先日お客様と「海ぼうず」さんに行ってきましたが、品揃えがただでさえ立派なのに最近は特に充実し、何と『十四代』も置いています。なかなかお目にかかれないお酒なので、この機会にと『十四代本丸秘伝玉返し』で、声高らかに乾杯しました。
3階には十四代 2階も素晴らしい
山形県の中央部に位置する雪深い村山市は、応仁の乱での落人となった公家の子孫が住み着いた伝説の地で、元和元年(1615)創業の高木酒造は、その地で超入手困難なブランドの『十四代』を醸しています。
『十四代本丸秘伝玉返し』の玉返しとは、通常、酒を水で割っていますが、このお酒は水の代わりに自社製造の酒粕焼酎を使用し、通常のやり方を返上することから名付けられたようで、秘伝のアルコール加水という技術です。酒米は酒造好適米の「五百万石」で、酵母は一番酸が少なく吟醸香が高い協会10号(小川酵母)を使用した、日本酒度+2、酸度1.2のお酒です。
香量が多く仄かにフルーティで、口に含むとフルーティな甘さを感じ、酸味や辛さ、苦みなどを感じる事なく繊細で上品な味わいでした。とても普通の醸造酒とは比較にならない美味しさで、大人気なのは当然でしょう。
続いては、店のご主人が我々のためにと、別室の冷蔵庫から出してくれた『十四代中取り赤磐雄町生詰め』です。覚悟を決めて頂きましたが、値段はなかなかのハードプライスでした。酒米は赤磐雄町(あかいわおまち)で、岡山県赤磐産の雄町ということです。酵母は酸の生成が少なく味わいをマイルドにする山形酵母を使い、仕込み水は25m地下からの湧水を汲み上げて醸し、日本酒度+2、酸度1.4で仕上げています。
香りは『本丸』よりもフルーティで香量も多く、口に含むとピリ感はもちろん無く、ジューシーで僅かの酸味・辛さのバランスが良く調和の取れた味わいで、米の旨味が伝わる美味しさでしたよ。ネット通販でどちらも3万円超えのお酒で溜息が出るようです。
福島の奈良萬 秋田の一白水成
奈良の金鼓 福島の写楽
その後は『奈良萬おりがらみ純米生酒』『一白水成特別純米ささにごり生』『金鼓純米生原酒しぼりたて無濾過生』を次々と頂いてお開きとなりました。
この品揃えならばお客様に満足して頂けたと思っておりますが、乾杯から日本酒なのに最後まで酔っているようなそぶりが無いのには少し驚きました。♪
\(。・_・。)ノ