2025年11月23日日曜日

三人での乾杯は「純米大吟醸 金雀 有機米」(前編)

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早いもので11月もあと数日となり、もう直ぐ雪の便りが届きそうです。タイヤ交換はもう済ませているので、いつ降っても大丈夫なのですが、運転する腕前の方が年々衰えており、とても心配している今日この頃です。

さて先月末の土曜日に、仕事を頂戴している人たちと一緒にお酒を呑む事になり、昼頃からから腕に撚りをかけて料理を作りました。「手羽元とゴボウの酢煮」「豚肉と根菜のヤンニョム」「魚肉ソーチャンプルー」「厚揚げのバター煮」「アスパラのバター卵炒め」、「納豆なめこ豆腐」「キュウリの梅おかかマヨ」そしてスーパーから購入したのは「お刺身」「サンマの塩焼き」でした。日本酒に合うような料理を作ったつもりですが、う~ん、料理は深い!。

今回の料理  頑張りました

そして今回、日本酒通のF君が厳選し、自宅の日本酒専用冷蔵庫から持ち込んでくれたお酒は、ほとんど入手困難酒。乾杯のお酒をテーブルに載せた途端に、私は「おおお~~~」っと咆哮してしまいます。今年の某日本酒ランキングで第4位となっている、山口県岩国市の堀江酒場が醸す『純米大吟醸 金雀 有機米(四合壜)です。これは本当に買えない酒だなぁ。凄すぎ。




純米大吟醸金雀 金箔が神々しい

裏書をどうぞ  酒色は・・・

堀江酒場の創業は田沼意次が幕政を主導していた明和元年(1764)で、屋号を雀集堂と称しました。酒蔵は中国山地の西部にある錦町。周囲には1.000m級の山々がそびえ、町の中央を銘水百選の錦川が流れています。堀江酒場では、堆肥により圃場を肥えさせ、化学肥料を一切使用しない有機農法で生産した酒米で醸しています。

2017年、2018年のIWC(インターナショナルワインチャレンジ)では、純米大吟醸の部で『プレミアム金雀』が、トロフィーを2年連続で受賞する快挙を達成しています。そんな事からも『金雀』は入手困難酒の仲間入りを果たし、なかなか購入する事はおろか、日本酒販売店の取り扱い一覧で見た事もありません。

純米大吟醸 金雀 有機米』の酒米は、有機農法で育てた酒米の絶対王者「山田錦」を使い、錦川の伏流水で醸したALC15度の純米大吟醸です。残念ながら、酵母や日本酒度などのスペックは非公表としていますが、日本酒度は-2、酸度1.4くらいでしょうか。

蛇の目に注ぐと酒色は微かに琥珀色で、香りは甘さを纏った吟醸香。口に含むと重厚な甘さとクリアーな酸、そして仄かな辛さがバランスよく、旨味しかない呑み口のお酒。最後は優しい酸でスーっと切れてゆきます。IWCでのトロフィーはダテではない味わいでした。今年の当ブログによる年間ランキングに間違いなく入りそうだなぁ。

さて、二本目、三本目も「えーーー」ッと驚きが隠せないお酒が登場します。F君が持ち込んだ、驚愕のお酒が登場する次回をお楽しみに。なんせ隠すように持ち込んでいたので、何が出るか期待して下さい。後編へ続く~。♪

(。・_・。)ノ

2025年11月16日日曜日

『醸す森』から名前を『ゆきのまゆ純米吟醸生酒』へ

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11月も半ばで寒さも一入です。余りの寒さに、あんなに暑かった夏が恋しくさえなります。防寒のグッズは準備していますが、そんなもので何ともならないのが冬の寒さです。未だ冬にもなっていませんが、早く春が来るのを祈っています。

さて、先日お酒の在庫が切れてしまい、筋トレの帰りに沼館の「セプドールアン」に立ち寄りました。お酒の冷蔵庫には、所狭しと日本酒が並んでおります。何を買おうか悩みに悩んで、決勝に残ったのが『栄光冨士グラビティ』と『醸す森』からブランド名を変えた『ゆきのまゆ純米吟醸生酒』です。産地から日本酒度、酸度などを考慮し、迷いに迷って『ゆきのまゆ純米吟醸生酒』を購入させて頂きました。

