2022年8月28日日曜日

「父の日」に長男から『玉旭 純米無濾過生原酒』

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春先に、前年のジャガイモから芽が出てきたので、半分に切って畑に植えてみました。するとどうでしょう。3ヶ月後にはジャガイモがたくさん収穫できました。畑がもっと広かったらなぁと思う今日この頃です。

葉が茂り  枯れると収穫

土の中から  こんなにたくさん

さて今回は、「父の日」に子供たちから2本ずつ頂戴したお酒の最終回(4本目)で、長男から貰った富山県富山市の玉旭酒造が醸す『玉旭 純米無濾過生原酒』です。実は長男は家族で富山に出かけた際に購入してくれており、『苗加屋純米吟醸琳青無濾過生原酒』に続いての富山県のお酒になります。

このお酒を醸す玉旭酒造は創業が文化5(1808)で、富山の老舗酒蔵として淡麗辛口のお酒を造っています。主力酒は地元八尾町の「おわら風の盆」から名付けた『おわら娘』と、今回の蔵名を冠した『玉旭』ですが、「酒母搾り」と云う甘酸っぱいお酒が人気で、富山で今一番勢いのある蔵元の一つとなっているようです。

玉旭無濾過生  裏書をどうぞ







酒色はやや琥珀色

そしてこの黄色地に赤い文字の『玉旭 純米無濾過生原酒』は、ラベルにさそり座がデザインされており、赤く光るのは酒酔い星とも呼ばれる「アンタレス」です。通販サイトでも滅多にお目に掛れないレアなお酒だと云う事が分りました。チョイスが素晴らしい。

酒米は酒造好適米「五百万石」と「てんたかく」。「てんたかく」は食用米で、粒が大きく甘みのあるお米で、立山連峰のように天高くそびえ、全国に大きく飛躍するようにと名付けています。酵母、日本酒度、酸度は残念ながら非公開で、仕込み水は常願寺川水系の地下水(軟水)で醸し、アルコール度数は18度とかなり高めのお酒です。

蛇の目に注ぐと酒色はやや琥珀色。香りは爽やかで香量は多くはありません。口に含むと重厚な甘さでフルーティさもあり、直ぐにド直球の心地よい酸がやってきます。呑み込むと口腔にジワジワ感を残しキレてゆきました。アルコール度数18度はかなり応え、2合でヘロヘロになってしまいました。

今の時期に、無濾過生原酒を吞む事ができるのは、酒呑みとしては感激の極みで、子供たちには大変感謝しなければなりません。また、体調管理を万全にしてくれる奥様に感謝する事も大切だと思いました♪

(。・_・。)ノ

2022年8月22日月曜日

父の日に長女からの第二弾『伊予 賀儀屋 純米生原酒しずく媛 空色ラベル』

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毎日お寺への往復で暮れたお盆も終わり、また日常が戻ってきました。八戸市美術館で開催中の「馬場のぼる展」へ奥様と行き、三戸町が生んだ天才漫画家の作品に触れてきました。

パンフレット  記念に1

さて今回は、「父の日」に娘から頂戴したお酒の第二弾となります。前回ご紹介した『純米生酒奈良萬おりがらみ』とともに頂いた二本目のお酒は伊予 賀儀屋 純米生原酒しずく媛 空色ラベルで、青森県立美術館で開催された「詩季彩-石井康治 四季を詩う彩りのガラス」を見た帰りに、青森市青柳一丁目の辻村酒店で購入してもらったお酒です。

伊予賀儀屋』は伊予の名のとおり愛媛県のお酒で、西日本最高峰の石鎚山の麓に位置する西条市の成龍酒造が醸しています。成龍酒造の前身である鍵屋本家は、江戸時代から何代にも渡り、庄屋の米倉の鍵を預かる役目を担っており、明治十年に庄屋制度が廃止とともに、鍵屋9代目当主が酒造業を起こしました。そして「空色ラベル」とは、どこまでも広がる爽やかな愛媛の空をイメージして造られています。

伊予賀儀屋  裏書をどうぞ







酒色はやや琥珀

伊予 賀儀屋 純米生原酒しずく媛 空色ラベル』の酒米は、愛媛県が飯米の「松山三井」を品種改良し育成に成功した、酒米品種の「しずく媛」を使っており、大粒で心白の発現率が高く、柔らかい酒質になるのが特徴のお米です。酵母は愛媛県の産業技術センターで開発された愛媛酵母(EK-1)で、協会9号酵母の約3倍もフルーティな香りに仕上がります。仕込み水は霊峰石鎚山の伏流水で、日本の名水百選「うちぬきの湧水」で醸し、日本酒度+4、酸度1.9に仕上げました。

