2022年5月9日月曜日

「如月 美酒で一献」で『九頭龍 純米吟醸垂れ口生原酒』

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コロナが蔓延するなか、数々のお酒のイベントが中止となっておりましたが、八戸パークホテルが主催し高善酒店の協力による「第2回 如月 美酒で一献」が426日にコロナ対策を十分に講じたうえで開催されました。如月は2月なのに何故4月に‥とお思いでしょうが、2月の八戸はコロナ発症数も多く、且つワクチン接種率も低くかったため、4月まで日延べしています。当日は地元青森県の豊盃・鳩正宗・陸奥八仙、そして埼玉の『神亀』や長野の『明鏡止水』をはじめとする「酒門の会」のお酒21銘柄が一堂に会し、3Fのフロアが日本酒通の方々で溢れかえりました。今回は小幡建設日本酒クラブ会員だった方々5名が参加し、旧交を温めながらお酒を楽しみました。







如月 美酒で一献

お酒のラインナップ  裏面にも

お料理の品書き  お料理の数々

乾杯酒の八仙【赤】 三井の寿

先ず乾杯は「八戸パークホテル 如月 美酒で一献」と彫り込まれたグラスに『陸奥八仙 特別純米赤ラベル生』が注がれ、乾杯の発生とともに頂きました。もちろん本日一の美味しさでしたよ。

広い会場の真ん中に日本酒の特設コーナーがあり、そこでグラスに自分の呑みたいお酒を注いでもらいます。私が先ず頂戴したのが福岡県大刀洗町の株式会社みいの寿が醸す『三井の寿 純米吟醸木槽搾り生原酒』です。先代の蔵主がフランスのボルドーに行った際、ワイン造りにかける情熱やプライドに感銘を受け、ウチの蔵もこうなるべきだと決意し、帰国後にタンクの既存の酒を全て捨て、純米酒に特化した酒蔵に方針転換して現在に至っています。

酒米は福岡県で開発した「夢一献」を60%に磨いて使っており、酵母は酸の生成が少なく香気の高い9号系の自社培養酵母を使用し、仕込み水は筑後川に注ぐ清流、小石原川の伏流水を地下86mから汲み上げて醸し、日本酒度+1、酸度1.9のお酒にしました。それを大きな木槽に醪が入った酒袋を重ね、自重でゆっくりと雑味の無い良質のお酒を搾ります。

三井の寿 純米吟醸木槽搾り生原酒』をグラスに注いでもらい香りを利くと、果実のような穏やかな香りが。口に含むと優しくフルーティな味わいに仄かな辛さがあり、雑味の無い米の旨味が伝わります。呑み込む際には咽喉に酸味を残してキレて行きました。

九頭龍垂れ口  黒龍垂れ口

黒龍干支ボトル 黒龍しずく

今回特に素晴らしいと感じたのは、福井県の至宝『黒龍』が潤沢に準備されていた事でした。最初に頂いたのは『九頭龍 純米吟醸垂れ口生原酒』で、福井県吉田郡永平寺町で創業1804年の黒龍酒造が醸しています。この地を流れる九頭竜川は古名を黒龍川と言い、この酒名はそれに因んでいます。創業者で初代蔵元は石田屋仁左衛門で酒名にも使われており、現天皇陛下のお気に入りは『黒龍石田屋』と云われ、品薄で何年も先まで予約が取れないと云われた時期がありました。また、1975年に全国に先駆けて高額な大吟醸酒を商品化し当時は話題を集めた事もあったようです。

九頭龍 純米吟醸垂れ口生原酒』の酒米は地元との契約栽培の五百万石。酵母は蔵に古くから棲み付く蔵内酵母で、白山山系で軟水の九頭竜川伏流水を使って日本酒度-5.5に仕上げ、タンクの槽口から流れ出る生酒をそのまま瓶詰めしています。グラスに注がれた際には、垂れ口なのでトロミがあるかと思えば意外とサラッとしており、香りは仄かで穏やかな吟醸香。口に含むとフルーティな甘さを感じ、仄かな酸味とのバランスが抜群で、旨味を残したままキレてゆきました。

その後も『黒龍 純米吟醸垂れ口生原酒』や寅の叢書がラベルの『黒龍 純米大吟醸干支ボトル2022』、そして今日一高価な『黒龍 大吟醸しずく』は、はしたないのですがお代わりして頂きました。静岡の『正雪 純米吟醸PREMIUM』や滋賀の『喜楽長 純米吟醸あらばしり生』などなど、どれもが美味しい生酒だったので23種類、約一升くらいのお酒を頂き、大満足でタクシーで帰路に着きました。

喜楽長あらばしり  正雪PREMIUM

参加者の皆さん  会員だったTさんと

コロナ禍でお酒のイベントが毎年中止となっていましたが、これを機会に多くのイベントが開催されることを願っております。コロナ対策をするのは開催者側も参加者も当然ですが。♪

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