2017年8月28日月曜日

八戸駅前「松膳」で『天明中取り伍号』


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先日、小幡建設日本酒クラブ会長と事務局の私、会員のT氏の3人で八戸駅前の日本酒居酒屋「松膳」さんに伺い懇親を深めました。こちらのお店は海鮮系がシビレルほどに美味しく、お刺身はもちろんウニやアワビ、八戸ならではの鯨のお刺身もあり、お寿司も戴ける「寿司居酒屋」です。

寿司居酒屋松膳さん  この酒瓶をご覧下さい

乾杯は会長とT氏はビール、私はもちろん日本酒ですが品揃えが多くて迷ってしまいます。私がお願いしたのは福島県の『天明 中取り伍号』でした。

乾杯の天明  裏書をご覧下さい

明治37年創業の曙酒造合資会社では酒造りを行っていた先代が急死し、OLから結婚して主婦になっていた娘さんが蔵を継ぎます。ただ継いだだけではなく、世に通用する日本酒を目指して夫婦で地元の「酒造りアカデミー」に入学。その傍ら国内の酒蔵を訪ね学ぶこと3年、美味しい日本酒を目指し行き着いたところが『天明』でした。

造るお酒の全てが純米で且つ無濾過なので、敢えて酒瓶には無濾過と表示しておらず、日本酒鑑評会へ出品するお酒と市販されるお酒を差別しないところは立派です。

酒米は会津産の「夢の香」、酵母は自社酵母、仕込み水は銘水「辰巳の水」を使用し日本酒度+2、酸度1.8のお酒です。立香はフルーティで華やか系。口に含むとジューシーな甘さが口中に溢れます。また優しい酸が後味をスッキリさせ最後に辛さが余韻に残りました。思わず「おいしい~」と声を出しました。

皆さんのチョイス  私は新潟の『村祐』

ビールの後は会長、T氏も日本酒に参戦し、会長が『一白水成良心特別純米』、T氏は『天寶一山田錦純米吟醸生攻め』を、そして2杯目の私は『村祐夏の生酒』で攻めました。新潟県新潟市で越後平野のほぼ中央に位置する村祐酒蔵が平成14年に立ち上げたブランドが『村祐』で、品評会入賞より自分が目指す理想のお酒をお客様に美味しいと言って呑んで頂く事を優先にして醸しています。

村祐夏の生酒』がグラスに注がれると、仄かにフルーティな香りが。口に含むとピリ感は無く、爽やかにジューシーで上品な甘さ、そして穏やかな酸味と辛さでバランスの良さが光ります。う~ん『天明』と『村祐』、甲乙つけ難い。

香露の本醸造  会長とT氏で酒談義

3杯目は熊本県の至宝、『香露上撰本醸造』を頂きました。『香露』を醸す熊本市の株式会社熊本県酒造研究所は「協会9号酵母」の発祥蔵として有名で、別名「香露酵母」とも呼ばれています。9号酵母は酸が少なく華やかな香りから、吟醸仕込みに最適で、日本酒の歴史を変えた貴重な酵母ともいわれています。

香露上撰本醸造』をグラスに注ぐと香りは仄かで薄っすらですがフルーティさを感じる香り。口に含んでビックリ!!。旨~い!!。日本酒度0、酸度1.5とやや甘口で、酸味と辛さ、甘さや渋味などがバランスよく混じり合い厚みのある旨さが。アル添の本醸造でこの味わいに本当にビックリで会長にも一口勧めてしまいました。本醸造なのになぁ~。

〆は不老泉で  獅子舞の乱入

中締めで頼んだお酒は、滋賀県高島市で万延元年(1860)創業の上原酒造株式会社が醸す『不老泉山廃純米吟醸亀の尾無濾過生原酒』でした。この蔵は全国で12蔵しか行っていない木槽天秤搾りという技でお酒を搾っており、醪からお酒を搾る際に天秤に石を吊るし、その重みで雑味の無いお酒を搾ります。機械だと1日の工程を3日掛けて、手間を惜しまない酒造りなのです。

酒米は貴重な「亀の尾」を93%に「山田錦」を7%ブレンド。比良山系の良質な軟水の伏流水を使い「旨口」を目指して醸しています。グラスから香りはほぼ感じられませんが、口に含むと無濾過特有の米の旨味と甘さが。旨味の乗った酸も感じられ咽喉を通る際に仄かな苦味も。確かにこれは「旨口」と納得できる完成度でした。

