2020年9月7日月曜日

白隠禅師の諡号、正宗国師より『白隠正宗 夏 誉富士純米酒』

 いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

今回は、工事でお世話になっている元請けの現場責任者の方に、お礼方々「海ぼうず」さんへお運び願いました。


 毎回の3階は立派なお酒  1階2階も素晴らしい

その方には、以前お会いした際にこのお店の素晴らしさを語っており、一緒に日本酒で乾杯かなぁと思っていたら生ビールだったので、残念!。しかし私は当然のように日本酒で乾杯です。乾杯のお酒はシブく『阿部勘KAERU aromatic NOUVEAU2020火入れ』のつもりでした。このお酒は宮城県塩釜市にある創業享保元年(1716)500石の酒蔵、阿部勘酒造店が醸しており、伊達藩より酒造株を譲り受けて塩竈神社のお神酒御用酒屋として酒造りを始め現在に至っています。近年は何かを「変える」をコンセプトとし、「蛙」シリーズを展開しています。以前の『阿部勘』は、ガツンと来るようなお酒のイメージでしたが、ソフトでジューシーな味わいに変えた()のでしょうか。香りは強めでややフルーティ。乾杯の発声と共に口に含むと仄かな甘さが。キレはよく米の旨味はバッチリでしたが、不自然な酸味は貴醸酒っぽい感じを受けました。美味しかったので乾杯酒に選んで良かったと思いました。


 

阿部勘KSERU  大吟醸鳳凰美田


 

AKABU赤武  TAKACHIYO無調整

 



春霞田んぼ  天明KITAKATA


 

白隠正宗  山本山廃

2杯目には栃木の『鳳凰美田純米大吟醸山田錦五割磨き生詰め』、3杯目に岩手の『AKABU赤武純米NATSU KASUMI』、4杯目に新潟の『TAKACHIYO純米吟醸美山錦無調整生原酒』、5杯目は秋田の『春霞田んぼラベル』、6杯目は白米と同等の精米歩合で醸す福島の『天明KITAKATA YAMADA東京精米86 』、そして7杯目が静岡県沼津市で創業が幕末の文化元年(1804)の高嶋酒造が醸す『白隠正宗 夏誉富士純米酒』でした。『白隠正宗』は朝廷が白隠禅師に贈った諡号の正宗国師に由来しており、静岡県産の「誉富士」という酒米を使った夏限定の純米酒です。

仕込み水は富士山の伏流水を井戸から汲んで使い、酵母は有機酸が少なく淡麗に仕上がり、華やかな吟醸香の静岡酵母NEW-5で夏の暑さにピッタリの辛口に仕上げています。グラスに注ぐと香りは華やかで、口に含むと淡麗辛口のスッキリとキレの良いお酒でした。


 






而今千本錦

その後も8杯目に秋田の『純米吟醸山本サンシャインイエロー山廃』、9杯目が静岡の『開運特別純米涼々』と頂き、シメには三重県の至宝ともいわれる純米吟醸而今千本錦火入れを皆さんで頂きました。

而今』が至宝と呼ばれる所以は、美味しさのあまり普通に販売されず、殆ど抽選販売となっているからで、ネット販売では1万円以上のプレミアがついています。名張市にある創業1818(文政元年)の木屋正酒造が醸しており、酒米は酒造好適米の広島県産「千本錦」で、「山田錦」を父に「中生新千本」を母に2002年に品種登録されました。仕込み水は名張川の湧水を使い、酵母は協会9号酵母で日本酒度±0、酸度1.7に仕上げています。

グラスに注ぐと無色透明な酒色で、果実のようなフルーティな香り。口に含むと火入れとは思えない瑞々しい甘さと弱めの酸と辛さで総じてジューシー。バランスの良い旨味が口中に広がりました。ジューシーなのに後味もスッキリで、このお酒の無濾過生原酒が呑みたいという思いが膨らみ、フラストレーションが溜まりそうです。

同席して頂いた現場責任者の方も4杯目くらいから日本酒に付き合って頂きました。矢継ぎ早の日本酒攻撃にダウンかと思われましたが、土建屋は鍛え方が違うので全く酔った感じには見受けられず、宿へと真っ直ぐスタスタ帰って行きました。♪

(。・_・。)ノ