2022年7月31日日曜日

「父の日」に長男から『苗加屋純米吟醸琳青無濾過生原酒』

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今年も春先に野菜の苗を購入し育てていますが、菜場が猫の額ほどしか無いためプランターも活用しており、今年もズッキーニがたくさん収穫されています。キュウリのようなビジュアルですがカボチャ科の野菜だそうで、食べてみればなるほどと思います。

黄色のズッキーニ  緑色のズッキーニ

さて、「父の日」には長女から『純米生酒奈良萬おりがらみ』ほかもう一本のお酒を貰ったのですが、愛知の長男からも宅急便が送られてきました。開けるとメッセージカードがあり感謝の言葉が綴られ、カードの下には日本酒が2本梱包されています。離れているから分からない事がありますが、離れているから分かる事もあるのだなぁと思いました。深い‥。

箱から取り出した1本目のお酒は『苗加屋(のうかや)純米吟醸琳青(りんのあお)無濾過生原酒』で、富山県砺波市で創業が幕末の文久二年(1862)の若鶴酒造が醸しており、主力酒は酒蔵名を持つ『若鶴』と、創業家が江戸時代に営んでいた旅籠の名前から取ったこの『苗加屋』です。かつてこの酒蔵では、岩手の南部杜氏と新潟の越後杜氏が、お互いに技を競い合って酒造りを行っていた時代がありました。現在の杜氏は南部杜氏の濃醇さと越後杜氏の淡麗さを組み合わせた、呑み口にインパクトがありながらも後味はさっとキレる、この蔵独自の味わいを醸し出しています。

また、酒名の「琳」にはもう一つ対抗した「玲」があり、「琳」は無濾過生原酒に「玲」は熟成後火入れに特化したお酒となっています。無濾過生原酒が至高と考える父にと、やはり「琳」を選んでくれたのでしょう。さすが。

苗加屋琳青  英語版をどうぞ



裏書をどうぞ  酒色はやや琥珀色

苗加屋純米吟醸琳青無濾過生原酒』の酒米は、富山県で開発した酒造好適米「富山県南砺産雄山錦」で、米を凝縮した様な旨味のそのお米を55%まで磨いて使い、ミネラルが溶け込んでいる庄川の伏流水で仕込んだ、日本酒度+0.5、酸度1.7のお酒です。

蛇の目に注ぐと酒色はやや琥珀色で、酸味の強そうな予感がします。香りは香量が多く、穏やかな吟醸香が。口に含むと濃醇な甘さがあり、甘さの中に隠れた酸味が直ぐに勢いよくやって来て、舌をぴりぴりさせて消えてゆきました。呑み込むと辛さがやってきて咽喉にチクッと痛みが。変化に富んだ味わいに驚きを隠せません。

箱の中のもう一本は、同じ富山県の人気ブランド『玉旭』が入っており、これも後日呑ませて頂きブログでご紹介したいと考えております。とっても楽しみでーす♪

(。・_・。)ノ

2022年7月25日月曜日

一年越しの退職祝い『尾瀬の雪どけ純米大吟醸MANHATTAN生詰め』

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私は昭和533月に高校を卒業し、建設会社に就職して会社員となりました。その会社では社長と些細な事で喧嘩して20歳で辞め、次に入った会社は、結婚し子供が生まれたばかりの23歳の秋に倒産。3社目の小幡建設工業に同年の冬から働き始め、61歳まで勤めさせて頂き、令和3428日に退社致しました。楽しい事もつらい事もあった長い長い会社員人生でした。

私が仕事関係で知り合い、そして尊敬してやまない鶴田町のN氏が、そんな私の定年退職を労う会の開催を退社時に約束してくれました。しかし、コロナ禍で延期となり、約1年半日延べした7月初旬に開催の運びとなりました。段取りは高校の1つ先輩のT氏や大先輩のM氏が色々と面倒を見て下さり、市内の人気居酒屋「海ぼうず」さんで開催です。ありがたやー。

参加者は、N氏が北津軽郡鶴田町より、M氏は五所川原市から、またN氏をオヤジと慕う八戸市内在住のM氏、1つ先輩のT氏は南部町より、そして私の5名で大いに盛り上がりました。青森市在住のS氏は今回所用で残念ながら参加できずと、『六根』『華一風』『七力』等々四合瓶の日本酒を5本差し入れて下さいました。気を遣わせてしまい申し訳ありませんでした。そして、ありがとうございました。

最上段は量り売り  呑み放題はこちら

乾杯は皆さんビールで、私はお約束の日本酒。今回は酒蔵世界一となった八戸酒造の『陸奥八仙V1116』で乾杯です。酔わないうちにと記念品の贈呈が行われ、寄せ書きの入ったメッセージボードと、柳町と云えば日本酒との事で西田酒造の『喜久泉 金冠 大吟醸山田錦100』を頂戴しました。私ごときに、こんな立派なお酒を・・・。



陸奥八仙V1116  声高らかに乾杯

記念品の贈呈  天美生原酒



マンハッタン  裏書をどうぞ

そして宴会はヒートアップし、グラスに日本酒が次々と注がれます。乾杯のあとは山口県の『天美純米生原酒』を頂き、次のお酒を物色中に店主様が冷蔵庫の最上階より「これを呑んでみて下さい」と手渡して下さったド派手なお酒が『尾瀬の雪どけ純米大吟醸MANHATTAN生詰め』でした。このお酒は『龍神』でお馴染みの群馬県館林市で創業が慶長2年(1597年)の龍神酒造が醸していて、星条旗をバックに自由の女神が描かれたインパクト抜群のお酒です。酒名は酒米から名付けられており、五百石を20%に八反錦80%で仕込んだ大吟醸です。万と八反でマンハッタン。アメリカのマンハッタン地区の和食屋、割烹店での提供を前提で仕込まれた特別酒で、今回特別に一升瓶のみを限定として国内販売しています。日本酒度や酸度は非公開。180mの井戸で約三百年前の尾瀬の雪解け水を汲み上げて仕込み水とした、アルコール度数15%の夏酒です。

