2021年12月27日月曜日

酒蔵祭りで購入『喜久盛 純米生原酒嫉み(そねみ)』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。また、今年も年末まで辛抱強くご覧頂き、心より感謝申し上げます。

とうとう今年最後の更新となりました。今年一年良く続いたものだと我ながら感心しております。これもひとえに、「見てるよ」「楽しみにしてるよ」と応援してくださっている方々のお力添えのおかげと感謝しております。来年のどこの時期まで頑張れるか、行き当たりばったりですがブログを更新したいと思っておりますので、今後とも暖かく見守って頂ければ幸いです。

さて、県内外はもとより関東方面からもお客が集まる八戸市の八食センターでは、年末が近づくと「酒蔵祭り」のイベントが開催され、多くの日本酒ファンで混み合います。今年も青森、岩手、秋田、山形県の蔵元が大集結し賑やかに開催されました。


入口の風景  所狭しと


いろんな酒が 蔵ランク1位八仙も

そんな目移りする中で、私が購入させて頂いたお酒は岩手県北上市に唯一残る200石の小さな蔵で、創業明治27年の喜久盛酒造株式会社が醸す『喜久盛 純米生原酒嫉み』でした。平成15年に四代目の蔵主が急逝し、30歳で蔵主となった五代目が、先ず行ったのは「純米酒を造る」と云う事でした。また、営業面では漫画家やデザイナー、ミュージシャン等とコラボし、商品開発やプロモーションをする事で販売強化に繋げ、独自の発展を遂げている酒蔵です。

そして今回のお酒は、五代目が東京のサンシャインシティで開催された日本酒フェアで、徳島県の三好菊酒造の蔵主と酒造りで意気投合し、酵母を交換して精米歩合55%の純米酒を造ろうとコラボが決定しました。




嫉み(そねみ)  画江戸川ずるこ


裏書をどうぞ  酒色は琥珀色

喜久盛酒造では酒米を岩手県産「ひとめぼれ」に、交換した「徳島県オリジナル酵母」で酒を仕込み、名前を『嫉み』とし、三好菊酒造では酒米を徳島県産「日本晴れ」、酵母は岩手県オリジナル酵母「ゆうこの想い」で仕込み妬み』としました。この奇妙なネーミングの名付け親は2つの蔵主の共通の知人であり、ラベルのデザインを担当した江戸川ずるこさんで、『嫉み』は山里を疾る風神を、『妬み』は甘美に泣く雷神をイメージし製作したようです。

日本酒度-1、酸度1.3の『喜久盛 純米生原酒嫉み』を蛇の目に注ぐと、酒色は琥珀色で酸を感じさせますが、香りを利くと甘そうな気がします。口に含むと果物ジュースのように甘く、直ぐに濃厚な酸味が追いかけてきます。呑み込むと酸が咽喉に刺さるようにジワッときますが、スッキリとした味わいも口腔に残ります。甘いのに飲み飽きしないお酒でした。こうなると三好菊の『嫉み』も気になるところです。

喜久盛酒造のお酒のネーミングには驚くしかないものが多く、『タクシードライバー』や『ビクトル投げからの膝十字固め』、『電気菩薩』『死後さばきにあう』等々、どんな味か想像を絶するネーミングのお酒が揃っています。気になる方は蔵のホームページをご覧になって下さいね。

今年一年、応援頂き誠にありがとうございました。元日には恒例の、2021年「日本酒気に入りましたランキング」を発表致しますので、期待して下さいませ。それでは皆様良いお年を~。♪

(。・_・。)ノ

2021年12月20日月曜日

ポップなラベル『松の寿 純米吟醸HADEなMATSUKOTO※当社比』

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今年の緑化まつりでシャクナゲを購入し楽しんだのですが、小さな鉢は軽く、ちょっとした風で転倒するため、一回り大きな鉢に植え替えました。土は鹿沼土を主体としてピートモスとパーライトを混合しています。来年もきれいな花を咲かせくれるのを、今からとても楽しみにしています。


土を準備  混合しました


  着手前  植え替え完了

さて、今回の家呑みのお酒は、旭ケ丘の「くるみや」さんから購入させて頂いた、ポップなラベルの松の寿 純米吟醸HADEなMATSUKOTO※当社比です。お正月のお酒を予約注文に伺った際、冷蔵庫を探索して発見しました。このお酒は栃木県塩谷郡の松井酒造店が醸しており、創業は幕末の慶応元年(1865)で、石高は約500石程度と小規模な酒蔵です。