蛇の目に注ぐと原酒らしいトロミがあるような感じ、お酒の色は仄かに琥珀色で酸が利きそうな色合いです。香りは酵母のせいか、爽やかで華やかな香り。口に含むと仄かな甘さを感じた刹那、直ぐに酸の味わいで、その後に結構な辛さがきます。そして鼻から酸の香りが抜けるのが分ります。濃い原酒の味わいに感動していると、最後には微かな苦味がきてキレてゆきました。

私は誕生日が1月なので、これから半年以上もお酒のプレゼントがありませんが、段々に「ひやおろし」の時期となるので、逆に無濾過生原酒派の私には追い風です。冬まで美味しいお酒に巡り合うように酒屋を巡り、いろいろ算段をしたいと考えております。♪

(。・_・。)ノ

2022年8月15日月曜日

三沢市の中居酒店より『星自慢純米吟醸無濾過原酒生』

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今年も空色の朝顔を植えました。しかし、気温の関係か今年は生育が思わしくなく、発芽しづらかったり、双葉の状況で枯死するなど、どうなる事かと心配しましたが、お盆前になってやっと花を付けました。これから11月中頃まで私を楽しませてくれる事でしょう。







空色の朝顔

さて、5月に仕事で小川原に二週間ほど通っていましたが、三沢市の中居酒店が近いと考え品揃えの程を確認に行って参りました。連なる大型の冷蔵庫には地元青森県の『陸奥八仙』『豊盃』『田酒』はもとより、秋田の『山本』、山形県の『くどき上手』『雅山流』や新潟県の『たかちよ』、千葉県の『不動』、高知県の『』、佐賀県の『東鶴』まだまだたくさんの品揃えで侮れません。

そんな中で『東鶴』と競い迷った挙句に私が購入してきたのは、福島県喜多方市で創業大正8年の喜多の華酒造場が醸す『星自慢純米吟醸無濾過原酒生』でした。創業当時の銘柄は『星正宗』でしたが、戦後は酒名を「喜び多く素晴らしい華があるように」との想いから造った『喜多の華』を主力酒としており、『蔵太鼓』の銘柄も作っています。しかし、約10年位前には蔵を引き継ぐ後継者が無く廃業も考えたそうですが、三人ある娘のうち長女が蔵を継ぐことになりました。その長女は杜氏となって手造りにこだわり少量仕込みで勝負しています。また、『星自慢』は三代目の社長の星啓志氏が全国へ発信するために、平成15年に立ち上げた、全量純米無濾過造りの限定流通ブランドです。



星自慢  裏書をどうぞ







酒色は仄かに琥珀

酒米は麹米に五百万石を50%に磨いて使い、掛米にはタカネミノリを55%まで磨いて使用。酵母は酸の生成が少なく香気の高い協会9号系酵母で吟醸酒に向いている酵母です。仕込み水は軟水の飯豊山系の伏流水で、日本酒度-1、酸度1.8のお酒に仕上げました。因みにアルコール度数は少し高めの18%になっており、呑みすぎに注意が必要です。

グラスに注ぐと酒色は仄かに琥珀色で、酸の香りが立ち上がります。口に含むと仄かな甘さで穏やかそうな呑み口ですが、口腔に酸が沁み込んできます。喉の奥に辛さを感じながら、スッキリと切れてゆきました。無濾過で原酒のお酒にしては大人し目の味わいでした。

青森県ではお盆前に津軽地方を中心に大雨が降り、線状降水帯により大きな災害となりました。床上浸水した方々やリンゴ等の果物、野菜に大打撃を受けた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。しかし、津軽の方々が持つパワーを私は知っています。一日でも早い復旧を心より祈念しております。

(。・_・。)ノ

2022年8月7日日曜日

『 而今 純米吟醸酒未来無濾過生酒」でH君F君と憩う

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8月に入り暑さも本番となりました。庭の野菜は今年も順調に生育しており、ウチの奥様も収穫の楽しさを堪能しています。

さて、私は現在、個人会社的なものを設立し、以前勤めていた会社より仕事を頂戴しているのですが、その担当者の方々と一緒にお酒を呑む機会に恵まれ、三人で美味しい日本酒を頂戴しました。

当日は私が料理担当で、F君は日本酒持ち込み担当、H君は帰りの車の準備担当と役割分担をして臨んでおります。当日準備したお料理は新じゃがと手羽中の甘辛蒸し煮、厚揚げとナスの味噌炒め、豚から揚げキムチだれ、ごま油香るキュウリ浅漬け、トマトの酢のもの黒コショウ掛け、お刺身、焼き魚で、多分ですが彼らはお腹いっぱいになったはずです。

今回、日本酒担当のF君が、自宅の日本酒専用冷蔵庫から今回持ち込んでくれたのは、天賦純米吟醸赤磐雄町搾立生酒(四合瓶)、『寒菊TrueRed雄町50純米大吟醸おりがらみ無濾過生原酒(四合瓶)、『而今純米吟醸酒未来無濾過生酒(一升瓶)3本で、この時期を考慮すると奇跡の品揃えだと思います。本当に素晴らしい!。

