2025年4月27日日曜日

素晴らしく旨い!『町田酒造55特別純米美山錦無濾過にごり生酒』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。スマホでご覧の方は一番下までスクロールして、「ウェブバージョンを表示」でご覧頂くと、アーカイブやカテゴリを楽しめますので、どうぞお試を。

 先日、青森市で開催された「あおもり桜マラソン」10kmの部に参加しました。3月後半に左の股関節がガクガクして、練習をペースダウンしていたので、完走できるか心配でしたが、沿道の方々の温かい応援で頑張る事ができ、無事完走できました。天気予報はガチで雨。しかし、晴れ男の私が参加するとあ~ら不思議、曇り空でしたが雨は免れました。タイムはジャスト1時間で、1kmを6分のペースは満足とはいえませんが、まぁ完走したので今回は納得です。帰りも電車でしたが、途中、道の駅浅虫温泉の「ゆ~さ浅虫」で入浴し、しっかりと疲れをとり体もぽかぽかに。道の駅の裏手にある観音様食堂で「豚の角煮定食」を頂いて体力も回復させ帰ってきました。

スタート前   フリーザも参加

青森ベイブリッジ  完走しました!

さて1月末に、八戸市堤町の「ひろがる酒店」さんに行き『町田酒造55特別純米五百万石直汲み』を買ってきた際に、「もう少しで美山錦のにごりが入るはずなんですが」と店主様から伺っておりました。2月に入ってスマホを見てみると入荷していたため、直ぐに買いに走りました。

3月後半のブログに書いたばかりですが・・・、群馬県前橋市で創業が明治16年の酒蔵で、創業からの主力酒は『清嘹』でしたが、ビールや焼酎の台頭で日本酒の消費量が著しく落ち込んだ際に、現在の五代目の蔵主が「今までに無い美味しいお酒を造れば、必ず手に取ってくれる人がいる」との信念から、蔵名を冠した『町田酒造』を誕生させました。全量手造りの小仕込みで、フレッシュさを損なわないようにと、搾ってから3分以内に壜詰めを徹底しているそうです。また、杜氏は四代目蔵主の娘さんが務めており、その旦那さんは娘婿で五代目の蔵主を引き継ぎ、夫婦で助け合いながら酒造りを行っています。(これも全部前回の使い回しです)

町田酒造特別純米美山錦無濾過にごり生酒の酒米は麹米、掛米とも酒造好適米の美山錦を使っており、55%まで磨いた吟醸酒です。酵母は吟醸香をたくさん生成する協会1801号と、フルーティな酒質に仕上がる群馬KAZE酵母を使っています。また、仕込み水は利根川の伏流水を、蔵内の井戸より汲み上げて醸した、日本酒度-1ALC16度の無濾過の生酒です。個人的には、美山錦のお酒ってそれほどジューシーに醸せない酒米だという固定観念がぬぐい切れません。

町田酒造  開栓注意が

緑色ラベル 裏書をどうぞ

滓が沈んで 仄かに濁り

開栓すると細かなバブルがシュワシュワと浮かび上がります。撹拌せずに蛇の目に注ぐと、酒器の内側にバブルがビッチリと張付き、次々にバブルが浮かび上がってきます。酒色は仄かに濁っており、蛇の目からは爽やかで清々しい香りが漂っています。口に含むと爽やかな甘さがジューシーさを演出。口腔にピリピリと心地よいサイダー感が。そして咽喉もピリピリして、酸味でキレました。







撹拌後 すっかり濁って

今度は撹拌して頂きます。撹拌すると酒色は滓が浮かんで蛇の目がうっすらとしか見えません。香りは同様に爽やかで清々しい香り。期待と共に口に含むと甘さにシャープさが増し、酸も少し強くなりました。甘さも酸味も濃くなったと云う事でしょうか。こんな美山錦は呑んだ事がありませんでした。ランキングに入るなぁ。やっぱり町田酒造は旨い!。

青森在住のマラソンの師匠と一緒に走れるものと考えておりましたが、所用があり当日参加されませんでした。もしかすると八戸のウミネコマラソンでお目に掛れるものと思っています。♪

(。・_・。)ノ

2025年4月20日日曜日

八食センターでウチの奥様が推奨『翠玉特別純米無濾過生 』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。スマホでご覧の方は一番下までスクロールして、「ウェブバージョンを表示」でご覧頂くと、アーカイブやカテゴリを楽しめますので、どうぞお試を。

 昨年の11月に収穫した大根を、食べきれないので畑の土の中に埋めて保存しておきました。ウチの奥様は「土の中で溶けて無くなっているんじゃない?」と申しておりましたが、4月某日スコップで掘ってみると固くしっかりとした大根が出て参りました。おでんにしようか、大根おろしにしようか、大根百珍とも云われる素材なので、どんなお料理になるのかとても楽しみです。先ずは大根おろしで食べようか。

