2024年6月30日日曜日

愛知へ孫のお宮参り『超特選國盛大吟醸生詰【超】』を呑む

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5月吉日に柳町家の嫡男が誕生しました。お宮参りのため6月中旬に、愛知の長男夫婦のところへ行って参りました。先祖から受け継がれた柳町家のバトンが未来に繋がったのを見届け、私も大役を終えた様な気がしております。昨年11月以来の名古屋ですが、やはり乗り換えには緊張感が漂います。八戸駅を7時前の新幹線で東京に向かい、東京駅で東海道新幹線「ひかり」に乗り換え名古屋駅で下車。お宮参りは翌日なので、観光先に選んだのが知多半島。JR東海道本線快速で大府まで行き、JR武豊線に乗り換え、12時頃に目的地の半田駅で下車。長男が午後から休みを取って、駅に迎えに来てくれました。

半田市には、愛知県屈指の一万四千石を醸す中埜酒造があり、「酒の文化館」を見学するために足を運びましたが、先ずは駅の少し先の「回転鮨魚太郎」に入り昼食を頂く事に。タッチパネルを操作すると飲み物に日本酒を発見!。結構なお値段でしたが、超特選國盛大吟醸生詰【超】をお願いしました。







受け升いっぱいに

このお酒は、昼食後に伺う「酒の文化館」の中埜酒造が醸しており、創業は幕末の弘化元年(1844)です。「芳醇麗酒」がモットーで、理念として「買う身になって真心こめて良い品を」を掲げています。主力酒は國盛で「国の繁栄を願い、それとともに我が酒の盛んなること」から命名されています。2020年には世界酒蔵ランキングで第8位になっており、また毎年数々のお酒の賞を受賞している酒蔵です。

超特選國盛大吟醸生詰【超】』のラベルの文字は、吟遊俳人の河東碧梧桐のもので、大正9年に半田を訪れ句会を催し、國盛の酒蔵に数日逗留した際に揮毫したものです。

酒米は酒造好適米の王者「山田錦」を40%まで磨いた大吟醸で、醸造アルコールが添加されています。仕込み水には上水道の愛知用水を濾過して使用し、ALC15%となっています。また、酒名には「生詰」とありますが、一切の加熱処理をしていないとの表記から、おそらく生酒ではと考えます。

給仕のお姉さんからグラスに注いでもらうとトロミがかっています。酒色は無色透明で、香りは仄かに甘さを湛える香りが。口に含むと先ず重厚な甘さがやってきて、フルーティ&ジューシー。酸は仄かで呑み込むと若干の辛さが。また、どっしりとした酒質でバランスも良く、一般の酒屋さんには卸していないのは、まったく勿体無いと感じました。これはランキングに入るなぁ。

長男はお寿司を数皿平らげていました。私は『國盛』に鮪のお刺身の盛り合わせを頼んでおり、それはそれは美味しく戴きました。私のポリシーに「日本酒と一緒にお米は頂かない」があり、残念ながらお寿司は結局口にできませんでした。

昼食後、店を出てすぐ後ろの中埜酒造「酒の文化館」へ伺いました。



昔の酒蔵を使って  酒名國盛とは








國盛の菰樽

案内係りの女性から酒蔵の説明をして頂きましたが、「回転鮨魚太郎」で『超特選國盛大吟醸生詰【超】』を呑んできた事を告げると、笑顔のギアが一段上がったように感じました。彼女は北海道出身との事で、「最近は北海道もたくさん美味しいお酒がありますよ」と誇らしげに話しておりました。

「酒の文化館」を出て大通りを渡った直ぐに、「ミツカン味ぽん」で有名なミツカンのミュージアムを見学。お酢の造り方を見て回りましたが、まず日本酒を造りそれを酢にするため、酒蔵見学のデジャヴかと感じたほどです。

ミツカンミュージアム カブトビール工場

その後、赤レンガの旧カブトビール工場に立ち寄り、お土産売り場を散策。また赤レンガの壁にある、太平洋戦争当時の弾痕を見ながら車に戻りました。

翌日も前日同様に良い天気で、お宮参りのため知立市の古刹「知立神社」へ伺いました。この神社は江戸時代に東海道三社に数えられ、主神は天照大神からの四代目の鸕鶿草葺不合尊(うがやふきあわせずのみこと)です。孫ちゃんは頑張って泣かないでいましたが、時間が長く掛かったため「おぎゃあ、おぎゃあ」と。神主さんは「いいですよー、大丈夫、気にしないで」と大人の対応。お宮参りも終わり