先ず乾杯は、鹿児島県日置市の『天賦純米吟醸赤磐雄町搾立生酒』です。新しいブランドなのでご存じない方もいらっしゃると思いますが、実は焼酎の富乃宝山』や『吉兆宝山で有名な西酒造が醸している日本酒で、創業は江戸末期の弘化2年(1845)の老舗焼酎メーカーです。現在の蔵主が大学生の時分、高木酒造の高木顕統氏が先輩にあたり、酒造りに助言を受けながら、2020年より焼酎の醸造技術を活かして、『天賦』という日本酒の製造を始めました。

天賦搾立生酒  裏書をどうぞ



酒色は透明  H君とF君

酒米は雄町誕生の地と云われる、岡山県赤磐地区の雄町で、大粒で柔らかく醪に溶けやすい特性の酒造好適米を使い、酵母は自社培養酵母で、仕込み水には薩摩峰山の深い地層を流れる天然水を蔵内の地下にある井戸から汲み上げて醸しています。

利き猪口に注ぐと、お酒の色はほぼ透明で蛇の目がくっきりと映ります。香りはフルーティな吟醸香で香量も多く期待が持てます。口に含むと思った通りフルーティ&ジューシーで重厚な甘みと、柔らかで果実のような酸味が合わさり、雄町らしい滑らかでコクのある味わいに着地しています。美味しすぎるこのお酒の後では、次のお酒が霞むのでは・・・と、実は乾杯酒に選び失敗かと思っていました。この時点では。




寒菊TrueRed雄町 抜栓時注意書き

裏書をどうぞ  酒色は濁って

天賦』が直ぐに空瓶となって、次に開栓したのは千葉県山武市で明治16年創業の寒菊銘醸が醸す『寒菊 TrueRed雄町50純米大吟醸おりがらみ無濾過生原酒』です。「冬菊になぞらえ、小粒ながらに一徹さを持ち末永く良い酒を造る」との想いから『寒菊』と名付けています。このお酒は無濾過原酒に拘ったOccasionalシリーズ銘柄で、TrueRedは赤い菊の花言葉「愛情」をテーマに造られました。

酒米は酒造好適米「雄町」を50%まで磨いた大吟醸で、酵母は明利小川酵母を変異させた、香気成分を多く生成するM310酵母で、蔵内の樹齢200年を超える柿の木の根本より湧き上がるミネラルたっぷりの清水で、南部杜氏の手により醸しています。

利き猪口に注ぐと、酒色はもちろん白く濁っており、蛇の目は薄っすらと見えています。また炭酸ガスの泡が、酒器の内側にびっしりと張付いています。香りは無濾過特有の香りで、炭酸ガスの跳ねた泡が鼻に届きそう。口に含むとジューシーで華やかな甘さ。強めの炭酸ガスが舌に刺さり、シャープな酸を演出します。甘酸っぱくジューシーで旨味たっぷりの味わいは、1本目の『天賦』に決して負けておらず、逆に凌ぐほどの美味しさでした。

而今酒未来  裏書をどうぞ




酒色は仄かに濁って 絶品!と私

最後には真打が登場です。3本目は三重県名張市で創業1818(文政元年)の木屋正酒造が醸す『而今純米吟醸酒未来無濾過生』の一升瓶を頂きます。『而今』には「ただ、今、この一瞬を、懸命に生き抜く」という意味が込められており、日本酒では5本の指に入るプレミア酒です。抽選販売は当たり前、抱き合わせ販売でもなかなか手に入らないと言われており、どうやって入手したのか日本酒通のF君ならではのルートがあるのでしょう。

酒米は酒造好適米の「山形県産酒未来」。この酒米は、もともと『十四代』蔵元の高木辰五郎氏が育種に成功した自社開発米で、試行錯誤を繰り返しながら18年もの歳月を掛けて造り上げました。「酒未来」は山酒4号と美山錦を交配させており、短稈、耐寒性、大粒なのが特徴で、華やかな味わいとなる酒米です。

酵母は上品な吟醸香を醸す9号系の酵母を使用し、中軟水な性質の名張川の湧水で醸しており、日本酒度±0、酸度1.6に仕上げています。

利き猪口に注ぐと少しトロミがあるようにも感じます。酒色は透明よりは少し濁っており、香りはフルーティで無濾過特有の香りがします。口に含むとフルーティ&ジューシーで、きれいな甘味に爽やかな酸味、後から補うようにくるほど良い辛さ。バランスが良く濃厚で上品な無濾過の味わいは、舌の上に旨味を残してスッと切れてゆきました。これは当ブログの年間ランキングに入るなぁ。絶対。

 当日は夕方18時から開始し21時でお開きとなりました。またの再会を誓い合い、外で待機していたタクシーで帰路に着いたとものと思われます。たぶん。いや、きっと。♪

(。・_・。)ノ