2023年4月3日月曜日

居酒屋海ぼうずさんで『Hizirizm五百万石35活性酒』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

3月は年度末となり、令和4年度も私に仕事を発注してくれたお二人と居酒屋「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんに伺いました。もちろん新年度も宜しくとの、営業も兼ねてのお誘いです。

3階は立派なお酒  1階2階は呑み放題

2月には所用方々が有り、呑みに来られなかったうっぷんを晴らすように、乾杯酒は冷蔵庫の最上段より選びましたが、壜のラベルを一見しても不明だったお酒をチョイス。裏書の酒蔵名を見てようやく群馬県渋川市で幕末天保十二年(1841)創業の聖酒造が醸すHizirizm五百万石35活性酒と判明。因みに「聖」とは良く澄んだ酒という意味だそうです。また『Hizirizm(ヒジリズム)とは造語でしょうが、「試験醸造」「挑戦酒」をメインとした数量限定の6種類のお酒の事で、6月までに順次発売されますが、数量が少ないため売り切れは必至でしょう。









Hizirizm活性酒

酒米は地元群馬県産の五百万石を35%まで磨き、酵母は酸味が少なく香気の高い1801号酵母、仕込み水には赤城山西南麓に流れる伏流水が、木曾三社神社の池から気泡を含んで湧き出す清水を使って、日本酒度-2、酸度1.5に仕上げています。

裏書には「噴出し注意」が明記されています。女将さんは壜を静かに上下に撹拌し、滓が混ざるようにしてから慎重に開栓しました。グラスに注ぐと炭酸ガスの気泡とともに薄濁りのお酒が流れ出ます。そして気泡はシュワシュワとグラス内に張り付き、美味しそうに感じたのは私だけではありません。乾杯の発声とともに口に含むと、スッキリとした甘さと滓の旨味が混じり、先日呑んで超美味しかった『而今特別純米にごり酒生』を思い出しました。これを乾杯酒に選んでしまった報いが、この後次々に災いとなってやってきます。

さて、ここから呑み放題がスタートし、次に頂いたお酒は昨年の世界酒蔵ランキングで第5位となった平和酒造の『紀土純米吟醸しぼりたて生』です。和歌山県海南市で創業が昭和3年の酒蔵で、コスパの良いお酒でも有名です。元々は大手酒造メーカーへの桶売り蔵でしたが、現在の社長になり自社ブランドにこだわった酒造りを試行錯誤しながら、平成19年に立ち上げたのが『紀土』でした。「紀州の風土」と「子供(KID)のように成長する」にと命名されています。









紀土純吟しぼりたて

紀土純米吟醸しぼりたて生』の酒米は五百万石を55%まで磨き、酵母は酸味が少なく香気の高い1801号酵母と協会901号をブレンドさせて使用し、仕込み水には高野山に浸透した伏流水を使って醸した、日本酒度-1、酸度1.7のお酒です。グラスに注ぐと酒色は透明で、香りは優しくフルーティな吟醸香が。口に含むと果実のような甘さもあり、キレイな酸に爽やかな辛さがバランスよく旨味に繋がっています。スッキリとしたキレも良く、海鮮料理にはピッタリと合うお酒でした。しかし、このお酒の前に頂いた『Hizirizm』が余りにも美味しかったため、先に『紀土』にすればよかったね・・・という発言まで出てしまい、お酒の順序は難しいと思いました。

気を取り直して次々に頂いたのが、宮城県は萩野酒造のうすにごり『日輪田生酛純米酒 生原酒』、次は佐賀県の五町田酒造が醸す『東一純米山田錦うすにごり』、群馬県牧野酒造の果汁のような味わい『大盃純米吟醸垂れ口しぼりたて生』、福井県吉田酒造の女性杜氏が醸す『白龍純米吟醸DRAGON WATER中汲み生』、山形県長沼合名会社の五百万石で醸す『惣邑冬純米吟醸生酒』、地元八戸の『陸奥八仙赤ラベル特別純米生原酒』と次々に頂きました。どれもこれも宝石のような味わいで、お刺身やアンコウ鍋が超美味しく戴けましたよ。

日輪田生酛  東一うすにごり

大盃垂れ口  白龍DRAGONWATER

惣邑冬純吟  陸奥八仙赤ラベル

愛山ファンの私とF君が冷蔵庫から見つけたのは、その愛山を使ったお酒『二兎純米大吟醸愛山四十八火入れ』でした。



二匹の兎が  ご満悦の三人

このお酒は、大河ドラマで現在放送中の徳川家康誕生の地、愛知県岡崎市にあって、創業は「花の元禄」といわれた元禄三年(1690)の丸石醸造が醸しています。主力酒は江戸時代から続くブランド『三河武士』や『萬歳』などで、『二兎』は2016年に新ブランドとして発売するや直ぐに人気のブランドになりました。裏書には「二兎追う者しか二兎を得ず」とあり、現在進行形でポジティブに頑張っている酒蔵なのだと分かります。

酒米は「幻の酒米」や「酒米のダイヤモンド」と呼ばれる酒造好適米「愛山」を惜しみなく48%まで磨いた大吟醸です。仕込み水は南アルプス明石山系の伏流水(軟水)で、その他のスペックは非公開。

グラスに注ぐと酒色はほんのりと濁って、香りは華やかでフルーティ。口に含むと愛山の甘さを感じますが、口明けはもっともっと甘かったんだろうなという印象です。スッキリとした酸にしっかりとした辛さでキレてゆき、間違いのない旨さのお酒でした。

その後には長野県南佐久郡の黒澤酒造が醸す『黒澤生酛純米直汲み生原酒』、シメには静岡県を代表するお酒『開運純米吟醸山田錦55』でお開きとなりました。

黒澤生酛生原酒  シメの開運山田錦

一年を通して列車見張員の仕事をさせて頂いておりますが、冬は物凄く寒いため早く春が来るようにと願っていました。しかし、ようやく迎えた気候の良い春には割と仕事が無く、酷暑の夏に忙しいという、なかなか上手くいかないものです。♪

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