代表銘柄は『松の寿』で、御目出度さを表す松竹梅の最上位にある「松」と、幸せの総称を表す「寿」を合体させた酒名は、目出度さの極致だと思われます。また、『松の寿 純米吟醸HADEなMATSUKOTO※当社比』の酒名には、「コロナ禍で厳しい状況が続いていますが、こんな時だからこそパッと明るく派手に行こう」という想いが込められているようです。そして、酒名の最後にある「※当社比」は、『松の寿』の一般的なラベルと比較すると派手だと申し上げております。




本当に日本酒? ど派手なラベル




裏書をどう 仄かに琥珀色

酒米は酒造好適米の栃木県産「五百万石」を使い、酵母は香気が高く酸の生成が少ない協会1801酵母。仕込み水は蔵の裏から湧き上がる超軟水で醸し、日本酒度は±0、酸度1.7のお酒になっています。

開栓すると、瓶の中から立ち上がる香りは、香量も多く華やかでフルーティな吟醸香。蛇の目に注ぐと酒色は透明か…いや、仄かに琥珀色で、口に含むと上品でジューシーな甘さを強く感じます。舌にピリ感は無く、甘さの後には口腔に爽やかな辛さがきて、仄かな酸味を残してスッとキレてゆきました。五百万石から協会1801酵母により旨味を上手に引き出す造りに、杜氏の力量を感じました。

そう云えば、お正月のお酒を予約注文に伺ったと文頭で書きましたが、今年も来福酒造の『来福純米超しぼりたて生原酒』を注文して参りました。元旦に配達されるため、チャイムが鳴ると「あっ、来福が来た!」と喜びの度合いも一入です。早く来い来いお正月。♪

(。・_・。)ノ

2021年12月13日月曜日

弟と語る、呑む『森の風 秋津穂507純米無濾過無加水生酒』

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八戸市が誇る八戸酒造は『陸奥八仙』で人気の酒蔵ですが、今年は世界酒蔵ランキングで全国の有名酒蔵を抑えて、とうとう日本一に輝きました。第二位は『紀土』の平和酒造(和歌山)、第三位は『蓬莱』の渡辺酒造店となりました。因みに、昨年は第一位が渡辺酒造店、第二位八戸酒造、第三位は『』の清水清三郎商店でした。インターネットで検索してみて下さい。上位を獲得し続けると云う事は、単純に万人が呑んでも美味しいお酒なのだと思っております。八戸に生まれてラッキ~!!。

さて、先日弟が2ヶ月ぶりにお酒を御相伴にやって参りました。弟は米焼酎で私は日本酒を勝手気ままに手酌で酌み交わします。子供たちの話や仕事の話など尽きることが無く、四合瓶が空になるまで懇親を深めましたが、当日の懇親のためにと弟が持参してくれたお酒が森の風 秋津穂507純米無濾過無加水生酒でした。



風の森507  無濾過無加水




裏書をどうぞ  酒色は透明

このお酒は享保四年(1719)創業で、日本酒発祥の地、奈良県御所市の油屋酒造が醸しており、元々慶長年間に製油業を営んでいた当主が油屋長兵衛と名乗っていたのですが、享保四年に酒造業となっても屋号は変えずに現在に至っているのです。

また、酒蔵の近くには日本書紀にも登場した風の神を祭る「風の森神社」があり、そこから酒名を頂いています。すべてのお酒を純米無濾過生酒にこだわって醸し、消費者にお酒の優劣を誘導する吟醸・大吟醸と云う表記をせずに、消費者の舌で好みのお酒を決めてほしいと自信満々の酒蔵です。

森の風 秋津穂507純米無濾過無加水生酒』の酒米は契約栽培米の奈良県産「秋津穂」を使い、酵母は醗酵力が強く華やかな香りの自社培養7号酵母、そして仕込み水は大阪と奈良の県境の金剛葛城山系より岩盤の下を流れてきた深層地下湧水の硬水を井戸から汲み上げて使っています。因みに酒名の『507』は、50%精米の大吟醸で7号酵母使用と云う意味です。

開栓すると発酵中を示す「ポンッ」と音がして、蛇の目に注ぐと微炭酸の細かな泡が、ぐい吞みの内側に張りつきます。お酒の色は仄かに琥珀…いや透明で、華やかな果実の香り。口に含むと舌にピリッと辛さを感じますが、直ぐにジューシーな味わいが覆います。上品な甘さと呑み込む際の酸味、キレもよく美味しいお酒でした。

