日本酒好きな会社の同僚に居酒屋「海ぼうず」さんの話をして、興味を示してくれたので自信満々で誘いました。
毎度3階は立派なお酒 1階2階も素晴らしい
乾杯は私が『不動ふさこがね磨き80純米生原酒』で、相方は福島県の玄葉本店が醸す『特別純米あぶくま』です。『不動』を醸す千葉県香取郡にある鍋店(なべだな)株式会社は、元禄二年(1689年)の五代将軍綱吉公の御世に、鍋座(金座・銀座と考え方が同じ)での製造権を持っており、更に佐倉藩より1050石の酒造株をも与えられ、成田山新勝寺の門前で酒造りを行ったという老舗の酒蔵です。
乾杯は千葉県の不動 福島県のあぶくま
『不動ふさこがね磨き80純米生原酒』は磨きが80%なので、低精白特有の雑味があるため極低温でのもろみ管理が必要になり、とても手間暇が掛るお酒です。日本酒度は-14、酸度2.7、そしてアルコール度数は15度の甘酸っぱいお酒です。香りは優しい原酒系の香り。口に含むとフルーティ&ジューシーさが口中に広がり、呑み込んだ後に酸味が感じられます。辛さはさほどありません。インパクトのある美味しいお酒でした。
扶桑鶴(ふそうづる) 一白水成酒未来
旭日ひやおろし 自然郷セブン
2杯目は島根県益田市、桑原酒場の辛口『扶桑鶴純米吟醸佐香錦』をチョイス。3杯目に秋田県秋田郡五城目町の福禄寿酒造の『一白水成純米吟醸酒未来』、続いて滋賀県愛知郡で創業天保二年、藤井本家が醸す『旭日辛口純米原酒ひやおろし』、福島県西白河郡の合名会社大木代吉本店の『自然郷 七(セブン)』等々、冷蔵庫の中を「日本酒掃討作戦」のように次々と頂戴しました。
イチゴのような射美 裏書きを読んで下さい
吞み放題タイムも終了して最後の1杯に選んだのは、冷蔵庫3階より『特別純米 射美 槽場無濾過生原酒』でしたが、このお酒のコンセプトは何と「イチゴ」です。・・・「イチゴ」って。岐阜県揖斐郡大野町にある杉原酒造が醸しており明治25年の創業です。年間僅か20石の仕込みなので日本で一番小さな蔵元と言われており、そのお酒が入手困難なのは生産量が少ないからと思っていましたが、呑んでみて判りました。「旨い!!」から入手困難です。原料米の「揖斐の誉」は母を「山田錦」、父に短稈で心白発現の高い「若水」を交配させており血統書付きの酒米です。造った酛を二つに分けて発酵させ、時期をズラして投入して酵母を活性化させるという工夫で美味しいお酒を醸しています。
香りはフルーティさが強くジュースのような匂いが。口に含むと強烈なイチゴ感が口中に溢れ、とてつもなく甘くジューシーに感じますが、要所要所で日本酒本来の米の旨味が感じられます。こんなに甘いお酒が日本酒度は-2、酸度に至っては2.0で、ホント?って思いました。この完成度は今年のランキング入り間違いなしの逸品でした。
今回も素晴らしいお酒を提供して頂き感謝でイッパイです。同僚もきっと満足してくれたものと思っております。次回はいつ来られるのか分かりませんが『射美』はもう無くなってるんだろうなぁ。♪
\(。・_・。)ノ