2020年9月28日月曜日

『NUDYmokomoko2若竹屋純米吟醸雄町無濾過生』のラベルは下着?

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暑さ寒さも彼岸まで。全国的に猛暑が続いた今年の夏もようやく終わり、涼やかな気候となっています。「食欲の秋」といいますが、せっかく体脂肪が13%まで落とせたので、食欲を抑え「読書の秋」にしたいと思っています。

さて、コロナのお陰でお酒のイベントも軒並み中止となり、日本酒クラブの定例会も開催が危ぶまれる今日この頃なので、今回も家呑みのお酒です。それは福岡県久留米市の創業元禄12(1699)で、あの赤穂浪士の討ち入りの3年前に創業している若竹屋酒造場が醸す『NUDYmokomoko2若竹屋純米吟醸雄町無濾過生』です。

 


NUDYもこもこ  こんなデザイン

 

裏書をどうぞ  透明な酒色

ネーミングも斬新ですがラベルがまた斬新で、お米が下着を着けているように思われます。何故このデザインかは分かりませんが、筑後地方最古の酒蔵のお酒にしては‥‥と感じます。この地域は「水」が豊富で、この酒蔵も耳納連山からのミネラルが豊富な伏流水、「耳納の名水」で醸しており、蔵内の80m掘った井戸より汲み上げて使っています。300年以上もの長きにわたり水質の劣化や水量の減少も無い紛れもなく銘水です。酒米は岡山県産の「雄町」で日本酒度+2、酸度1.5の無濾過のお酒です。

NUDYmokomoko2若竹屋純米吟醸雄町無濾過生』を利き猪口に注ぐと、少しとろみがあるように感じます。お酒の色は透明で、立香は爽やか系のフレッシュ&フルーティな香り。香量が多いのにもビックリです!。口に含むと口当たりは、先ず甘酒のような甘さと無濾過の重厚さがあり、旨いと思っていると僅かな苦味も後から追いかけて、呑み込むと口の中がゆっくりとジワジワーっとします。一升瓶で購入して良かったと思える逸品でした。


還暦祝いのグラス

有難いことに愛知県の長男夫婦から還暦祝いの品が送られてきました。日本酒好きの私のために、北海道小樽市「北一硝子」の切子のぐい呑みです。大きさも手触りも良く毎回使いたくなります。箱に掛かった熨斗紙は何と孫の名前になっていました。♪

(。・_・。)ノ

2020年9月21日月曜日

やっとお目に掛かりました『旦 純米吟醸火入れ』

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先日、お得意先のお客様兼、住宅アドバイザー兼、高校の同期生である友人と一緒に居酒屋「海ぼうず」さんへ行ってきました。このごろはコロナのせいでお酒のイベントが激減というか全く無い状況で、活気の無い日々となっています。そんな日常に一服の清涼剤となるのが「海ぼうず」さんでした。店は混んでたなぁ。


 

千代むすび

乾杯は久々に二人揃って日本酒の『千代むすび純米吟醸強力50』です。鳥取県境港市にある慶応元年(1865)が創業の千代むすび酒造が醸しており、酒蔵の命名は「千代に八千代に契りを結ぶ目出度い酒」を醸すことから名付けられました。

酒名の「強力50」は、戦前に鳥取県の奨励品種だった大粒の酒米「強力」を復活させて50%まで磨き、本来は大吟醸ですが純米吟醸としています。酵母は協会9号で7号と並び酵母の横綱といわれており、短期間の醪で華やかな香りと吟醸香が高いのが所以です。仕込み水には秀峰大山の麓の地下水を使用し、日本酒度+5,酸度は1.6に仕上げています。

香りは仄かに優しく、口に含むと+5の辛さはそれほどでもなく、適度な酸味が心地よさと旨味を醸しています。バランスがいいのかなぁ。魚系のお通しが美味しく頂けました。

 