バタバタと祈祷も終わり、二人の孫ちゃんと息子夫婦、奥様の御両親と私で昼食にカニ料理を美味しく頂きました。今回も楽しい思い出ができたと思っています。♪

(。・_・。)ノ

2024年6月24日月曜日

久々のひろがる酒店で『樂の世山廃純米おりがらみ生』

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「猫の額」も野菜がだいぶ成長し、先日ズッキーニを収穫いたしました。早速、奥様が酒の肴として鶏肉と炒め、美味しく美味しく戴きました。これからトマトや平さやいんげんなど、次々と収穫が続くので楽しみでしかありません。

ズッキーニ  こんなに太い

さて先日、長根の市体育館で筋トレを行った帰りに、堤町まで歩いて「ひろがる酒店」さんへと行って参りました。たくさんの冷蔵庫の中を拝見し、「これっ」と購入させて頂いたお酒は樂の世山廃純米おりがらみ生で、愛知県江南市で創業が寛政二年(1790)丸井合名が醸すお酒です。

丸井合名では、元は兵庫県の『剣菱』と桶売りの契約をしていましたが、このまま桶売りが続くと、自分の酒蔵に明るい未来は来ないと常々感じていました。そこで、契約が切れた2018年からは一念発起して新たな杜氏を発掘し、全量を山廃仕込みの無濾過のお酒とする独自のブランド『樂の世』を立ち上げました。このお酒は、100度近く蒸したばかりの酒米を、そのまま醪に入れて甘味を戻す熱掛四段の製法を取り入れながら、現在年間50石を醸しています。R3BYより蔵主が杜氏として独り立ちして頑張っており、現在、愛知県では注目の酒蔵になっているようです。

樂の世滓がらみ  首ラベル

樂の世  裏書をどうぞ







酒色は少し濁って

樂の世山廃純米おりがらみ生』の酒米は酒造好適米の絶対王者「山田錦」を70%まで磨いており、コストパフォーマンスに長けたお酒になっています。酵母は協会7号酵母で、仕込み水には木曽川水系の伏流水で醸し、日本酒度±0、酸度3.0ALC18度に仕上げています。

開栓するとプシュッと醗酵している音がします。蛇の目に注ぐとトロミがあり、酒色は滓が絡んで仄かな琥珀色に濁っています。香りは薄っすらと酸の香りが。口に含むと甘酸っぱく、山廃ならではの乳酸を湛えた甘酸味が口中に広がります。呑み進むうちに口腔に辛さが残り始め、後味には微かな渋みがきてキレを呼んでいました。キーワードは「甘酸っぱい」でしたね。

「ひろがる酒店」さんには3回伺いましたが、まだまだ知らないお酒が結構あり、奥深さを感じます。また、私のお気に入りの『町田酒造』も、まだ1回しか購入しておらず、お店に伺うのが楽しみでウズウズしています。♪

(。・_・。)ノ

2024年6月16日日曜日

「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんの開店九周年記念

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いつもお世話になっている居酒屋「海ぼうず」さんですが、「オープン九周年記念イベント」を51718日に開催すると伺っていたので、何をさておいても駆けつけた次第です。通常は無濾過生原酒や純米大吟醸などの日本酒が二千二百円で吞み放題ですが、このイベントでは『鍋島』『十四代』『新政』『而今』『上川大雪』などのプレミア酒も飲み放題となっており、県内屈指の日本酒イベントに、いつもお世話頂いているH君、F君の三名で参加です。

オープン9周年  最上段も呑み放題

もちろんコチラも 淡墨長寿桜

乾杯のお酒は、冷蔵庫を見て気になっていた『淡墨長寿桜純米酒ピッチピチ生原酒』をチョイス。ハズレの無い岐阜のお酒で、ピッチピチという文面と且つALC19度という濃さにも魅かれ選んでみました。このお酒は、岐阜市の白木恒助商店が醸しており、創業はあの篤姫が生まれた天保6年で、主力酒は熟成酒『達磨正宗』です。他社との差別化を図るために古酒を主力商品にしており、何と昭和46年から近年の物まで揃えています。

