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四月末で小幡建設工業を退職致しましたが、足掛け39年間勤めさせて頂き61歳で一区切りと致しました。最終日には社員の皆様に囲まれ花束を頂戴し、正門から拍手で見送られました。正にテレビのドラマで見たように、ありがたくもあり気恥ずかしさもありました。
そして社長より、私の第二の人生の門出を祝ってあげたいと、後日、六日町にある「日本酒バル吟」で待ち合わせ。しかし、当日は店の都合で開店が遅かったようで、私がお願いし取敢えず「家庭料理ぼたん」に向かいました。
乾杯の練習は『たかちよ59愛山特別純米生原酒』で、『澤屋まつもとKOCON』、『陸奥八仙裏ラベル純米大吟醸生原酒』などを頂きながら、今までの39年間を振り返りました。1時間後には店を後にして次の目当てのお店へ。
日本酒バル吟 プレミア用冷蔵庫
特純ちえびじん 酒色はうす濁り
さて、河岸を変えた私たちは、当初の目的地であるロー丁の「日本酒バル吟」に。「さっき開店しました」と店長さん。乾杯の酒は大型冷蔵庫から躊躇せずに『ちえびじん特別純米八反錦おりがらみ生酒』を選びました。このお酒は、大分県杵築(きつき)市で明治七年創業の中野酒造株式会社が醸しており、現在の六代目が造ったブランドが『ちえびじん』で、創業当時の女将の名前から取っています。酒米は広島県産八反錦で酵母は熊本酵母。仕込み水は3年連続モンドセレクション金賞に輝いた六郷満山の御霊水を使っており、荒走りの部分を袋に入れポタポタ落ちたお酒は、日本酒度-2、酸度1.6の微発泡酒となっています。
蛇の目に注ぐと酒色は結構な具合に濁っており、深呼吸するとフルーティで甘そうな香り。口に含むと先ず華やかな甘さを感じ、米の旨味とコク、そして酸まで美味しいお酒でした。さすが『ちえびじん』、次のお酒のチョイスが難しいなぁ。
美禄〈冬〉 酒色はうす濁り
次に頂いたのはラベルが真っ白のお酒で、宮城県気仙沼市の創業が大正元年の男山本店が醸す『美禄〈冬〉特別純米真冬の生貯蔵
瑞雪の雪あかり』です。『美禄』とは天からの贈り物と云う意味で、「冬が近づく季節にじっくり醸し、凛とした冬の闇夜を照らす雪明りのように皆さまの新年の吉兆の酒となれ」と願いを込めています。従来は『蒼天伝』を主力酒としていますが、こちらは当蔵の南部杜氏の技術の全てを注いだお酒という、特別な銘柄となっています。
酒米は農薬や化成肥料を使わない「ササニシキ」を使い、仕込み水は鹿折地区の軟水「荒神の湧水」で、日本酒度は±0、酸度1.7の生貯蔵酒となっています。グラスに注ぐと、お酒の色はやや琥珀色がかっており、酸が強いかと思っていましたが、香りは爽やかにややフルーティ。口に含むとフレッシュな呑み口に優しい酸、キレも良く後味に辛さを感じ、バランスの良いお酒でした。正に「天の美禄」。
木戸泉 真っ白の濁り
続いてはインパクトのあるラベル、青森県七戸町の『七力RiceYellow華想い』を頂き、ラス前には千葉県いすみ市で創業が明治12年の木戸泉酒造が醸す『木戸泉特濃にごり別誂特別純米』を頂戴しました。コテコテの濁り酒!
この酒蔵は、50年以上前から天然の生の乳酸菌を使い、高温で酒母を仕込む「高温山廃仕込み」の技法でお酒を醸しており、他の蔵からも注目の酒蔵です。
酒米は青森県の酒米「華吹雪」を使用し、蔵の敷地内の井戸から湧き上がる中硬水で醸した特濃にごり酒で、上槽直前の醪を粗濾しし、そのまま瓶に詰めた活性濁りの生酒です。
酒色はもちろん真っ白。『ちえびじん』より濃く粘度も高め。香りは仄かに甘さを感じさせます。口に含むと微かな発泡感とクリーミーさが。しっかりした酸とコクもありますが甘さはそれ程無く、全体的にバランスの取れた旨味を感じるお酒でした。この夜は酔いが回るのが早かったのですが、やはりこのお酒のせいだったのかなぁ。
華陽浴瓶囲い 社長と私
締めのお酒は『花陽浴純米大吟醸さけ武蔵瓶囲い無濾過生原酒』という逸品を頂きお開きになりました。また社長より個人的に津軽ビードロの酒器セットまで頂戴し感激の至りでした。ありがとうございます。そして散財させて申し訳ありませんでした。指を折って心待ちにした当日の会は、心に沁みる宴となりました。♪
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