やんま1号  会津中将夏限定



 
南部美人木槽   旦純米吟醸

話も盛り上がり5杯目は山梨県大月市で創業寛文元年(1661)の笹一酒造が醸す『旦 純米吟醸火入れ』です。創業時は花田屋となっていましたが、大正八年に現在の笹一酒造としており、笹は酒の符丁で一は日本一と、日本一の酒を造る志を酒蔵の名前としています。大量生産方式の設備を導入してお酒を造っていましたが、2013年にその設備を全廃し、手造りでの酒造りに原点回帰しています。その時に立ち上げたブランドこそが『』でした。

』とは、富士山頂からの日の出を表し、また全ての始まりの意味が込められ、漢字を分解すると「日」に「一」と、こちらも日本一のブランドを目指しているのです。

酒米は麹米、掛け米とも絶対王者の「山田錦」を使い、仕込み水は富士山の雪解け水が地下で何十年という歳月を掛けて濾過された「御前水」を井戸から汲み上げて使っています。「御前水」とは明治天皇が京都に御行幸された時の携行水として選ばれたことから名付けられました。日本酒度は+3、酸度1.6は特別辛いイメージではありませんが、『』というと「辛い」が私のイメージになっています。

香りは穏やかにフルーティ。口に含むとやはり辛さのインパクトが強く、酸も負けずに主張します。堪らずマグロのお刺身を頂くとこれが甘くて絶品に感じます。食中酒としての味わいは素晴らしいものがありました。


 

無窮天穏雨雲  W純米強力

その後もいろんなお酒を頂きながら定年の話で盛り上がりました。友人はまだまだ働くと言っておりましたが、定年後はやりたいことを好きな分やれる時間を得る事ができるので、私はスローライフを楽しめるような人生がいいなぁと思っています。狭い庭を花でいっぱいにして、狭い畑で野菜を育て、ランニングやウエイトトレーニング、散歩しながらのゴミ拾いのボランティア、大好きな杉浦日向子や池井戸潤の小説を読み(既にほぼ3回位は繰り返し読んでいるが)、音楽を聴きながらマンガ本も読んで…。本当に1年で飽きるのかなぁ、足りない気もしますが…。♪

(。・_・。)ノ

2020年9月14日月曜日

八戸酒類五戸工場が醸す『特奨五醸大吟醸』

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先週は八戸も最高気温が34℃の日もあり、うだるような暑さでした。しかし土日は19℃と肌寒い秋雨になりました。暑かったのは台風11号の影響だという事ですが、気温の乱高下に体がもちません。

さて、先日のブログで、八戸には八戸酒造と八戸酒類があることを述べましたが、八戸酒類には市内にある八鶴工場と五戸町の五戸工場があります。今回のお酒はその五戸工場が醸す『特奨五醸大吟醸』です。

いつもお酒を頂戴している義兄から、「これは旨いお酒だよ」と『特奨五醸大吟醸』を頂き早速冷蔵庫へ。


 

五戸の酒、五醸  酒色はやや琥珀

酒米は酒造好適米の定番「岡山県産雄町」を40%まで磨いて使い、酵母は酸の少ない協会10号酵母、そして工場敷地内の井戸水を汲み上げた軟水で仕込んでおり、日本酒度+3、酸度1.3の大吟醸です。

利き猪口に注ぐと酒色はやや琥珀色で、香りは仄かにフルーティ。辛口を予想しながら口に含みましたが、ピリ感もなく辛さもそれ程でもない、逆にややフルーティな味わい。しかし呑み込んだ後には口中に辛さがやってきて、コクのある米の旨味を持っているお酒でした。


 

自宅の朝顔  会社の朝顔

今年は朝顔の花たくさんついており、毎朝眺めるのが楽しみです。そういえば孫の名前にも「花」の文字が入っており、心優しい人間になることを願っています。♪

(。・_・。)ノ

2020年9月7日月曜日

白隠禅師の諡号、正宗国師より『白隠正宗 夏 誉富士純米酒』

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今回は、工事でお世話になっている元請けの現場責任者の方に、お礼方々「海ぼうず」さんへお運び願いました。


