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4月に入り漸く暖かくなってきました。3月下旬には関東から西日本の桜の開花宣言があり、上野公園内はお花見の方々で埋め尽くされておりました。八戸は本日14日頃の開花予想となっていますが、会社員時代と違ってお花見のイベントが無いのが残念です。したいなぁ、花見。
さて、岐阜の日本酒を殊の外、気に入っております。それは、『百春』で「おおっ」と思い、次の機会に呑ませて頂いた『射美』が超超美味しかったからで、それ以来、『小左衛門』『竹雀』『天領』などなど「岐阜のお酒にはハズレが無い」と言い放っている私です。
『射美』は、仕込みの量が40石程度なので、欲しいといっても流通量が少ないため手に入りません。しかし、時として盛岡駅前の坂本酒店に入荷するのですが、直ぐに売り切れてしまうため、やはりなかなか手に入らないのです。そんな奇跡の日本酒『射美 純米吟醸槽場無濾過生原酒』を、昨年末にお歳暮と称して、日本酒通のF君より頂戴しました。うれし~。
このお酒は、岐阜県の揖斐川と根尾川に挟まれた穀倉地帯、揖斐郡大野町にあり、創業が明治25年の杉原酒造が醸しており、酒蔵の四代目当主とその息子さんで五代目のたった二人で酒造りを行うため、仕込み量は年間僅か40石弱で、キャップにも明記の通り、日本で一番小さな蔵元と云われています。少量で丁寧に醸すお酒は超美味しいため人気も高く、入手困難の幻のお酒となっています。F君はよく手に入れたなぁ。
射美無濾過生 青ラベル
キャップには 裏書をどうぞ
仄かに濁って
酒米は「揖斐の誉」で、母に無敵の好適米「山田錦」を、父に短稈で心白発現の高い「若水」を交配させた酒米です。その「揖斐の誉」を50%まで磨いており、本来は大吟醸ですが純米吟醸としています。酵母は蔵付き酵母で、仕込み水には揖斐川の伏流水を濾過して使っています。丁寧に造ったお酒は、日本酒度は-5、酸度1.6の仄かに薄濁りのお酒です。
蛇の目に注ぐとトロミがあるように感じます。酒色は底の蛇の目が見えるものの、仄かに濁っています。香りはフレッシュで、無濾過特有の香りが甘酒のように感じます。口に含むとジューシーで、結構べったりとした重厚な甘さに驚きました。そして酸味が口腔にジワジワと広がり、バランスを取るように旨味になってゆきます。肴を頂きながら蛇の目のお酒を呑み干すと、今度は辛さが際立ち、しっかりしたキレに繋がってゆきました。美味しいよねぇ、『射美』は。このお酒も今年のランキング入りそうだなぁ。
岐阜のお酒がみんな美味しいのは、やっぱり仕込み水も関係あるのではないかと考えています。同じ酒米で同じ酵母で仕込んでも、水が違えば味わいは全く別の味になります。そういえば水を給水車で汲みに行く酒蔵もあったなぁ。今、伏流水として湧き上がる水は、100~300年ほど前に降った雨水だと本で読んだことがあります。江戸時代の水を使っているのですねぇ。♪
\(。・_・。)ノ