しかし今回のお酒は古酒ではない『淡墨長寿桜』で、搾ってすぐに壜詰めして販売しています。岐阜県には日本三大桜に選ばれた樹齢1500年のエドヒガン桜があり、散り際が淡墨色に見えるため淡墨桜と呼ばれ、そんな素晴らしいお酒となるようにと命名されています。

淡墨長寿桜純米酒ピッチピチ生原酒』の酒米は、岐阜県でしか栽培されていない幻の米「ハツシモ」を70%に削って使用しています。酵母は岐阜県が開発した協会9号派生株の「岐阜G酵母」で、華やかな吟醸香と高い醗酵力が特徴です。仕込み水は長良川の支流、武儀川の伏流水で醸した、日本酒度+1ALC19%のお酒です。Oh~、19度!。

呑み放題をスタートさせてもらい、さっそく乾杯です。グラスに注ぐとピッチピチという割には発泡感がありません。香りは酸が強めで、口に含むとどっしりとした味わいですが甘さもあります。直ぐにキツめの酸味が口中に広がり、後味はスッキリと苦みはありませんでした。う~ん、口明けで呑みたかったお酒です。








水芭蕉夏酒

続いてのお酒は、群馬県利根郡の永井酒造が醸す『水芭蕉夏酒純米吟醸おりがらみ生貯蔵』です。創業は明治19年で、平成4年から『水芭蕉』を主力酒にしています。緑色の壜とラベルは新緑をイメージしており、夏酒らしさを醸し出しています。

酒米は絶対王者「山田錦」を60%まで磨いて使用し、仕込み水は上州武尊山に降った雨雪が、尾瀬の大地で濾過され、ミネラルを多く含んだ水で仕込んでいます。それを特殊な編み袋に入れ、無加圧で自然に流下させたお酒に、適度な滓を絡ませました。日本酒度は+2、酸度1.5ALC15%と軽めの夏酒です。

香りは華やかでフレッシュな吟醸香。口に含むとフルーティな味わいに程良い酸味が。後味で苦みを感じます‥が、如何せん、19度の乾杯酒の後だったため、味わいが薄くて、呑み順の失敗を認めます。残念!。

東洋美人大吟醸  上川大雪

続いて山口県が誇る『東洋美人限定純米大吟醸』を頂き、徐々に調子が上がってきて、H君が最上段のお酒をそろそろ呑みたいと云う事で、四合壜の『上川大雪純米吟醸うすにごり生』。三人で顔を見合わせて出た言葉が「旨い!!」でした。








十四代本丸生

上川大雪の余韻が冷めやらぬ中で、再び最上段より取り出したのが、私も未体験の十四代角新本丸秘伝玉返し生酒です。『十四代本丸秘伝玉返し』なら何回か頂いた事はありますが、生酒は初体験です。このお酒は山形県村山市で元和元年(1615)創業の高木酒造が醸しており、秘伝玉返しとは、水の代わりに自社製造の酒粕焼酎を使用するという、通常のやり方を返上することから名付けられたようで、秘伝のアルコール加水という技術です。202310月より特別本醸造から特別純米とリニューアルされ、且つ生酒となりました。角新とはその生酒の意となります。

酒米は「山田錦」と「愛山」で、酵母はおそらく一番酸が少なく吟醸香が高い協会10(小川酵母)を使用していると思われ、自社蔵の井戸から汲み上げた水で仕込んでいます。スペックは非公開ですが私的には日本酒度-2、酸度1.2くらいかなと思っています。裏書によるとALC15%となっていました。

グラスに注ぐと香りはフルーティで、口に含むと甘すぎるくらいに甘くジューシー。通常『十四代』は甘さ、酸味や辛さのバランスが良いのが真骨頂だと思っていますが、酸味と辛さは然程感じることなく、愛山の上品なジュースでした。『上川大雪』より美味しい、いや、同じくらいに美味しいと意見は分かれましたが美味しいのは間違い無く、本日一かと思っていました。次のお酒を頂くまでは。