 毎回の3階は立派なお酒  1階2階も素晴らしい

その方には、以前お会いした際にこのお店の素晴らしさを語っており、一緒に日本酒で乾杯かなぁと思っていたら生ビールだったので、残念!。しかし私は当然のように日本酒で乾杯です。乾杯のお酒はシブく『阿部勘KAERU aromatic NOUVEAU2020火入れ』のつもりでした。このお酒は宮城県塩釜市にある創業享保元年(1716)500石の酒蔵、阿部勘酒造店が醸しており、伊達藩より酒造株を譲り受けて塩竈神社のお神酒御用酒屋として酒造りを始め現在に至っています。近年は何かを「変える」をコンセプトとし、「蛙」シリーズを展開しています。以前の『阿部勘』は、ガツンと来るようなお酒のイメージでしたが、ソフトでジューシーな味わいに変えた()のでしょうか。香りは強めでややフルーティ。乾杯の発声と共に口に含むと仄かな甘さが。キレはよく米の旨味はバッチリでしたが、不自然な酸味は貴醸酒っぽい感じを受けました。美味しかったので乾杯酒に選んで良かったと思いました。


 

阿部勘KSERU  大吟醸鳳凰美田


 

AKABU赤武  TAKACHIYO無調整

 



春霞田んぼ  天明KITAKATA


 

白隠正宗  山本山廃

2杯目には栃木の『鳳凰美田純米大吟醸山田錦五割磨き生詰め』、3杯目に岩手の『AKABU赤武純米NATSU KASUMI』、4杯目に新潟の『TAKACHIYO純米吟醸美山錦無調整生原酒』、5杯目は秋田の『春霞田んぼラベル』、6杯目は白米と同等の精米歩合で醸す福島の『天明KITAKATA YAMADA東京精米86 』、そして7杯目が静岡県沼津市で創業が幕末の文化元年(1804)の高嶋酒造が醸す『白隠正宗 夏誉富士純米酒』でした。『白隠正宗』は朝廷が白隠禅師に贈った諡号の正宗国師に由来しており、静岡県産の「誉富士」という酒米を使った夏限定の純米酒です。

仕込み水は富士山の伏流水を井戸から汲んで使い、酵母は有機酸が少なく淡麗に仕上がり、華やかな吟醸香の静岡酵母NEW-5で夏の暑さにピッタリの辛口に仕上げています。グラスに注ぐと香りは華やかで、口に含むと淡麗辛口のスッキリとキレの良いお酒でした。


 






而今千本錦

その後も8杯目に秋田の『純米吟醸山本サンシャインイエロー山廃』、9杯目が静岡の『開運特別純米涼々』と頂き、シメには三重県の至宝ともいわれる純米吟醸而今千本錦火入れを皆さんで頂きました。

而今』が至宝と呼ばれる所以は、美味しさのあまり普通に販売されず、殆ど抽選販売となっているからで、ネット販売では1万円以上のプレミアがついています。名張市にある創業1818(文政元年)の木屋正酒造が醸しており、酒米は酒造好適米の広島県産「千本錦」で、「山田錦」を父に「中生新千本」を母に2002年に品種登録されました。仕込み水は名張川の湧水を使い、酵母は協会9号酵母で日本酒度±0、酸度1.7に仕上げています。

グラスに注ぐと無色透明な酒色で、果実のようなフルーティな香り。口に含むと火入れとは思えない瑞々しい甘さと弱めの酸と辛さで総じてジューシー。バランスの良い旨味が口中に広がりました。ジューシーなのに後味もスッキリで、このお酒の無濾過生原酒が呑みたいという思いが膨らみ、フラストレーションが溜まりそうです。

同席して頂いた現場責任者の方も4杯目くらいから日本酒に付き合って頂きました。矢継ぎ早の日本酒攻撃にダウンかと思われましたが、土建屋は鍛え方が違うので全く酔った感じには見受けられず、宿へと真っ直ぐスタスタ帰って行きました。♪

(。・_・。)ノ