2025年3月2日日曜日

東北電力の酒米で醸す『純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶』

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3月に入り気候が春めいてきました。しかし、八戸を含む北東北の日本海側には「彼岸じゃらく」というドカ雪が降ります。水分の多い雪で、除雪も一苦労。しかし、これが来ないと春も来ないので、本当にやっかいです。

さて昨年末、八食センターに行き年末恒例イベントの「酒蔵祭り」で、ウチの奥様から都合三本の日本酒を買ってもらいました。1本は『陸奥八仙ヌーヴォー直汲み特別純米生原酒、もう1本が『華一風特別純米 低圧しぼり無濾過生原酒』で、前回紹介しました。最後の1本としてご紹介するお酒は『純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶(ダイヤモンドダスト)』です。ラベルの雰囲気が、とってもおいしそうだったよ~。

このお酒は、日本屈指の米どころ秋田県横手市にある大正六年創業の浅舞酒造が醸しており、代表銘柄は『天の戸』です。酒名の由来は、古歌にある【天の戸は静かに明けて神路山 杉の青葉に日影さすみゆ】の冒頭より頂戴した立派な名前で、且つ『天の戸』は日本書紀の「天の岩戸」のことでもあり、お酒のラベルの下に勾玉があしらわれています。

天の戸氷晶  下に勾玉が




裏書をどうぞ  うすにごり

純米吟醸うすにごり天の戸 氷晶(ダイヤモンドダスト)の酒米は酒造好適米の「星明り」で、東北電力株式会社の研究開発センターを中心に、1988年から農家と醸造元の三者が協力し、「初星」と「美山錦」を掛け合わせ誕生させており、1996年の試験醸造を経て、20028月から『天の戸 氷晶』に使用しています。その「星明り」を50%まで磨いて使っているので、実質大吟醸仕込みです。酵母は秋田花酵母AK1で、パイナップルのような甘酸っぱい瑞々しい香りになる酵母を使い、奥羽山脈系の伏流水を蔵内の井戸から汲み上げて使って醸し、その搾りたてを槽口から薄濁りのまま壜に詰めた生酒です。日本酒度は-3、酸度1.7ALC15度の甘口です。

壜の底には滓が薄っすらと沈んでいます。開栓し蛇の目へ注ぐと、仄かに濁った酒色です。香りは爽やかにルーティ。口に含むとスッキリとした口当たりで、仄かな甘さとトゲの無い優しい酸味。濁りを感じさせないスマートな味わいで、キレもスッキリ。呑み込むと辛さが徐々に増すような味わいでした。日本酒度ほどの甘さは感じませんでした。

因みに30cmほども積もる「彼岸じゃらく」の雪はベタ雪で、水分を多く含んでいるためにとても重く、雪かきも大変です。♪

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