2020年3月30日月曜日

立春に『雪の松島 立春搾り特別純米生原酒 令和二年庚子二月四日』

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八戸には2月に、鎌倉時代から伝わるとされる「えんぶり」という行事があります。町内毎にえんぶり組を構成し、内訳は親方、大夫、舞子、お囃子の2030人で、烏帽子を被った大夫が種蒔きから稲刈りまでを舞いで表現しています。市内では12のえんぶり組がメインストリートや市庁前広場他で舞いを披露し、春を告げる催し物として伝わっているのですが、先日、八戸ポータルミュージアム「はっち」に入ったときに、その「えんぶり」人形を見ました。精巧に作られていて、感心した次第です。

さて、何年か前から立春のお酒を見るようになりましたが、「日本名門酒会」に加入している酒蔵が挙って販売しているようです。だいぶ前に購入した際には、確か本醸造だったような気もしますが、最近は生酒が主流の様で、今回「やまや」さんに買い物に出かけた際に、購入予約の紙を目ざとく見つけ申し込んできました。

そのお酒とは『雪の松島 立春搾り特別純米生原酒令和二年庚子二月四日』で、節分の翌日の24日の立春の朝に搾ったもので、「新しき春を迎え、身を清めるために呑むお酒」が立春搾りです。

雪の松島立春搾り  令和二年庚子

酒色はほぼ透明  えんぶりの人形

この『雪の松島 立春搾り特別純米生原酒』は、宮城県黒川郡大和町で酒類販売大手のやまやグループが手掛ける、東北屈指の近代的設備を備えた大和蔵酒造のお酒で、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」で『雪の松島 旨辛純米酒』が金賞を受賞しています。「雪の松島」は平成18年に宮城酒類より譲り受けたブランドで、杜氏は南部杜氏、仕込み水は船形山系の伏流水(軟水)を使って醸しています。

酒色は透明で、香りは優しくフレッシュな香り。口に含むと生酒の甘さを感じ、ピリ感はありませんが、呑み込むと咽喉がカーっと熱くなりました。辛さは仄かで優しい酸味、そして十分な旨味のあるお酒でした。

お酒は工業製品と違い、その年の気候に伴う米の出来具合や、一瞬一瞬の判断で味わいが違い、前年と、例年と違う味わいになることがありますが、そう考えると酒造りは大変なんだろうなぁと、今更ながら思った次第です。♪

(。・_・。)ノ

2020年3月23日月曜日

長谷川酒店より『純米吟醸紫の英君無濾過生原酒』

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コロナウイルスの話が出始めた2月に東京へ出張があり、マスク着用で朝一番の新幹線で行ってきました。せっかくの東京なので早く出掛け、午前中を観光に充てています。晴れ男の私には雨の心配が全く無く、当日も晴天風無の穏やかで暖かな一日でした。さすがオレ!。

930分東京駅に到着し、山の手線で秋葉原まで行き、総武線に乗り換え四谷で下車。午前中は「迎賓館赤坂離宮」見学に充てました。手荷物検査や金属探知検査もあり緊張した次第です。

迎賓館裏庭で  正面

午後からの会議を済ませて、その夜は鶯谷の東横インに宿泊。翌日は有休を取ったので、朝6時前に起きてランニング。上野公園を抜けて不忍池の外周を走り、谷中墓地からホテルまで約40分ぐるりと走りました。8時にチェックアウトし、山手線で原宿まで行き明治神宮を参拝しました。その後、青山通りを新国立競技場まで歩き、また原宿まで戻って太田記念美術館で「鏑木清方と鰭崎英朋」の原画展に感動し、そこから今度は渋谷まで歩いてNHKを見学しました。また秋田に行ってしまう青ガエルとしっかり記念写真も。当日は三万歩オーバーで、かなりカロリー消化しましたよ。

明治神宮本殿  参道の酒樽

新国立競技場で NHKで

渋谷の青ガエルと

ヘトヘトの観光も終って東京駅まで戻り、地下のグランスタで購入したお酒は静岡県静岡市清水区の英君酒造が醸す『純米吟醸紫の英君無濾過生原酒』でした。創業が大正14年で、蔵名は十八代続いた徳川の英いでた君主にあやかりたいと名付けられ、南部杜氏が醸しています。仕込み水は近くに桜野沢の湧き水があり、軟水で酒造りに適している事から、地権者にお願いし山ごと購入したそうです。