八戸三社大祭の中での懇親会だったため、途中で獅子舞の乱入があり会長も頭を噛んでもらい、益々人生の機運が高まったかも知れません。帰りはタクシーで自宅に向かったのですが、途中、山車が道路を塞いでおり、仕方なくタクシーを降りてそこから歩きました。残念と思うでしょうが、まあ良いこともあったんです。秘密ですけど。♪

(。・_・。)ノ

2017年8月21日月曜日

夏本番「陸奥八仙 夏の蔵まつり2017」

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先月、八戸酒造様の酒蔵において「陸奥八仙 夏の蔵まつり2017」が賑々しく開催されました。二部構成の第一部は11時より【蔵びらき】として、蔵人が案内する酒蔵見学をはじめ、BAR HASSENのコーナーでは蔵内のカウンタースペースで夏酒や限定酒を準備しており、その他にもクラフト市や八戸屋形船新井田丸での新井田川下りなどのイベントが盛りだくさんでした。

八戸酒造は川沿いに  ウエルカムドリンク

また第二部は17時より【佐藤竹善スペシャル】と銘打ちSing Like Talkingのボーカルの佐藤竹善さんのスペシャルライブがありました。実は私、このライブが聞きたくて参加致しまして、Sing Like Talkingの大ファンなのです。

お出迎えはこんなで  吞み比べセットです

会場に到着すると10枚綴りのお酒用のチケットを買い、早速カウンタースペースへ直行。小さなぐい呑みが3個連なった吞み比べセットをお願いし、『陸奥八仙純米大吟醸華想い40』『陸奥八仙レイメイ40純米大吟醸』『陸奥八仙№49純米大吟醸』の贅沢な品揃えが目の前に運ばれます。

陸奥八仙純米大吟醸華想い40』は青森を代表する酒造好適米「華想い」を40%まで磨いて仕込んだ文句なしのフルーティ&ジューシーに辛さと酸味が融合する逸品。続く『陸奥八仙レイメイ40純米大吟醸』は、「レイメイ」は昭和40年代に作付されていたお米で、華吹雪の親にあたる酒米です。それを40%まで磨いて旨味がぎっしり詰まった心白の部分で醸しています。スッキリとしていてフルーティ、程々の辛さや酸味も融合させた旨味もたっぷりのお酒でした。最後の『陸奥八仙№49純米大吟醸』の「№49」は107本のタンクの中の49番目という事で、香りは華やかでフルーティ。酸味のバランスがよく、どっしりとしたさすがIWCの大吟醸の部でトロフィを獲っている蔵ならではのお酒という味わいでした。「あっ」と驚いたのは、日本酒クラブのKさんも浴衣で御出でになっており、洋装とは違ういでたちに美人度もアップ。会場内での存在感はバツグンでした。

いよいよ始まる   歌声最高~!!!

その後、お酒を販売しているテントへチケットを千切っては呑み、千切っては呑みですっかり酔ってしまった頃、あの歌声が!!。そうです【佐藤竹善スペシャルライブ】が始まりました。つかみは何と!大滝詠一の「君は天然色」で、私のための選曲というような気がします。残念な人を亡くしましたが私も大滝詠一のナイアガラソングに魅了された一人です。パワフルでもやさしい歌声に気分は最高で、途中で合流した日本酒クラブのH君には「柳町さん、ノリノリでしたねぇ」と冷やかされていましたが・・・。持ち歌で大ヒット曲の「Spirit of Love」をはじめ次々と披露し、大喝采の蔵まつりの夜は更けていきました。♪
(。・_・。)ノ

2017年8月14日月曜日

つじむら酒店より『青煌純米吟醸しぼりたて生原酒』


 
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お盆休暇中の更新ですが曜日の感覚が希薄となっており、本日が月曜だという事に気づかず、夜の更新となりました。長男が灼熱の愛知県より極寒の八戸へ帰省していて、風をひかせないように気遣っています。

さて、先日、ある企業の安全パトロールのため東北町の千曳まで行ってきました。千曳というと、あの素晴らしい日本酒がたくさんある平内町の「つじむら酒店」が目と鼻の先・・・かと思って車で向かいました・・・が、結構、浅虫に近くて20分ほど掛りました。美味しいお酒を手に入れるのは簡単ではありません。

その「つじむら酒店」の大型冷蔵庫にキラ星の如く入っているお酒の中から、私が気合を入れて購入してきたお酒は、『青煌純米吟醸しぼりたて生原酒』でした。山梨県北杜市の武の井酒造は創業が慶応元年(1865)で、年間80石を醸す小さな酒蔵で造っており、2007年より『青煌』を立ち上げました。仕込み水は名水百選に選ばれた八ヶ岳南麓からの伏流水を井戸から汲み上げ使っています。

