いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。
先日、小幡建設日本酒クラブ会長と事務局の私、会員のT氏の3人で八戸駅前の日本酒居酒屋「松膳」さんに伺い懇親を深めました。こちらのお店は海鮮系がシビレルほどに美味しく、お刺身はもちろんウニやアワビ、八戸ならではの鯨のお刺身もあり、お寿司も戴ける「寿司居酒屋」です。
寿司居酒屋松膳さん この酒瓶をご覧下さい
乾杯は会長とT氏はビール、私はもちろん日本酒ですが品揃えが多くて迷ってしまいます。私がお願いしたのは福島県の『天明 中取り伍号』でした。
乾杯の天明 裏書をご覧下さい
明治37年創業の曙酒造合資会社では酒造りを行っていた先代が急死し、OLから結婚して主婦になっていた娘さんが蔵を継ぎます。ただ継いだだけではなく、世に通用する日本酒を目指して夫婦で地元の「酒造りアカデミー」に入学。その傍ら国内の酒蔵を訪ね学ぶこと3年、美味しい日本酒を目指し行き着いたところが『天明』でした。
造るお酒の全てが純米で且つ無濾過なので、敢えて酒瓶には無濾過と表示しておらず、日本酒鑑評会へ出品するお酒と市販されるお酒を差別しないところは立派です。
酒米は会津産の「夢の香」、酵母は自社酵母、仕込み水は銘水「辰巳の水」を使用し日本酒度+2、酸度1.8のお酒です。立香はフルーティで華やか系。口に含むとジューシーな甘さが口中に溢れます。また優しい酸が後味をスッキリさせ最後に辛さが余韻に残りました。思わず「おいしい~」と声を出しました。
皆さんのチョイス 私は新潟の『村祐』
ビールの後は会長、T氏も日本酒に参戦し、会長が『一白水成良心特別純米』、T氏は『天寶一山田錦純米吟醸生攻め』を、そして2杯目の私は『村祐夏の生酒』で攻めました。新潟県新潟市で越後平野のほぼ中央に位置する村祐酒蔵が平成14年に立ち上げたブランドが『村祐』で、品評会入賞より自分が目指す理想のお酒をお客様に美味しいと言って呑んで頂く事を優先にして醸しています。
『村祐夏の生酒』がグラスに注がれると、仄かにフルーティな香りが。口に含むとピリ感は無く、爽やかにジューシーで上品な甘さ、そして穏やかな酸味と辛さでバランスの良さが光ります。う~ん『天明』と『村祐』、甲乙つけ難い。
香露の本醸造 会長とT氏で酒談義
3杯目は熊本県の至宝、『香露上撰本醸造』を頂きました。『香露』を醸す熊本市の株式会社熊本県酒造研究所は「協会9号酵母」の発祥蔵として有名で、別名「香露酵母」とも呼ばれています。9号酵母は酸が少なく華やかな香りから、吟醸仕込みに最適で、日本酒の歴史を変えた貴重な酵母ともいわれています。
『香露上撰本醸造』をグラスに注ぐと香りは仄かで薄っすらですがフルーティさを感じる香り。口に含んでビックリ!!。旨~い!!。日本酒度0、酸度1.5とやや甘口で、酸味と辛さ、甘さや渋味などがバランスよく混じり合い厚みのある旨さが。アル添の本醸造でこの味わいに本当にビックリで会長にも一口勧めてしまいました。本醸造なのになぁ~。
〆は不老泉で 獅子舞の乱入
中締めで頼んだお酒は、滋賀県高島市で万延元年(1860年)創業の上原酒造株式会社が醸す『不老泉山廃純米吟醸亀の尾無濾過生原酒』でした。この蔵は全国で1~2蔵しか行っていない木槽天秤搾りという技でお酒を搾っており、醪からお酒を搾る際に天秤に石を吊るし、その重みで雑味の無いお酒を搾ります。機械だと1日の工程を3日掛けて、手間を惜しまない酒造りなのです。
酒米は貴重な「亀の尾」を93%に「山田錦」を7%ブレンド。比良山系の良質な軟水の伏流水を使い「旨口」を目指して醸しています。グラスから香りはほぼ感じられませんが、口に含むと無濾過特有の米の旨味と甘さが。旨味の乗った酸も感じられ咽喉を通る際に仄かな苦味も。確かにこれは「旨口」と納得できる完成度でした。
八戸三社大祭の中での懇親会だったため、途中で獅子舞の乱入があり会長も頭を噛んでもらい、益々人生の機運が高まったかも知れません。帰りはタクシーで自宅に向かったのですが、途中、山車が道路を塞いでおり、仕方なくタクシーを降りてそこから歩きました。残念と思うでしょうが、まあ良いこともあったんです。秘密ですけど。♪
\(。・_・。)ノ