酒米は静岡産山田錦を使い、酵母は静岡県で平成11年に開発したもので、花の香りと日本酒度が低めに醸される「静岡5MT14」を使って、日本酒度-1、酸度1.6に仕上げています。

英君無濾過生  裏書をどうぞ

酒色は透明 ホテルではコレ

利き猪口に注ぐと酒色は透明で、蛇の目がくっきりと。香りは鼻にスッと爽やかな香り。口に含むと甘さを感じ舌にピリ感はありません。酸味も穏やかで辛さも無く旨味を感じますが、そのうち咽喉の上方がビリビリしています。料理を頂きながら呑み進むと辛さが増すようでした。

今回は、新型コロナウイルスの罹患者が急増する中での出張だったので、抗菌マスク、除菌ティッシュの使用、また手洗い、うがいを徹底しました。もちろんホテルでも、アルコール消毒(会津ほまれ純米大吟醸)はしっかり行いましたよ。♪

(。・_・。)ノ

2020年3月16日月曜日

『津島屋八反錦純米吟醸無濾過生原酒しぼりたて』日本酒の会の後半

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先週に引き続いて、228日に開催致しました「第20回小幡建設日本酒クラブ定例会」の後半です。隣のテーブルには八戸高専の追いコンで、30名弱の生徒さんが食べ放題で注文し、なかなか料理がやって来ないため、日本酒が効き過ぎて深酔いの方々が続出です。

津島屋   裏書をどうぞ

さて、ジャンケン大会の興奮が未だ冷めやらない後半戦の先頭、4番手はハズレの無い岐阜県のお酒で、美濃加茂市で創業明治26年の御代桜醸造が醸す『津島屋八反錦純米吟醸無濾過生原酒しぼりたて』です。元々の主力酒は酒蔵の名を冠した『御代櫻』でしたが、純米の小仕込みで氷温冷蔵を基本にしたお酒を、新ブランドとして蔵の屋号である『津島屋』と名付け、限られた販売店で販売しています。

酒米は丈の短く大粒で病気に強い広島県産八反錦で、酵母は協会9号系酵母を使い、木曽川の伏流水(中軟水)を蔵内の井戸から汲み上げ醸しており、日本酒度は±0、酸度1.7のお酒に仕上げました。

実は私の本日第1位のお酒がこれでした。酒色は透明で香りは仄かにフルーティ。口に含むと甘酸っぱくジューシーで、おおっと声が出る様な旨さでした。

入手困難な鍋島   NEWMOONです

5番目は乾杯酒に続いて再度登場の、入手困難といわれる佐賀県鹿島市の富久千代大村屋酒造場が醸す『鍋島 NEWMOON純米吟醸しぼりたて生』で、『MOON』シリーズは3種類ありますが、一番人気は特にジューシーな『NEWMOON』のようです。酒米は酒造好適米「雄山錦」で、多良岳山系からの良質な地下水で醸し、日本酒度+3、酸度1.3のお酒に仕上げています。

香りは香量が多く仄かに酸の香りが。口に含むと果実のようなジューシーさの中で、僅かな酸味と辛さがバランス良く調和し、参加者の方々からは、さすが『鍋島』と納得の声があがっていました。

菊乃井かすみ   裏書をどうぞ

トリを飾るお酒は絶対的な自信を持って、青森県黒石市の鳴海醸造店が醸す菊乃井 純米吟醸かすみにごり酒生原酒を準備しました。昨年末に蕎麦の会で持ち込ませて頂いたお酒で、美味しいのは折り紙付きです。酒米は「まほろば吟」を大吟醸レベルの50%まで磨いて使い、南八甲田の雪解け水が伏流水となったものを仕込み水にした、日本酒度+0.5、酸度1.5のやや甘口のお酒です。

コップに注ぐと白濁し、香りは仄かにフルーティ。口に含むと今までのお酒に負けないジューシーで、甘味た優しい酸味、仄かな辛さがバランス良く、参加者の皆さんから最後まで美味しかったと言って頂きました。

当たりました  ブッ壊れた人が‥

満足な人々  酔った美女たち

一番はこれだ!  全員集合!!