青煌つるばら酵母 カッコイイ瓶だと

裏書きにも注目し お酒の色は仄かに

青煌純米吟醸しぼりたて生原酒』の日本酒度は+1.0、酸度1.7で、つるばらの酵母をメインで使用し、200本限定での販売なので割と入手困難酒かも知れません。利き猪口に注ぐと仄かに琥珀色で、香りも仄かでそれほど感じません。口に含むと優しい酸味が、そしてフルーティな甘さが舌に感じます。ピリ感は無く呑み込むと咽喉にジワジワ感がやってきます。辛さは薄っすらですが甘さと酸で旨味を構築しており、キレも良いお酒でした。

4日後に再度頂くと、熟成された甘さと酸が旨味をパワーアップさせて、ジューシーさも感じました。

青森への車での出張も「つじむら酒店」さんのおかげで楽しみとなり、次の出張が早く来ないかと思っております。♪

(。・_・。)ノ

2017年8月7日月曜日

『相模灘純米吟醸無濾過瓶囲い』で蕎麦の会の暑気払い


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7月半ばに鶴田町のN氏より暑中見舞いを頂戴しました。いつもながら一歩先を行く心遣いに感謝しながらハガキを読ませてもらうと、気さくで思い遣りが溢れる文面に頭が下がりっ放しです。私の暑中見舞い返信ハガキはというと、機械が使えないので手書きのぶっきらぼーな字で本当に申し訳無いのですが、懲りずに今後とも宜しくお願い致します。・・・と、個人様宛のメッセージとなってしまいました。

さて、今年に入り蕎麦を打つ機会に恵まれず、残念ながら未だ23回しか参加しておりません。懇親会の方も前回の「新年度総会」が会社関係の結婚式とぶつかってしまい不参加となりました。その悔しさから今回の「暑気払いの会」には小躍りして参加させて頂きました。

 相模灘は辛口  北海道産吟風で仕込む

会場は六日町の居酒屋「ちょぼや」さんです。そして私が持ち込ませて頂いた日本酒は、神奈川県相模原市の弘化元年(1844)創業、久保田酒造株式会社が醸す『相模灘純米吟醸無濾過瓶囲い北海道吟風50』でした。丹沢山系の伏流水と酸味が少なく香気が高い9号酵母を使い、酒米は北海道産吟風を50%まで磨いて仕込んでいます。そして特筆すべきは、この蔵では全てのお酒を濾過処理せずにできたての味わいのまま届けているのです。

香りは爽やか系で酸の予感がしません。口に含むと舌にピリ感は無いのですが濃い酸味が口中に広がります。呑み進むと口腔がヒリヒリし、咽喉の奥もヒリヒリ、ジワジワ。辛さも若干ですが感じます。日本酒度は+2、酸度は何と1.9と、9号酵母の効果が薄い感じの強力な酸味でした。

さて、今回Y会長が持ち込んで下さったお酒は、酒どころ新潟県は上越市の丸山酒造場が醸す『雪中梅 本醸造』と、今IWCで話題沸騰中、二戸市は株式会社南部美人の『純米吟醸 南部美人』、そして毎回定番ですが他県民にはノドから手が出る青森市の西田酒造『田酒特別純米』の3本です。

会長セレクト3種  すき焼きで日本酒を

ナスのみそ焼きで  シメは手打ち蕎麦で

相模灘純米吟醸無濾過瓶囲い』の後は、新潟県上越市の丸山酒造場の『雪中梅 本醸造』が続きましたが、このお酒、日本酒度が-3.5酸度1.2と淡麗甘口は、酸味が強いお酒の後なので余計に甘く感じたに違いありません。皆さん「美味しい」を連呼していたのでよく分かります。このあと『純米吟醸 南部美人』を半分位呑んだあたりで、Y会長ほか師匠連の自慢の手打ち蕎麦が登場し美味しく頂いたあと中締めです。なんと『田酒特別純米』まで辿り着かず、それは次回へ持ち越しとなりました。

「イイネ」を当ブログへ毎回頂戴するUさんともお会いする事ができ、また蕎麦打ち師匠連と蕎麦談義をいっぱい・いっぱい重ね、次回9月の「新蕎麦の会」での再会を誓い帰路に着きました。♪

(。・_・。)ノ