2021年10月18日月曜日

驚きの日本酒度-36『大倉源流 古代酛一段仕込み純米生』

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10月も下旬となり、ジョナやフジをはじめとするリンゴも最盛期を迎えます。そしてリンゴ大好きの私は、毎日1個を食すのがとても楽しみです。

さて先日、所用で盛岡市に行ってきました。午前中で用事が済んだので、午後からは市内を散策し、盛岡城まで足を延ばしました。ついでに酒屋を探しながら開運橋まで戻り、やっぱりここしか無いと入ったのが坂本酒店でした。


盛岡城址  開運橋

北上川の流れ 坂本酒店

そして、店内の冷蔵庫を隅から隅まで探して購入したのが『大倉源流 古代酛一段仕込み純米生』です。このお酒は、奈良県香芝市で明治29年創業の大倉本家株式会社が醸しており、古くから奈良県の神社庁より御神酒の製造を委託されていたという由緒ある酒蔵です。主力酒は『金鼓』『大倉』などで、殆どを山廃造りとしています。




大倉 源流  キャップ




肩ラベル  訳して下さい


裏書をどうぞ 酒色は琥珀色

大倉源流 古代酛一段仕込み純米生』にある古代酛とは、水酛仕込みでの一段仕込みの事を表す蔵の造語です。先ず水酛仕込みとは、室町時代に創製された技法のことで、生米を水に浸し乳酸発酵を促し酸度を高めて醸造する事をいい、現代の速醸酛の原形となっています。大倉本家では水酛仕込みのお酒を「源流シリーズ」として、その源流シリーズの極みとなっているのが、古代酛と呼ばれる一段仕込みのお酒です。

通常の酒造りは三段仕込みが一般的で、4日間をかけて行われます。酒母に麹・蒸し米・水を加えて発酵させ醪を造るのですが、酵母の様子を見ながらそれらを3回に分けて加え、味などを調整しながらゆっくりと発酵させていきます。今回のお酒はそれをたった1回で行う一発勝負ため修正の利かない、高い技術が必要でリスクの多い醸造法です。

酒米は食用米で、食味の良い「キヌヒカリ」を使用し、且つ米の旨味を前面に押し出す70%精米の低精白のお酒で、今では新政酒造の多く採用する精米歩合です。日本酒度は驚愕の-36で、酸度も高めの5.0で仕上げています。

蛇の目に注ぐと爽やかな酸の香りが。酒色は割と琥珀色で酸度の高さを予感させます。期待とともに口に含むと貴醸酒のような味わいで、しかも重厚、且つ濃い甘さ。一言で表すと「醗酵米ジュース」といった感じ。酸味はひねた味わいとともに5.0の酸度を主張しています。

もう一本坂本酒店より買ってきたので、来週には口を開ける予定でおりますが、今になって思えばあと23本は買っておけば良かったのかなぁと思っています。♪

(。・_・。)ノ