ネコの額を掘る  ほ~ら大根が

さて先日、ウチの奥様とお刺身を買いにスーパーへ向かう途中で、「でも、お刺身は八食センターがいいよね」と言い、「お酒も買ってあげるから八食にいきましょう」とも言われ、気の変わらないうちに八食センターへとハンドルを切りました。

休日の八食センターは激混みでしたが、鮮度抜群で1パック600円のお刺身が、3パック1.200円と激安でした。そわそわしながらお酒売り場へ到着し日本酒を物色していましたが、奥様が「気になっていたお酒があったのよ~」と『翠玉特別純米無濾過生』をチョイスしてくれました。

このお酒を醸す、秋田県湯沢市の両関酒造の創業は明治七年で、酒蔵の名は刀剣に由来し、東の大関は「正宗」、西の大関は「宗近」にあやかり、東西に跨がる酒蔵界の大関(当時は最高位)となるようにと『両関』にしたようです。現在の主力酒はこの翠玉と入手困難酒の『花邑』です。

翠玉』の酒名は、エメラルドのように非常に繊細なお酒と云う意味で名付けられており、『十四代』の高木社長から技術指導がなされた『花邑』の、その技術を引き継いだお酒が『翠玉』でした。

特別純米翠玉  エメラルド



裏書をどうぞ  酒色は透明

酒米は麹米、酒米ともに秋田県産米を55%まで削って使用し、酵母は自社培養酵母を使って醸しています。仕込み水は、栗駒山系から流れ込む皆瀬川の伏流水で、名水百選にも選ばれた「力水」により、ゆっくりと静かに発酵させる低温長期醸造法で醸した、濾過していない生酒でしかも原酒です。日本酒度は-4.1、酸度1.5ALC16度と、数値上は甘口のお酒となっています。

蛇の目に注ぐと酒色は無色透明で、香りは清々しく仄かに吟醸香が。口に含むと爽やかで、甘さが程好く酸味も穏やかに、旨味のある酸。呑み込むと咽喉の奥に小さく灯ったように辛さを感じます。キレも良く旨味がたっぷりと・・・と思っていたら、ず~っと後に苦味がやってきました。一週間後に残った二合を頂きましたが、酸味はそれ程尖っておらず、旨味が増したように感じた次第です。

大根はあと67本が土中に埋まっており、しばらく買わなくても掘ればよい状況にあります。小さくても畑があって良かったと思えます。そしてそれが、今年もまたいろんな野菜を育てようという気持ちに繋がります。♪

(。・_・。)ノ

2025年4月13日日曜日

閉店直前の海ぼうずさんでの乾杯は『みむろ杉DioAbita無濾過原酒』

いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。スマホでご覧の方は一番下までスクロールして、「ウェブバージョンを表示」でご覧頂くと、アーカイブやカテゴリを楽しめますので、どうぞお試しを。

私のイチオシの居酒屋さんは、他の追随を許す事無く「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんですが、何と入居しているビル(いわとくパルコ)が老朽化のために解体予定となり、331日で休業となりました。新たな場所で営業をするのですが、開店準備に一月ほどを要するため、3月末に呑み納めに伺いました。

 いわとくパルコ  通路はさみしく

ご主人は、「閉店まであと数日なので、お酒の本数が大分少なくなっています」と仰っておりましたが、なんのなんの、乾杯に選んだのは奈良県桜井市三輪の今西酒造が醸すみむろ杉DioAbita(ディオアビータ)無濾過原酒でした。こんなお酒ばかりが林立しています。

量り売りエリア  呑み放題エリア








乾杯のみむろ杉

酒蔵の創業は古く万治三年(1660)の創業で、酒名の由来は地元の三輪山を古来より三諸山とも呼んでおり、その山の杉の木には神が宿るとされたことから『みむろ杉』としています。醸造哲学は「清く、正しい酒造り」で、清くは一点の曇りも無い酒造り。正しいは手間暇がどれだけ掛かっても正しい手順を守る酒造り。その哲学を守り醸したこのお酒の横文字『DioAbita(ディオアビータ)』とは、イタリア語で「神宿る」と云う意味です。

酒米は酒米の絶対王者「山田錦」を60%まで磨いて使い、蔵内の井戸より湧き上がる「神の水」と称えられ飲めば万病に効くと云われる霊験あらたかな三輪山の伏流水で醸した、ALC13度の1回火入れの無濾過のお酒で、日本酒度、酸度は非公表となっています。

グラスに注ぐと酒色は透明で、香りはフレッシュで華やかな香りが。口に含むとキレイな口当たりで甘やかにジューシー。直ぐに酸味がきますが苦味はありません。低アルのお酒なので、いくらでも呑めそうなお酒でした。