くどき上手酒未来

冷蔵庫最上段にくどき上手が入っていましたが、また今度でいいかなぁとスルーするつもりが、酒米が酒未来とあり、まぁ呑んでみるかとチョイス。このお酒は山形県の庄内平野にある鶴岡市に広がる穀倉地帯で、明治8年創業の亀の井酒造が醸しています。

くどき上手純米吟醸酒未来』の酒米は首ラベルのとおり「酒未来」で、ルーツは高木酒造の高木辰五郎氏が山酒4号と美山錦を交配させ18年もの歳月を掛けて作り出したものです。その「酒未来」の名前の由来は、日本酒の未来が永遠に輝くようにと名付けられました。しかし、高木氏の立派なところは、「酒未来」を自社だけで独り占めせずに、他の酒造りの仲間たちに「酒未来でお酒を造ってみないか」と惜しげもなく分け与えた事です。いろんな酒蔵で「酒未来」を使った美味しいお酒が誕生し、私たちを楽しませてくれるのも、みんな高木氏の功績です。

酵母は小川酵母とも云われる協会10号で、仕込み水は霊峰月山の伏流水を使って醸し、日本酒度+1.0、酸度1.2ALC1718度で1回火入れの生詰めです。香りは華やか且つフルーティで香量も多く、口に含むと先ずジューシー。甘さは重厚で仄かな酸味と辛さ。酒未来の旨味を上手に引き出しており、それでいてキレも良いお酒で、我々3人も「今日一番に旨い!!」と絶賛でした。

風の森愛山  赤武純米吟醸

信州亀齢   鍋島特別純米

廣戸川特純  高千代SKY



加茂錦荷札酒  満足した3

その後も、立派なお酒を次々と頂き、多分、「海ぼうず」さんの大将は内心穏やかではなかったのでは。ラストオーダーの声が掛かりF君推奨の『加茂錦荷札酒短稈渡船無濾過中汲み』でお開きとなりました。

言い訳ですが、呑み放題イベント当日の朝まで夜勤で、朝9時に就寝し15時に寝不足気味で何とか起床。風呂に入って外出の準備をし18時に「海ぼうず」さんへ伺い、一升近い酒を呑んで21時頃に解散。翌朝7時にうみねこマラソンの会場入りし、1043分に10㎞がスタートで、気温が25度もありヘトヘトになりました。マラソンで1時間を切れなかった言い訳です。長々とスミマセン。♪

(。・_・。)ノ

2024年6月9日日曜日

三沢の中居酒店で『巻機TSUBASA無濾過生酒』

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通称「猫のひたい」は、今年も野菜の苗がグングン育っており、早くも収穫に向けての心の準備を進めております。大切なのは土造りで、昨年秋にサボってしまうと覿面に収穫に反映します。今年もたくさんの野菜が収穫できることを楽しみにしています。

さて、今回は三沢駅での仕事が入ったので、帰りに中居酒店に立ち寄って購入させて頂いたお酒です。このお店も大型冷蔵庫がズラーッと並んでおり、お酒を選ぶのも一苦労な酒屋さんです。そんな中で目に留まったのが『たかちよ』を醸している高千代酒造の別ブランド『巻機TSUBASA無濾過生酒』でした。

新潟県南魚沼市の日本百名山「巻機山」の麓に酒蔵はあり、創業は明治元年です。酒造りの方法は他の酒蔵と全く違い、先ず酒質の目標を定め、それに向けて酒を設計して米や酵母、造りを調整する逆転の発想で、マスカットやパイナップル、メロン、桃、ラムネなど多くの果実の味わいを日本酒で再現しています。それがまた、たいした美味しいんです。

巻機TSUBASA  首ラベル




巻機無濾過生  微かに濁って

巻機TSUBASA無濾過生酒』の酒米は南魚沼産の山田錦100%と立派ですが、精米歩合は非公表です。山田錦を使っても酒単価がリーズナブルなので、おそらく6080%の間だと思います。また酒米は通常は球体に精米するのですが、高千代酒造では扁平精米を行っており、通常精米の2倍の時間を掛けて扁平に精米し、米を元の形のまま縮小させるように中心部の心白だけを使って醸しています。

