いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。
日本酒を好きな方とお酒の話をさせて頂いた際に、何と私のブログを見て下さっているとの事で、ブログに出てくる居酒屋「海ぼうず」さんが気になると仰ったため、「論より証拠」で一緒に伺う事と相成りました。
先ず乾杯のお酒を選んでいたら、「3年寝かせた鳳凰美田があります」と神の声がして、振り返ると笑顔の店主がおりました。お言葉に甘え乾杯のお酒は、栃木県小山市で創業が明治五年の小林酒造が醸す『鳳凰美田 WINE CELL SPARKLING純米吟醸生』の2016年ものです。一時は廃業も考えていたという酒蔵でしたが、蔵主は奥様と死んだ気で一念発起。麹造りに特段にこだわり、上槽方法も「舟搾り」「しずく搾り」に限定し、低温でじっくりと醸造することで美味しい日本酒を醸し、今では納品後すぐに売切れる超人気銘柄です。今回のお酒は、ワイン酵母で醸造していますが、2010年より醸造を開始しており、スパークリングは2016年からの仕込みとなっています。
鳳凰美田WINECELL 裏書をどうぞ
『鳳凰美田 WINE CELL SPARKLING純米吟醸生』の酒米は酒造好適米の絶対王者「山田錦」を100%使い、酵母はワイン酵母、仕込み水は日光連山の伏流水を使って醸しています。開栓するとスパークリングの泡が立ち上り、グラスに注ぐと真っ白でカルピスのよう。そして、そのグラスの内側に微発泡の細かな泡がビッチリ付いています(写真を拡大して見てくれー)。香りはもちろんフルーティ。口に含むと「何だコレ‼」と声が出ます。完熟メロンとマスカットを搾った果汁に白ワインのアウスレーゼを混ぜたような甘旨味が口中に広がります。酸はスッキリとした果汁のような酸味となっており辛さは無し!。連れの方もあまりの美味しさにビックリした様子で、2杯目のお酒を選ぶのが困難になりました。
尾瀬の雪どけ 驚愕の裏書
2杯目、『鳳凰美田』の味わいに負けないように選んだお酒は、『龍神』でお馴染みの群馬県館林市で創業が驚きの南北朝時代(1300年代)といわれる龍神酒造株式会社が醸す『尾瀬の雪どけ純米大吟醸うすにごり生酒』です。約三百年前の尾瀬の雪解け水が地中より湧き上がっており水質は超軟水。180mの井戸でそれを汲み上げて仕込み水としたお酒を『尾瀬の雪どけ』と命名しました。酒米はこちらも「山田錦」で、麹造りは機械を使わない「手磨き洗米」で行われ丁寧に造られています。驚愕なのは、裏書きに自信満々に「まるでメロン」(写真を見てね)とあります。まるでメロンって‥。
グラスに注ぐと少しシュワシュワ感があり仄かに濁っています。香りは甘そうにフルーティで、期待充分に口に含むとそれを凌ぐほどにビックリ。「ウゎ!メロン!」と声が出ました。裏書のとおりまるでメロン。シュワシュワのメロン味は、まるでメロンソーダのような日本酒でした。
吹出し注意の奈良萬 裏書をどうぞ
三本目がもっともっと選択が難しくなりましたが、私が「これだ!」と冷蔵庫より取り出したのは、福島県喜多方市で明治十年創業の夢心酒造が醸す『純米生酒奈良萬おりがらみ』で、この蔵の主力酒は『夢心』ですが『奈良萬』は創業当時からの屋号から命名しています。仕込み水は名水百選に選ばれた、飯豊連峰東端からの「栂峰渓流水」を使い、酒米は「会津産五百万石」で酵母は福島県産の「うつくしま夢酵母」により仕込み、日本酒度+3、酸度1.6の完全福島県産酒です。開栓時の吹きこぼれ防止のための、開栓注意票がついていました。
『純米生酒奈良萬おりがらみ』をグラスに注ぐと白く濁っていて、ピチピチと微炭酸を感じます。香りは仄かに麹の香り。口に含むとこれも爽やかなメロン系の味わい。メロン3連発だー。メロン果汁のような甘さ、キレの良い酸、さっぱりとした辛さのハーモニーはバランスが良く、抜群の旨味に繋がっていました。
鯉川うすにごり 星泉№6
楽器正宗生詰
その後は、愛知の『二兎純米萬歳七十火入れ』、千葉の『総乃九十九里純米吟醸しぼりたて』、栃木の『望純米吟醸しぼりたて原酒』、福島の『ロ万純米吟醸うすにごり原酒一回火入』、山形の『鯉川限定うすにごり純米酒』、愛知の『星泉№6無濾過生原酒うすにごり』を頂戴し、シメに福島の『楽器正宗別撰生詰』でお開きとなりました。
今回も「海ぼうず」さんには二千円呑み放題にも拘わらず、素晴らしいお酒を提供して頂き同行の方も度肝を抜かれた事でしょう。店主様に感謝の気持ちで帰路に着きました。♪
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