ゆきのまゆ  「ゆ」の文字が



スペックは  酒色は濁って

このお酒は、新潟県中魚沼郡津南町で創業1907年の苗場酒造が醸しており、20年前より『苗場山』を主力酒としています。『kamosu mori(醸す森)』というお酒も新ブランドとして立ち上げ、人気を博していましたが、商標の利用上の制限などにより、『ゆきのまゆ』にリブランドしています。

「ゆきのまゆ」とは、川の丸い石などに湿った雪が丸く積もることを、「雪繭」とよんでいますが、この「雪繭」のように、丸みを帯びた味わいと、しっとり溶けてゆく湿り雪のイメージが、上質の味わいを連想させるため名付けられました。

苗場酒造の拘りは、一般的な酒蔵が、通常3段仕込みで醸すところを、たったの1(1)で仕込み、アルコール度数が1314と糖がアルコールに分解される途中の若い段階で搾る事です。搾るタイミングは、酵母が醗酵力を出し切っているかどうかを見極めなければならず、かなりの技術と判断力が必要とされます。しかも、搾りは圧搾機のヤブタ香を出さないように、且つ雑味を最小限に抑えるために圧搾機を使わず昔ながらの袋吊りで行い、生原酒で出荷する事にも拘っています。恐るべし、越後杜氏。

ゆきのまゆ純米吟醸生酒』の酒米は、麹米に新潟県産「五百万石」で、掛米には「コシヒカリ」の味・香り・ねばり等の旨味を受け継いだ食用米の「こしいぶき」を、60%に精米して使っています。酵母は爽やかな吟醸香と酸の生成の少ない「M310酵母」。そして名峰苗場山の生み出す清冽な伏流水で醸しました。日本酒度は何と驚きの-32、酸度も何と3.2の生酒です。

蛇の目に注ぐと少しとろみがかっており、薄濁りの中で滓が舞っています。美味しそー。香りはフルーティで甘酸っぱい果実香。口に含むと呑み口には辛さを感じますが、仄かな甘さもあり、フルーツのような優しい酸。それでも結構咽喉に辛さを感じます。でも、日本酒度-32の甘さは無かったなぁ。ともかく、一筋縄ではいかない味わいでした。う~ん、伝わるかなぁ。

(。・_・。)ノ            

2025年11月11日火曜日

八食センターから『蓬莱ひやおろし蔵元鑑査無濾過原酒』

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先日、八戸市の体育館の管理指定者であるエスプロモさんが主宰する、「南部山ウォーク」に参加しました。総延長8.4kmを歩くイベントで、早さを競う訳では無く、風光明媚を楽しみながら歩きましょうとの事です。数日前にクマが出たとの情報もありましたが、当日は天気にも恵まれ、楽しく歩くことができました。

スタート前  ゴール!

さて先日、お刺身を買うために八戸市の台所、八食センターに出掛けました。日本酒のラインナップもハンパないので、日本酒コーナーを眺めていたら、ウチの奥様が何か発見したらしく、「リーズナブルなお酒を発見したよ」とのこと。どれどれと見てみると、そこにあったのは、岐阜県飛騨市で明治3年に創業の、渡辺酒造店が醸す『蓬莱ひやおろし蔵元鑑査無濾過原酒』でした。無濾過の原酒が税込み1.375円は、超破格の値段なので即購入させて頂きました。




ラベルが無い  裏書をどうぞ







酒色は透明で

渡辺酒造店の主力酒は『蓬莱』ですが、そもそも創業者は当地で両替商を営み、五代目になってから酒造業を起こしました。五代目が京都へ所用で出かけた際に、呑んだお酒がとても美味しく、自分もこんなお酒を造ってみたいとの思いから酒造業を起こします。造ったお酒は「珠玉のしずく」と評判を呼びました。ある時宴会で、五代目が聴いた謡曲「鶴亀」で、謡われていた「池の汀の鶴亀は蓬莱山もよそならず」から、「蓬莱」と名付けました。その美味しさは今でも変わりなく、2020年には世界酒蔵ランキングで第1位を獲得した酒蔵です。素晴らしい。

