年末となって参りました。今年も梅を漬けたし赤カブも漬けたし、朝顔の種も採れたし、あとは29日からの大掃除をガンバルだけです。
さて、先日高校の1つ先輩の方と「海ぼうず」さんに行ってきました。その方は新卒で入社し社長さまにまで上り詰めており、人徳があるのはもちろん仕事も人付き合いもバリバリできる方なのです。当日は高校の時の話を中心にいろんな話題で盛り上がりました。
楽器正宗 裏書をどうぞ
乾杯は、お客様が取り敢えずビールで、ビール下戸の私は店主推薦の『楽器正宗本醸造無濾過中取り』で乾杯。お酒なのに「楽器」って一体‥。このお酒は福島県西白河郡矢吹町で、江戸末期の1865年に創業の大木代吉本店が醸しており、主要銘柄は『楽器正宗』と『自然郷』となっています。酒名は大正時代、当酒蔵へ立ち寄った朝香宮様がお酒を大変気に入り、随行した雅楽師の「酒造りも楽器を奏でるのも元は神様への捧げもの」と言った言葉が由来のようです。
酒米は有機農法の福島県ブランド「夢の香」を使い、仕込み水は那須連山からの伏流水で醸しています。日本酒度+1、酸度1.4の火入れの本醸造でアル添なのですが、本醸造の常識をひっくり返すような味わいでした。
グラスに注ぐと酒色は透明で、香りは仄かにフルーティ。口に含むとジューシーさがあり、甘さと酸味、辛味のバランスが良く、とても美味しいお酒でした。始めは普通においしいなぁと思って何気なく裏書きを見たら、原材料名に醸造アルコールとあり、「おっ、これって本醸造なの?」とビックリした次第です。
尾瀬の雪どけ みむろ杉
不動ブラック
続いては群馬県の『尾瀬の雪どけ純米大吟醸薄にごり』を頂戴しましたが、さすが『龍神』のお酒は旨さのレベルが違います。そして奈良県の『みむろ杉純米吟醸山田錦無濾過生酒おりがらみ』に感動し、スペック非公開の千葉県の『不動ブラックラベル』で酔いの世界へ迷い込み、最後に頂戴したのが『天の戸純米大吟醸 夏田冬蔵 亀の尾槽しぼり』でした。
夏田冬蔵 裏書はびっしり
このお酒は、秋田県横手市にある大正六年創業、浅舞酒造株式会社のお酒で、夏田冬蔵のネーミングは、前杜氏の森谷康市さんのペンネームから取っています。小さな仕込みのため限定酒となっており、呑んだことのない人が大勢いると思います。可哀そうに。
酒米の亀の尾は平成6年にたった50gの種籾から増やし、平成9年に本格作付けして現在に至っている努力の結晶です。仕込み水は、皆瀬、成瀬川の伏流水が湧き上がる「琵琶沼寒泉」を使い、日本酒度-1、酸度1.6に仕上げた火入れのお酒です。
グラスに注ぐと香りはフルーティ。口に含むと華やかでジューシーな味わいですが、酸味や苦みのアクセントもあり呑み飽きしません。呑み込むときには辛さを感じ、しっかりとキレてゆきました。
先輩との話は大変面白く、21時頃のお開きの予定が何と22時過ぎまでとなりました。社長になるくらいの人は人間性が素晴らしいという事を、実物を見て学び帰路に着きました。♪
\(。・_・。)ノ