2024年8月19日月曜日

続・友人たちと憩う『光栄菊月光純米大吟醸うすにごり生原酒』

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今回は先週の「海ぼうず」さんでの懇親会の続きとなります。100分呑み放題で12種類のお酒を頂戴しました。ラストオーダーは『花芽実特別純米滓がらみ生原酒』で中締めのはずが、酔いに任せて最上段のお酒に手が伸びてしまいました。ここで止めておけばよかったのになぁ。

先ず、N常務がこれっと指を刺したのが、三重県の至宝『而今雄町火入れ』でした。同じ「火入れ」でも旨さのケタが違います。勢いそのままに、みんなでグイッと吞んで「旨い!!」と連呼。「よーし!」と勢いに乗って次に頂いたのが光栄菊月光純米大吟醸うすにごり生原酒でした。

而今雄町火入  光栄菊月光

このお酒は今、入手困難酒に数えられるお酒で、佐賀県小城市の光栄菊酒造が醸しており、明治4年に創業ですが平成18年に一回廃業しています。しかしその廃業した酒蔵を現在の蔵主が買い取り、銘柄もそのまま引き継ぎました。購入した酒蔵は建物や醸造設備の傷みが激しく、屋根や内外装を張り替え、醸造設備も殆ど全部を新たに揃えました。また、愛知県の藤市酒造で『菊鷹』を醸していた杜氏に参加してもらい、新『光栄菊』を立ち上げました。

3年目で『鍋島』や『東鶴』『東一』と第1位を競るお酒となって、5年目の今では入手困難酒の仲間入りをして、通販では一人様1本限りの注意書きが付いたり、抽選会に取り上げられたりしています。

光栄菊月光純米大吟醸うすにごり生原酒』の酒米は「山田錦」にも引けを取らないと云われる「八反錦」。心白が大きく溶けやすい性質を持った酒米です。多分それを50%まで磨いた大吟醸でしょう。酛造りに時間を掛けながら醸し、酵母は非公開ですが、菊鷹が使っていた8号酵母かも。仕込み水には清水川の伏流水を使った無濾過生原酒です。うすにごりの生原酒なのにアルコール度数は14%と割と低アルコールに仕上げています。スペックは非公表としていますが、日本酒度は-5、酸度2.0くらいでしょうか。

グラスに注ぐと、おりがらみらしく濁っています。香りは華やかにパインの香りが。口に含むと驚くほど華やかでジューシー。本日のイチバンです。甘さはそれなりですが、酸がジューシーです。甘さ・酸・辛さのバランスが良い、素晴らしいお酒でした。

ジューシーな余韻を楽しみながら、『光栄菊』より美味しいお酒をと次に選んだのが、こちらも入手困難酒の『信州亀齢ひとごこち無濾過生原酒』です。このお酒は長野県上田市の岡崎酒造が醸しており、創業は江戸初期の寛文5(1665)の老舗です。酒名は「鶴は千年、亀は万年」と蔵と呑む人たちの長寿を願って命名されています。しかし、先代のお酒は売れず、蔵の存亡の危機が迫っていました。三人娘のうちの三女が蔵を継ぐために東京農大で醸造学を学び、またいろんな杜氏からも酒造りを学ぶ事で、自身が美味しいと思えるお酒を造り始めました。そのお酒が口コミで徐々に人気が出始め、今では入手困難酒となっています。

女将さんが注ぐ  信州亀齢です

信州亀齢ひとごこち無濾過生原酒』の酒米は酒名の通り酒造好適米「ひとごこち」を55%に磨いて使っています。「美山錦」より大粒で心白の発現が良く、淡麗な味わいのお酒になるようです。酵母は蔵付きの酵母。菅平水系の水で仕込んだお酒で、無濾過の生原酒のまま壜に詰められており、スペックは非公表となっています。

蛇の目に注ぐと酒色はほぼ透明で、香りは華やでフルーティ。口に含むとフレッシュで、口の中にピリピリとしたガス感が。フルーティな甘さと果実のような酸味。呑み込むと辛さや苦味は無く、酸の心地よさを湛えながらキレてゆきました。

シメには『純米吟醸寫樂播州愛山』で打ち止めです。バナナかメロンかという香りに、愛山らしい甘酸っぱさがジューシーで、こちらも次元の違うお酒だと感心致しました。







寫樂純吟愛山

結局、しこたま日本酒を頂きました。ウチの奥様の「あまり酔っぱらわないようにね!」という言葉が、最初の内は頭の9割を占めていましたが、呑み進むうちに753割と少なくなって、結局、思いっきり酔って帰りました。和らぎ水も大ジョッキで2杯は飲んだのに。「失敗は成功の母」といいますが、本当でしょうか。「懲りないねぇ」という言葉が浮かぶ昨今です。♪

(。・_・。)ノ