小幡建設日本酒蔵部の定例会は年に2回の開催ですが、当会も回を重ねて14回目となりました。3月17日(金)には根城一丁目の「熊八珍」で当会が行われ、今回も18名の参加者に9升の日本酒を準備して食べ放題の宴はスタートしました。
入手困難な鳳凰美田 を前に乾杯の挨拶
皆様お待ちかねの乾杯のお酒は参加者の度肝を抜くようにと『鳳凰美田Black Phoenix純米吟醸愛山 生酒』です。1200石を醸す小林酒造は栃木県小山市にあり創業が明治五年で、十数年前は廃業も考えていたという酒蔵でしたが、夫婦で力を合わせ『鳳凰美田』を入手困難な超人気銘柄に育てました。仕込み水は日光連山の伏流水を使い、酒米は品薄なほど人気の愛山で醸しており日本酒度は+1のお酒です。
開栓すると果実が原料かと思うほどの甘い香りで、口に含むと甘さと優しい酸味が合体しており、まるでアウスレーゼに近いワインのようでした。会員の皆様の驚愕の声が聞こえたのは言うまでもありません。挙手をして頂いたら、本日の一番人気のお酒でした。
さて二本目は・・おーっとその前に、今回初参加のA氏から何とありがたい差し入れです。それは高知県を代表する「酔鯨」の中の超一級品で酔鯨酒造が醸す『酔鯨 純米大吟醸中取り斗瓶囲い』と、京都府亀岡市の丹山酒造で日本初の女性杜氏が醸す『純米酒飯櫃(ぼんき)』の桁外れに物凄い2本でした。
酔鯨と飯櫃 酔鯨をどうぞ
『酔鯨 純米大吟醸中取り斗瓶囲い』は最高級といわれる兵庫県産山田錦を70%も削り、残りの30%分で仕込んでいます。そして中取りの部分を瓶詰めして濾過しないまま火入れをする、現時点での酔鯨酒造の技術の粋を尽くし醸し出せる最上級のお酒だそうな。香りは仄かにフルーティで、山田錦の旨味と辛さ、酸がバランスよくキレも良いお酒でした。四合瓶なので皆様には少量しか行き渡らずザンネン。また『純米酒飯櫃(ぼんき)』はどう造ればこの味になるのかが不思議なお酒。何故かというと、香りは甘酸っぱく口に含むと爽やか系の果実酒かジュースの様で、これは梅酒か?と瓶を再度見直したほどです。女性に呑んでほしいという願いを込めて醸したお酒でした。
奈良萬無濾過おりがらみ 奈良萬と酔鯨でニッコリ
サプライズのお酒の歓喜の中、本線に戻り二本目は蔵とラーメンの町で知られる福島県喜多方市で明治十年創業の夢心酒造が醸す『奈良萬純米無濾過生原酒おりがらみ』です。仕込み水は名水百選の「栂峰渓流水」を使い、会津産の五百万石に福島県産の「うつくしま夢酵母」で仕込む完全福島県産酒で、噴き出しのため開栓注意のとてもキケンというタグが付いています。福島は今や隠れ日本酒王国となっていて、全国新酒鑑評会での金賞受賞数が24銘柄とダントツの1位で、2012年から3年連続で日本一となっています。
『奈良萬純米無濾過生原酒おりがらみ』をグラスに注ぐと微発泡の薄っすらと白い色合いで、香りは完熟メロンを思わせ『鳳凰美田』にも負けていません。味わいはフルーティ且つジューシーさが濃く、舌にピリピリくるところも見逃せない旨味の要因のようです。初参加のA氏もこのお酒の素晴らしさを絶賛して下さいました。
「結 純米吟醸雄町の無濾過」 美女たちの表情も明るく
三本目もフルーティさがハンパなく、茨木県結城市の結城酒造が醸す『結 純米吟醸備前雄町無濾過生原酒』です。この酒蔵は桃山時代に当地に摂津より酒職人を招いて酒造りを始めたとの事で、創業の桃山時代は最古と言っても過言ではありません。実際に酒蔵は安政年間に建てられたものを現在も使用しています。
酒米は備前雄町を使用し酵母は蔵付きの酵母で、敷地内より湧き上がる井戸水を使って蔵元の奥様が杜氏として醸しており、槽口よりタラタラと垂れ落ちるお酒を瓶に直に詰めた、日本酒度-1.0、酸度1.5の甘口生酒です。注いだグラスからは、果実のジュースを思わせるような華やかな香りが。口に含むと優しくフルーティ&ジューシーな味わいに爽やかな酸が同調し旨味となっています。
奈良萬対結の対決 T氏とI氏は鳳凰美田派?
K氏とM氏未だ酔ってない! やっぱり酔鯨か
後半は近況紹介タイムもあるということで緊張気味な方も。これから4本目となり、まだまだ美味しいお酒が出てきますが次回の後編へと続きます。お楽しみに~♪。
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