そして令和5年より最新のマイクロバブル洗米機を導入しており、高濃度酸素マイクロバブル効果で、雑味に繋がる目に見えない糠まできれいに洗い流し、徹底的に美味しいお酒を追求しています。仕込み水は「極軟水」の巻機山からの伏流水を蔵の井戸80mから汲み上げて使っています。なお、各スペックは非公表としています。呑んだ感じでは日本酒度+3、酸度1.5位かなぁと思われますが。

開栓すると穏やかで甘やかな香りが。蛇の目に注ぐと微発泡が内面に細かく付着しています。口に含むと淡麗でスッキリとした口当たりで、口腔にはピリッとジワッと辛さも。仄かな甘さと軽く苦い酸。呑み込むと後味には酸がグイグイ。『たかちよ』というより『高千代』に近い味わいでした。

定番のトマト  ジャガイモも







スティックセニョール

今年も定番のトマトやズッキーニ、ナスにキュウリなど所狭しと植え付けました。更地の時には、苗の間隔を離して植えているつもりですが、成長するにしたがって、間隔がやけに狭い事に気付きます。毎年、毎年同じなのに気付かない私もどうかしています。♪

(。・_・。)ノ

2024年6月2日日曜日

愛山の旨さ爆裂『鍋島 純米大吟醸 愛山45生酒』

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先日長男夫婦に男の子が授かりました。これで柳町家の存続が明確になり、私的に肩の荷が下りた想いです。ウチの奥様が命名用紙に名前を書いて神棚に揚げ、新品のお酒の封を切って御神酒として神棚に備え、健康で元気に育つようにと八戸の家族みんなでお祈りしました。その際のお酒には、特段のご利益が増しますようにと、昨年末にF君からお歳暮として頂戴した、レアなお酒を使わせて頂きました。

そのお酒とは何と、佐賀県鹿島市の富久千代酒造場が醸す『鍋島 純米大吟醸 愛山』で、なかなか入手できない逸品です。蔵の創業は大正末期の12(1923)で、創業時の主力酒は『盛寿』、その後には蔵名を冠した『富久千代』を製造していました。昭和62年に蔵主兼杜氏となった三代目が、激減してゆく売上の現状を憂い、地元の若手小売店経営者たちと語り合いながら造ったお酒で勝負を掛けます。やっと形になったお酒は、ネーミングを一般公募により、佐賀県の江戸期の呼称、鍋島藩に因み、平成10年に『鍋島』として新ブランドを立ち上げました。ラベルの脇にある三十六萬石は当時の鍋島藩の石高です。また、その際には鍋島家の子孫の方より許可も得ています。

知名度が低く簡単には売れませんでしたが、転機は3年の平成14年に挑戦した、国際酒祭りの純米酒部門で日本一に輝き、鍋島に一躍注目が集まりました。その後、平成23年のIWC大吟醸部門で(トロフィー)最優秀賞を取った事で、名実ともに『鍋島』は人気のお酒の仲間入りを果たしました。

三代目蔵主は、単に香り高く辛いだけのお酒では無く、優しく五感を刺激する「自然体のお酒」を目指しています。

鍋島の愛山   裏書をどうぞ







酒色は透明

鍋島 純米大吟醸 愛山 』は幻の酒造好適米「愛山」を45%まで削り、多良岳山系からの良質な地下水で醸し、日本酒度-1、酸度1.4のお酒です。開栓し蛇の目に注ぐと、トロミがあるように感じます。酒色は微かに琥珀色で、香りは甘酒の様でもあり華やかにフルーティ、優しく穏やかな香りが漂います。口に含むと「愛山」の米が奏でる果実のようなジューシーさが濃厚で、仄かなガス感、穏やかな酸味と辛さと渋味までがバランス良く調和しています。まさに芳醇な旨味のお酒と云っても過言ではありません。これは旨すぎる!。これは来年元旦のランキングに入るなぁ。

孫の誕生を祝い、健やかに育ちますようにと神社に詣でるため、私は愛知県に行くことになりました。溜息の出るような列車の乗り換えも、二人の孫に会えることを考えると何のその。やっぱり「子供より孫は可愛い」・・・と云う一語に尽きます。ハイ。♪

(。・_・。)ノ