蓬莱ひやおろし蔵元鑑査無濾過原酒』の酒米は、酒造好適米の「ひだほまれ」で、1972年に岐阜県高冷地農業試験場で開発されました。大粒でタンパク質が少なく、味のバランスが良い酒質の酒米は、現在では岐阜を代表する酒米です。その「ひだほまれ」を70%まで精米して使い、中硬水の飛騨川の伏流水を仕込み水に使い醸した、日本酒度-2、酸度1.6ALC19度のお酒です。でも純米酒では無く、醸造アルコールを使った所謂アル添のお酒です。リーズナブル過ぎるので、アル添はまぁ当然かもしれません。

酒色は透明で、香りは爽やかに酸が香ります。口に含むと酸が立って鼻に抜けます。舌にジワジワと辛さがきますが、後味に日本酒度-2の甘さを感じ、咽喉に酸が染みるようでした。味も濃いのですが、やっぱり醸造アルコールの味が気になりました。また、ALC19度はやっぱり只者ではなく、二合なのにガッツリ酔いました。

因みに「ひやおろし」は、昔、新酒が劣化しないように一回火を入れ、「冷や」のまま大桶に貯蔵し、秋に二度目の火入れをせずに、木桶におろして出荷された事から、「ひやおろし」と呼ばれています。♪

(。・_・。)ノ

2025年11月2日日曜日

『織田信長』の姉妹品『特別本醸造 濃姫 大吟醸ブレンド』

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今年の69日に更新させて頂いたお酒は『特別本醸造 織田信長 大吟醸ブレンド』という岐阜のお酒でした。5月のGWに愛知から長男夫婦が孫たちを連れて帰省した際に、長男の奥様の御両親より宅急便が届き、中に入っていたのは日本酒が二本。1本は前述のお酒で、美味しく頂きました。そして、今回頂いたのが、姉妹品で円柱状の紙筒に入った、隣県岐阜の日本泉酒造が醸す『特別本醸造 濃姫 大吟醸ブレンド』です。

この酒蔵は創業が江戸時代末期ですが、日本泉酒造となったのが1948年で、もともとJR岐阜駅の側にありましたが、二十年ほど前の駅前再開発により移転を余儀なくされました。しかし、仕込み水が良質で手放せなかったため、元の酒蔵の場所に建ったビルの地下に蔵を移しました。地下では一年を通して気温が安定しいるため、新たに四季醸造に舵を切りました。主力酒は蔵名を冠した『日本泉』です。(前回の使い回しです。ハイ)

紙管に入って  濃姫さま

スペックが  酒色は透明

日本泉酒造の武将シリーズには、織田信長や豊臣秀吉などがありますが、今回は織田信長の細君である濃姫。麗しい味わいのお酒なのだろうと、テンションは何処までも上がります。

特別本醸造 濃姫 大吟醸ブレンド』の酒米は国産米となっていますが、『織田信長』が「ひだほまれ」「あきたこまち」「山田錦」のブレンドなので、味わいから同じ酒米でしょうか。仕込み水には長良川の伏流水を、ビルの地下から汲み上げて使って醸しています。醸造アルコール添加の本醸造ですが、大吟醸ブレンドで特別本醸造としており、スペックは日本酒度±0、酸度1.4ALC1516度となっています。

蛇の目に注ぐと酒色は透明。香りはスッキリと爽やかで、仄かにアルコールの香り。口に含むと結構『織田信長』に近い味わいで、スッキリとした呑み口。仄かな甘さと酸が旨味を出しています。黒砂糖のような醸造アルコールの味が気になりますが、料理に合う、料理を引き立てる味わいでした。

この日本泉酒造では、お酒を搾るのに圧搾機を使っていますが、雑味が出るというのを聞いた事があります。八戸市にある八戸酒造の『陸奥八仙』も、圧搾機を使っていますが、旨いんですよねぇ。という事で、私的には圧搾機で搾ったお酒でも、全く気になりません。♪

(。・_・。)ノ