焼酎派の弟には、今回、五所川原の立佞武多がラベルになったお酒を準備しましたが、美味しく呑んでくれたものと思っています。しかし、米焼酎は種類が少ないため、選択の余地があまり無く、焼酎メーカーの方々には焼酎ファンのためにも、もう少し頑張って銘柄を増やしてほしいと思っています。♪

(。・_・。)ノ

2021年12月5日日曜日

海ぼうずさんで乾杯『陸奥八仙特別純米限定おりがらみ』

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年末が近づき忘年会のシーズンですが、居酒屋さんもコロナの影響で例年よりは客足が落ちるかも知れず気を揉んでいる事でしょう。何とか頑張って良いお正月を迎えて頂きたいと願っています。


大型冷蔵庫最上階  2階、3

さて11月末、半年ぶりに相棒と二人で居酒屋さんへ呑みに出ました。もちろん、六日町の「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんです。ワクチン注射を2回打って一週間以上が経過し、且つここ数日コロナの発生が無かったため、ようやく繁華街へ出られる記念すべき日となりました。やったー!!。

記念すべき日の乾杯に選んだお酒は、地元八戸酒造の『陸奥八仙特別純米限定おりがらみ』という、地元にしか卸さない限定酒です。八戸に生まれて幸せ。酒米は青森県産米の「まっしぐら」を60%まで磨き、明利小川酵母を泡無しに改良した協会1001酵母で醸し、滓を含んだままで瓶に詰めています。日本酒度は+3位でしょうか、酸度も1.51.6位に感じましたが。

グラスに注ぐと細かな滓で仄かに曇っています。口に含むと滓がらみの酸味が口を突きますが、ゆっくりとフルーティな味わいに変わります。それ程辛さは無く、呑み込むとスッキリとキレていきました。そして乾杯酒はあっという間に、一気に口腔へと流れ込んでゆきました。

陸奥八仙特純 来福もも


モダン仙禽 町田酒造

その後は茨城の『来福元祖くだもの桃生酒』、栃木の『モダン仙禽無垢2021無濾過原酒』とガンガン頂き、冷蔵庫の奥に隠れた群馬県の雄を発見!。それは群馬県前橋市で創業明治16年の町田酒造店が醸す『町田酒蔵55純米吟醸雄町直汲み無濾過生酒』で、「全量小仕込み」の手造りに拘り、搾ったお酒は3分以内に瓶詰めを徹底していると云う酒蔵です。スバラシイ。

私の記憶では、ハズレが無いのも町田酒造店のお酒で、代表銘柄は『清嘹』でしたが、現在の五代目の蔵主が蔵名を冠した『町田酒造』を代表銘柄として、今では超人気酒の仲間入りを果たしています。酒米は岡山県産雄町で、仕込み水は利根川の伏流水を蔵内の井戸より汲み上げて使い醸しています。日本酒度-2、酸度1.7の無濾過のフルーティな生酒です。

栓を抜くと微発泡感があるのですが、コロナ禍でお客が少ないため開栓してから時間が経っているのか、ピチピチ感は感じませんでした。香りは仄かですがフルーティで、口に含むとややジューシーな甘さで、雄町の米の旨さも感じます。呑み込むとキレも良く、穏やかな酸味を残してキレてゆきました。


  たかちよ  無窮天穏


  弥久杜の蔵 
AKABU


  望スプラッシュ 十四代中取り

語らいは尽きることなく、話しては呑みを繰り返し、新潟の『たかちよ純米吟醸かめの尾』、島根の『無窮天穏生酛純米吟醸天雲』、福岡の『弥久純米酒杜の蔵』、岩手の『AKABU純米酒NEWBORN生酒』、栃木の『望スプラッシュ純米大吟醸直汲み生原酒』そしてシメの山形の『十四代中取り純米吟醸播州山田錦生詰め』でお開きとなりました。

当八戸市はコロナが1ケ月以上発生が無く、当夜もお店にはお客様が結構入っていました。しかし、忘年会の予約はゼロだと云う店主の寂しそうな物言いは、「飲み会不要論」を加速させたコロナ禍のご時世に正当にも聞こえるようでした。居酒屋の皆様方には是非頑張ってほしいと願っています。♪

(。・_・。)ノ