前回はラストオーダーで辛みそラーメンを頂き、帰宅後に奥様から「ニンニク臭い‼」と言われたので、今回は煮干し出汁のラーメンを頼んだのですが、誰だオレのラーメンを勝手に食べたのは ‼。今回も皆様方から「すっごく美味しいお酒ばっかりだったよ」と有難いお声をたくさん頂戴し、20回続けてきた甲斐がありました。あと何回続くか分かりませんが、次回の21回定例会でも皆様方の御参加をお待ち申し上げます。♪

(。・_・。)ノ

2020年3月9日月曜日

第20回日本酒クラブで『こんな夜に 満月 純米大吟醸無濾過生うすにごり』

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令和2228日に「20回小幡建設日本酒クラブ定例会記念大会」が開催されました。第10回記念大会は屋形船での開催でしたが、今回は美味しい中華料理が食べ放題で、且つシメのラーメンまで頂ける定番の熊八珍です。今回も限定18名の方々に御参加頂き、一人当たり5合見当の9升のお酒でスタートしました。ちょっとした企画も用意し、四千円会費は絶対お得かも‼。


鍋島で乾杯  還暦Tシャツにコメントを

さて、乾杯のお酒は『鍋島純米大吟醸「特A山田錦45%磨き」』で、待ちきれない皆さんの喉を鳴らしました。鍋島はもちろん入手困難といわれる日本酒で、本数制限やプレミアもしっかり付いています。佐賀県鹿島市の富久千代大村屋酒造場が醸しており、創業は大正期ですが平成10年にネーミングを一般公募し、江戸期に鍋島藩と呼ばれていた事から『鍋島』という新ブランドになりました。

鍋島純米大吟醸「特A山田錦45%磨き」』は最強酒造好適米「特A地区山田錦」を45%まで削り、多良岳山系からの良質な地下水で醸しており、日本酒度、酸度は先入観の入らないように非公開にしています。殆ど呑めば分かりますが。酒色は透明で、香りは仄かに酸の香りが。舌にピリ感も無いのですが喉にじわっときます。仄かにフルーティさも感じますが、甘味と酸、辛さのハーモニーが旨味を醸しています。ミラクルジューシーなお酒が続く当会の乾杯酒には適した乾杯酒だと思いました。「おいしー」と声が上がり、瓶を写真に撮る人もいましたよ。


石丸謹製  裏書きをどうぞ

2本目は、愛知県岡崎市で『二兎』がブレイクしている創業元禄三年(1690)の丸石醸造のお酒で、蔵名を冠したブランド『丸石謹製 限定おりがらみ直汲み純米吟醸無濾過生原酒』です。このお酒の特殊なところは、岡崎市の荒川酒店にのみ卸しているお酒なので、一般には流通しておりません。また発売と同時に売り切れるため、ある意味『十四代』より入手困難酒となっているレア酒です。酒米は山田錦を55%まで精米して使い、仕込み水は南アルプス明石山系の伏流水(軟水)、酵母はお酒の種類ごとに水との相性で選んでいるそうです。

開栓すると香りは微かでほんのりとフルーティで、酒色は仄かに濁っています。口に含むとフルーティ&ジューシーですが、舌にピリ感があり喉の奥がじわっと熱くなりました。重厚な旨味でやっぱり『二兎』を醸す丸石酒造のお酒は旨い‼。


こんな夜に  裏書をどうぞ

さて3本目は、ネーミングが奇抜と思われますが、実はジューシーなお酒『こんな夜に 満月 純米大吟醸無濾過生うすにごり』を準備しました。長野県伊那市で創業は慶応2(1866)の株式会社仙醸が醸しています。信州高遠の城下町に酒蔵を構えており、南アルプスの高峰「仙丈ケ岳」に因んで仙醸としています。

酒名は「こんな夜に」シリーズとして、「鹿」「山椒魚」「満月」「雷鳥」などがあります。酒米は長野県産美山錦を使い酵母も長野D酵母、南アルプスの伏流水を地下より汲み上げて仕込んでおり、日本酒度-3、酸度2.1のお酒です。

うすにごりのネーミングのとおり、酒色は薄っすらと濁っています。立ち香は仄かに果実を思わせるフルーティさを感じます。口に含むとジューシーな旨味があり、甘いがため酸味が吐出した感もありますが、キレの良さに貢献しています。聞いたことのないお酒でしたが、十分すぎるジューシー酒でした。

ここで20回記念イベント『陸奥八仙新春祝い酒直汲み純米吟醸無濾過生原酒』が当たる、当会長とのじゃんけん大会です。2回実施して2名の勝者を決め、その2名が直接じゃんけんをして優勝者を決めました。もちろん事務局の私も参加し、盛り上がりましたが、結局優勝者はKさんで、日頃の行いなのでしょう。祝福の言葉と一緒にお酒が進呈されました。


