2024年3月3日日曜日

久々の「海ぼうず」さんで『互 純米吟醸生原酒』

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昨年の101日に酒に酔って転倒し、けっこうな擦過傷で1ヶ月の禁酒をしました。またそれ以来、外での飲酒が全面禁酒となって、今年の1月末までは居酒屋等での飲酒をしていませんでしたが、2月になり奥様よりGOサインが出て、待ちに待った「海ぼうず」さんに、高校の同級生のO君と行ってきました。彼とは若い時分にナイターバスケットで同じチームの仲間でした。私はとっくに引退しましたが、彼は今でも現役の選手というスポーツマンなのです。

さて、久々の「海ぼうず」さんの暖簾をくぐり「今晩は。お久しぶりです」と挨拶させて頂くと、お店の皆さんは元気そうで、「柳町さん、久しぶり!。今年もよろしくお願いします」と笑顔が溢れました。うれし~!。冷蔵庫の呑み放題エリアを拝見すると、殆どが生酒、しかも無濾過原酒や純米大吟醸という素晴らしさで、落涙しそうでした。「ほんじを落とさないように」という奥様の言葉が頭を過り、量より質で選び呑ませて頂きました。

上段は量り売り 中段は呑み放題

下段も呑み放題 市野屋山廃生原酒

乾杯のお酒はO君がビール。私はもちろん誰が何と言おうと日本酒で、ジョッキ片手の彼を待たせて慎重に選んだのが、長野県大町市の市野屋が醸す『市野屋山廃純米風さやか無濾過生原酒』です。この酒蔵は、創業が江戸末期の慶応元年(1865)で、北アルプスの麓、立山アルペンルートの長野県側の玄関口に位置した立地となっており、北アルプスの伏流水を信濃大町の名水「女清水」として酒造りに使っています。また、杜氏は何と男女二人体制で、2023年には新たなブランド『龍水泉』を立ち上げるなど、「山廃造り」「生酛造り」を基調にした酒造りを行っています。昨年開催されたイタリア最大の日本酒コンテスト【ミラノ酒チャレンジ】で金賞を受賞するなど、世界へ向けての準備も着々と進めているようです。

市野屋山廃純米風さやか無濾過生原酒』の酒米は「風さやか」で、長野県が開発した食用米です。心白が大きく醗酵しやすい特徴があるため、酒米で使うことになりました。今回は70%まで磨いています。酵母は酸の生成が少なく香気の高い協会901酵母で、日本酒度+0.5、酸度1.9ALC15度に仕上げました。

乾杯と共にグラスの香りを利くと、酸の強そうな香り。口に含むと仄かな甘さが瞬時に酸と置き換わって、辛さを残してキレてゆきます。酸度1.9はダテではないようで、きんきの煮付けが超美味しく味わえました。

高龗朱無濾過  互 先発

次は『たかちよ』で有名な高千代酒造の本醸造でアル添『高龗 朱 無濾過』をグイッと頂き、そして長野県上田市の沓掛酒造が醸す『互 先発 純米吟醸生原酒あらばしり』です。創業は元禄年間で1950年に沓掛酒造となり、『福無量』を主力酒としていましたが、2006年に新ブランドの互(GO)を発売しています。『』のコンセプトは「酸のバリエーションを楽しむ」で、今回の「先発」のほかに「中継ぎ」「抑え」「隠し玉」など野球に因んだ品名になっています。

酒米は長野県産「ひとごこち」を55%まで磨いて使い、酵母は協会701号、仕込み水には上田菅平水系の水で醸し、日本酒度は-5、酸度1.8ALC16度の荒走りの生原酒です。香りは華やかでフルーティさを伴っています。口に含むとスッキリとした口当たりで、甘さも感じますがシャープな酸と、呑み込んだ際の渋みが際立ちます。バランスが良く米の旨味がしっかり伝わる食中酒でした。せんべい汁が美味しいのなんのって。

尾瀬の雪どけ  天領盃生原酒

割と酸の強いお酒が続いたので、ジューシーな路線のチョイスで次に間違いのない『尾瀬の雪どけ純米大吟醸うすにごり』を2杯頂きました。続いて頂いたのが新潟県佐渡市の天領盃酒造が醸す『天領盃純米吟醸しぼりたて生原酒』です。社長の加登氏は大学を卒業後24歳で、「青雲の志」から休眠している酒蔵を買い取って、20183月に全国最年少の蔵主兼酒造責任者となっています。若いのにやるなぁ。その酒蔵が醸す新酒第一弾は、上槽翌日に壜詰めして氷温貯蔵した新酒の『天領盃純米吟醸しぼりたて生原酒』です。

酒米は酒造好適米の雄「五百万石」を58%まで磨いて使い、酵母は協会901号酵母、仕込み水は金北山より40年掛けて湧き上がる水で醸したお酒で、ALC16度、日本酒度や酸度は非公開としています。

香りは華やかでフルーティ。口に含むと優しい甘さと穏やかな酸で、口明けで呑むともっと甘さが際立ったお酒だろうなぁと感じたお酒です。

開春超辛口  喜久酔特純

一白水成  尾瀬ゆきだるま

寒菊銀海99  町田酒造







O君と二人で

その後も島根の『開春初しぼり純米超辛口』、静岡の『喜久酔特別純米』、秋田の『一白水成特別純米ささにごり生』を2杯、群馬の『純米大吟醸尾瀬ゆきだるま生』を2杯、千葉の『寒菊銀海オーシャン99純米吟醸生原酒』を頂き、シメには群馬の『町田酒造特別純米55五百万石直汲み』でお開きとなりました。

 久々のO君との語らいはとても楽しく、それに輪を掛けて居酒屋呑みも楽しく、奥様に次回も笑顔で送り出してもらえるように、アルコールが回らないうちにタクシーで帰宅しました。♪

(。・_・。)ノ