湧水」で南部杜氏が醸し、日本酒度-2のお酒に仕上げました。

酒色は透明で香りは優しく、口に含むとフルーティでジューシーな甘さも感じ、酸味が爽やかで辛さはそれ程感じません。口々に「おいしいねぇ」と言っていたのを聞き逃しません。

望無濾過瓶燗  山和中取り

寒菊TrueRed  笑四季劇場

戦勝正宗  中締めで

その後、『望純米大吟醸雄町無濾過瓶燗火入れ』や『山和特別純米中取り原酒』『寒菊純米大吟醸雄町50おりがらみ無濾過生原酒TrueRed-紅菊の愛情』『笑四季劇場も希望はないと君がいうまえに‥』と呑み進んで、ラストオーダーに『戦勝正宗特別純米』で締めくくりました。

S氏には平成22年から3年間仕事でいろいろと御指導して頂きましたが、転勤となって以来、昨年の春に再び県南に組織のトップとして戻られました。その時の私の喜びといったら格別で、嬉しさも一入でした。S氏の今後の活躍に幸あれと「御苦労さん会」はその後二次会に突入し、笑い声の絶えない会はまだまだ続くのでした。♪

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