酔いは未だ 20回参加にI


美女と‥ 会長はご満悦


仲良しの二人 初参加Kさん

さて、小幡建設日本酒クラブの前半戦でしたが、後半も『津島屋八反錦純米吟醸無濾過生原酒しぼりたて』や『鍋島 NEWMOON純米吟醸しぼりたて生』『菊乃井純米吟醸かすみにごり酒生原酒』など、驚きの旨さを発揮するお酒が目白押しでした。次週の後半戦に続きますので、来週も是非ご覧下さいね!!。♪

(。・_・。)ノ

2020年3月2日月曜日

京都・伏見の酒『澤屋まつもと 守破離 山田錦生酒うすにごり』


 
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雛祭りがやってきますが、今年は玄関の下足箱の上に雛人形を飾りました。サイズは小振りですが五段の飾りで六曲一双の屏風付きの本格的なひな人形に、お客様の評判も上々です。仕舞うのが惜しいくらいですが、娘が嫁に行きそびれると大変なので4日には仕舞われます。

ひな人形

さて、今回は仕事で御世話になっている同業者のS氏と「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんにお邪魔させて頂きました。その方は、私が八戸市で№1監督と勝手に思っていた方で、私の監督人生の目標だった人です。建設省の現場を担当した監督時代の辛かった話で盛り上がり、お陰様で楽しいひと時となりました。

乾杯は当然の如く日本酒の私ですが、S氏はビールで。私が冷蔵庫より乾杯に選んだのは、最上段から『澤屋まつもと 守破離 山田錦生酒うすにごり』でした。


このお酒を醸すのは京都市伏見区にある松本酒造で、蔵の後継者でもある専務さんが杜氏として頑張っている酒蔵です。創業は寛政三年(1791)で火付け盗賊改方の長谷川平蔵(鬼平犯科帳)が丁度活躍した時期となります。

酒名の『澤屋まつもと 守破離 山田錦生酒うすにごり』にある守破離は、主にブドウや茶道で用いられる言葉で、「守」は、伝統を守る。「破」は新たな感性でその伝統を破る。「離」は守と破の両方を大切にして新たな価値を創造するという意味だそうです。酵母は秘密の様ですが、酒米は超1級品の兵庫県特A地区山田錦を使い、鴨川水系と木津川水系が入り混じる蔵内の井戸「伏見桃山の伏水」を仕込み水として醸しました。

栓を抜くと酒色は美味しそうな白濁で、香りは華やか。口に含むと唇にピリッときて、フレッシュな発泡感とうすにごりの甘さがジューシーな味わいを醸しています。「旨い!!」の一言に尽きる乾杯酒でした。

来福雄町  町田酒造五百万石

庭のうぐいす生 東洋美人ippon

ゆきの美人生  開運無濾過生

乾杯酒の後は呑み放題を満喫するように、いろんなお酒を頂きました。『来福純米吟醸生原酒雄町』『町田酒造55特別純米五百万石直汲み』『特別純米庭のうぐいすしぼりたて生』『東洋美人ippon直汲み生』『純米吟醸ゆきの美人しぼりたて生』等々頂戴し、ラストオーダーのお酒は『開運無濾過純米生酒』です。

このお酒は静岡県掛川市で創業が明治5年の土井酒造場が醸しており、能登流の杜氏が蔵主と共においしいお酒を造っています。酒米は兵庫県産特A地区山田錦を55%まで磨き、酵母は静岡県で開発し県内の蔵元のみが使用を許される香り華やかな静岡酵母。仕込み水は高天神城跡の湧水(軟水)で、地元では「長命水」と呼ばれています。日本酒度は+5、酸度1.4に仕上げました。

グラスに注ぐと無濾過ですがほぼ透明で、香りは華やかにフルーティ。美味しそうなのは香りから分かります。口に含むと無濾過ならではの麹の旨味が濃厚で、甘さと微かな酸味、辛さのバランスの良いキレも抜群のお酒でした。スーパージューシー&スーパーフルーティで、おりがらみの旨味が甘味や酸味とバランス良く混じり合い、私の要求を全てクリアする完璧なお酒でした。

紹介したお酒以外にも何杯か頂きましたが、S氏にもお付き合い頂き、結構酔わせてしまいました。しかし、店を出ると帰りの足取りも軽く、繁華街へ消えて行ったのです。尊敬するSさんは、「仕事」「人柄」は抜群だと思っていましたが、プライベートでの「人づきあい」も抜群でした。♪

(。・_・。)ノ