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会社員だった頃に大変お世話になった建設会社のN常務のお宅で、昨秋に『田酒純米大吟醸四割五分』と美味しいお料理をご馳走になりました。「また機会があったら…」と言って頂いておりましたが、N常務の友人のH氏が『十四代七垂二十貫純米大吟醸』を手に入れたので、三人でまた一緒に呑みましょうと云う事になり、再度ご自宅へ伺う事になりました。
今回も会社員時代の話やスポーツの話、三人とも共通する大好きなお酒の話で盛り上がります。乾杯はもちろんH氏が持ち込んで下さった、昨年の3月以来の『十四代七垂二十貫純米大吟醸』です。このお酒は、超希少且つ超超超入手困難酒で、山形県村山市で創業元和元年(1615)の高木酒造が醸しています。『十四代』はどれでも入手困難なのに、幻のお酒をよく入手できましたねぇ。また、酒名にある七垂二十貫とは、二十貫(75㎏)のお米から僅か七垂れ(滴)しか搾れないほどの貴重なお酒で、高木酒造伝統の製法の最高傑作といわれています。
神々しい箱 七垂れ二十貫
幻の酒です 裏書をどうぞ
酒色は透明
酒米は深い味わいを造る希少な酒造好適米の兵庫県特A地区古川町産「愛山」を40%まで磨き、酵母には香り高く爽やかな仕上がりとなる山形酵母を、仕込み水には桜清水と呼ばれる出羽山系の葉山の伏流水で醸した、日本酒度+1、酸度1.6の大吟醸酒です。
酒色は透明でフルーティな香りは仄かに。乾杯の発生とともに口に含むと、くどくないフルーティな甘さと、ゆったりしたジューシーさ。そして大人し目の酸に心地よい辛さと、全てがバランス良く重厚な旨味のハーモニーとなっています。完成されたお酒とはこのような味わいなのだと感じ入りました。H氏に感謝しながら四合瓶はアッという間に空になりました。
次のお酒もH氏がサプライズで持ち込んでくれた、焼酎王国鹿児島県の日本酒で、その名も『純米吟醸「別誂仕込」日本酒№002 』です。焼酎の『富乃宝山』や『吉兆宝山』で有名な日置市の西酒造が醸しており、創業は江戸末期の弘化2年(1845)で、元々は焼酎メーカーでしたが2020年より醸造技術を活かして『天賦』(てんぶ)という日本酒を製造しています。
『純米吟醸「別誂仕込」日本酒№002 』の別誂仕込とはオーダーメイドに近いデリケートな造り方で醸したお酒という意味合いで、限定1000本となっています。よく手に入れたなぁ。
№002の立ち姿 不思議なラベル
裏書をどうぞ 酒色は透明
酒米は大粒で柔らかく醪に溶けやすい「赤磐産雄町」を使い、仕込み水は蔵内の地下にある、薩摩峰山の深い地層を流れる天然水を汲み上げて醸しています。香りはフルーティで香量も多く、口に含むと『十四代』と遜色のないフルーティ感と酸や辛さの合体した旨味に、一同啞然としました。2020年から参入したとは思えない完成度の高さに脱帽です…と思ったら、実は現在の蔵主は、大学時代に前述の高木酒造の高木顕統氏の大学の後輩にあたり、酒造りに助言を受けているとの事で納得した次第です。
さて、私もお酒を持ち込ませて頂いており、『十四代七垂二十貫』には及ばないと知りつつも、準備してきたのが『鍋島純米吟醸山田錦生酒』でした。一応、このお酒も入手は簡単ではなく、本来であれば堂々と胸を張る主役級の立派なお酒ですよ。
鍋島パープル 裏書をどうぞ
酒色は透明
このお酒も入手困難且つプレミアが付くといわれるお酒で、佐賀県鹿島市の創業が大正末期の富久千代酒造が醸しており、四百石ほどの小さな酒蔵でしたが、平成10年にこの『鍋島』を新ブランドとして立ち上げてからは、平成14年の「国際酒祭り」純米酒部門で早くも日本一となり、平成23年ロンドンでのIWCでは大吟醸が「最優秀チャンピオンサケ」に選ばれるなど人気のブランド酒となりました。日本酒好きには、そんな説明不要の美味しい日本酒銘柄です。この銘柄はパープルラベルと親しまれ、鍋島ブランドの看板酒となっています。
『鍋島純米吟醸山田錦生酒』は酒米が酒造好適米の帝王「山田錦」を100%使用、それを50%まで磨いた通常は大吟醸のお酒です。仕込み水には多良岳山系からの良質な地下水を汲み上げて醸しています。残念ながらスペックは非公表でした。
香りは甘さを含んだフルーティで上品な香り。口に含むと口中にジューシーさが広がり、生酒特有の米の旨味が凝縮され、穏やかな酸味と仄かな苦みが甘さとバランス良く、さすが鍋島と思った次第です。前者2本を吞んだ後でも『鍋島』は存在感を発揮し、美味しく頂けました。やっぱ一流は違いますね!。
美味しいお料理に美味しいお酒で、和気藹々とした楽しい時間もあっという間に過ぎました。またの再会を誓い合って帰路に着きました。♪
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