グラスに注ぐと香量は少なく穏やかな香り。口に含むと少しフルーティさもあり、酸味もやや強め。辛さはそれ程でもなく、八反錦の米の旨味が感じられました。お料理が美味しく頂ける味わいに、皆様方も箸が進んだ事でしょう。

紀土(KID)  裏書をどうぞ

続いて頂いたのは、世界酒蔵ランキングで第2位となった平和酒造の『紀土純米吟醸夏の疾風』です。この酒蔵は和歌山県海南市にあり、創業が昭和3年で元々は関西の大手酒造メーカーへの桶売り蔵でしたが、現在の社長になり自社ブランドにこだわった酒造りを試行錯誤し『紀土』を平成19年に立ち上げました。「紀州の風土」と「子供(KID)のように成長する」にというところから酒名は命名されています。

紀土純米吟醸夏の疾風』の酒米は五百万石、酵母は香りが良く吟醸酒向きの協会9号と程よい吟醸香が特徴の協会14号酵母をブレンドさせて使用し、仕込み水には高野山に浸透した伏流水を使って醸した、アルコール度数15度の夏酒です。因みにこちらのお酒もスペックは非公表です。

グラスに注ぐと、香りはフルーティな吟醸香で、口に含むと優しい口当たりに甘さも感じますが苦みも伴い、酸が効いた淡麗な味わいに、こちらも箸が進んだと思います。

町田酒造  ささまさむね

自然郷  津軽半島

この後も歓談しながら『町田酒造55特別純米五百万石』や『特別純米ささまさむね』、『角右衛門純米吟醸夏酒荒責め混和』、『自然郷中取り純米吟醸』などを頂いて呑み放題が終了です。お酒を呑みほした我々は、S氏より差し入れて頂いた『純米吟醸津軽半島』等に手を付け、みんなで美味しく頂きました。

楽しい二次会  記念品の喜久泉大吟醸

コロナ禍でお会いできなかった方々と久しぶりに集まり、美味しいお酒を酌み交わすことができ、充実した時間を過ごさせて頂きました。しかし、楽しい語らいは本当にアッという間でしたが、集まった方々の温かさや人望に頭が下がるばかりで、再度お会いできる日までに、自分はどれくらい成長できるかを考えさせられました。参加された皆様方に心より感謝申し上げます。本当に有難うございました。♪

(。・_・。)ノ

2022年7月18日月曜日

父の日に長女から『純米生酒奈良萬おりがらみ』

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「父の日」に青森県立美術館で開催された「詩季彩-石井康治 四季を詩う彩りのガラス」と銘打つ、故石井康治氏の回顧展に家族で行ってきました。東京芸大を卒業しガラス工芸の道に入り、後に三内丸山にアトリエを開設し、「彩烈文」「彩花文」などの独創的な文様技法を考案しながら活躍の道を歩みますが、志半ばで惜しくも1996年に急逝します。わが家にある石井氏のガラスのぐい呑みが、私を引き寄せたのだと今でも思っています。

青森県立美術館 石井康治氏の作品

さて、その日の帰り道にウチの奥様が青森市内を抜ける辺りで「父の日のプレゼントにお酒を買ってあげたら」と同乗の娘に水を向けたちところ、あっさりと「そうだねぇ」と応えたため、私はハンドルを切って青柳一丁目の辻村酒店へ向かいました。店内の大型冷蔵庫から迷わず抜き取った一本が『純米生酒奈良萬おりがらみ』です。




吹出し注意の奈良萬  純米おりがらみ生

酒の色はおりがらみ  石井康治氏のグラス

このお酒は、福島県喜多方市で明治十年創業の夢心酒造が醸しており、主力酒は酒蔵名を持つ『夢心』ですが、この『奈良萬』は創業当時からの屋号から命名しています。

酒米は「会津産五百万石」を55%まで磨いて使い、酵母はフルーティな香りと華やかで酸味の少ない酒質となる福島県で開発した「うつくしま夢酵母」。仕込み水は名水百選に選ばれた、飯豊連峰東端からの「栂峰渓流水」を使い、日本酒度+3、酸度1.6のお酒です。

開栓時の吹きこぼれ防止のための、開栓注意票がついていた『純米生酒奈良萬おりがらみ』の栓をゆっくりと開け、静かにグラスに注ぐと、微発泡の泡とともに白く濁ったお酒が蛇の目を消してしまいました。ピチピチとした微炭酸が湧き上がります。香りはおりがらみ特有の麹の香りが仄かに。口に含むとガス感を感じながらもフルーティ&ジューシーで、呑み込むとほんのりとした苦みが。娘にお礼を伝えて2合を呑みました。

実はもう一本、愛媛県の『伊予賀儀屋』も購入してもらっていたので、後日ブログでご紹介したいと思います。そしてそして、愛知県の長男からも父の日に宅急便が届いており、こちらも後日紹介致します。乞うご期待をー。♪

(。・_・。)ノ