咲耶美直汲み  紫宙スターラベル








純米五稜

一人乾杯の後は、群馬の『咲耶美純米吟醸直汲み生原酒』を頂き、岩手の人気急上昇中の『紫宙銀河のしずく純米吟醸スターラベル無濾過生原酒』も。4杯目に冷蔵庫から取り出したのが、北海道函館市の『純米五稜』でした。このお酒は、北海道の上川大雪酒造の函館五稜乃蔵が醸しており、202111月に完成した函館市内で54年ぶりとなる酒蔵です。母体となる上川大雪酒造2017年の創業の若い蔵で、蔵主が前職当時に、知り合いの方と上川町の写真を見た際に「こんな場所でお酒を造ったらどんなにおいしいお酒ができることか」と云う話になり、一念発起して酒蔵を立ち上げたそうです。函館五稜乃蔵は上川大雪酒造が道内に構える三つ目の酒蔵になります。「五稜」の由来はもちろん、函館のシンボル「五稜郭」です。

純米五稜』の酒米は北海道産の酒米を70%まで磨き、仕込み水には函館の松倉川水系の超軟水で使い醸しています。大きな仕込みタンクは使わずに、手造りの小仕込みで丁寧に仕込んだ火入れのお酒で、日本酒度、酸度等は非公開としています。

酒色は仄かに琥珀色で、香りは穏やかですがフルーティ。口に含むと円やかな口当たりで、ほんのりと甘いと思ったら、穏やかな酸と仄かに苦みがきて口腔をピリッとさせました。味わった感じでは、日本酒度+56、酸度1.71.8位でしょうか。

至純米生原酒 黒牛純米雄町

次のお酒は新潟県佐渡島の『至 純米生原酒』を頂き、岡山県産雄町を60%精米した和歌山の『黒牛純米酒雄町』と続けて美味しく頂きました。








三井の寿 春

7杯目のお酒は福岡県三井郡大刀洗町で、創業が大正11年みいの寿が醸す三井の寿 春純米吟醸Quadrifoglio(クアドリフォリオ)です。先代の蔵主がフランスのボルドーに行った際、ワイン造りにかける情熱やプライドに感銘を受け、ウチの蔵もこうなるべきだと決意し、帰国後にタンクの既存の酒を全て捨て、純米酒に特化した酒蔵に方針転換して現在に至っています。スラムダンクに登場する「三井寿」の名前は、このお酒から名付けられているのは有名で『三井の寿+14』は背番号に日本酒度を掛けている辛口のお酒です。主力酒は『三井の寿』と『美田』で、福岡では五本の指に入る人気の酒蔵です。

三井の寿 春純米吟醸Quadrifoglio(クアドリフォリオ)』のQuadrifoglio(クアドリフォリオ)は、イタリア語で四つ葉のクローバーを云い、緑色の壜もラベルも、春に咲くシロツメ草をイメージしています。酒米は福岡県をはじめ五つの県で開発した「吟のさと」で、山田錦と遜色のない酒質を醸し、且つ、穂の高さは山田錦より20㎝以上短いため倒れにくく、しかも多収な酒米です。この「吟のさと」を60%に磨いて使っており、酵母は非公表ですが味わった感じでは酸の生成が少なく香気の高い9号系の自社培養酵母を使用しているのでしょうか。仕込み水は筑後川に注ぐ清流、小石原川の伏流水を地下86mから汲み上げて醸し、日本酒度+3、酸度1.8のうすにごりの生酒です。

グラスに注ぐとそれ程濁ってはおらず、香りは穏やかでフルーティな吟醸香。口に含むと爽やかでフルーティな口当たり。結構な甘さがきて、いやな感じの無い軽快な酸が次にやってきます。最後には仄かな辛さで、呑み込むと渋味が咽喉から湧き上がりました。バランスの良いお酒でした。

RYUSUISEN  一ノ蔵祥雲金龍

紀土春ノ薫風  一歩己うすにごり








日高見うすにごり

海ぼうずさんのご主人や女将さんとの会話も弾ませながら、長野県の『市野屋RYUSUISEN風さやか生原酒』、宮城の『一ノ蔵祥雲金龍純米吟醸』、未開封だった和歌山の『紀土純米吟醸春ノ薫風生』、福島の『一歩己純米吟醸うすにごり』、最後のシメは宮城の『日高見純米吟醸うすにごり生酒』で〆ました。

18時に入店し、家に到着したのが20時前で、ウチの奥様は「早かったねぇ」と驚いた様子でした。オレもやればできるのだ。海ぼうずさんの移転・新規オープンの日程は、ホームページで確認してほしいとの事でした。明日から毎日見なきゃならんと思った次第です。♪

(。・_・。)ノ

2025年4月6日日曜日

岐阜の銘酒『射美 純米吟醸槽場無濾過生原酒』

 いつも当ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。スマホでご覧の方は一番下までスクロールして、「ウェブバージョンを表示」でご覧頂くと、アーカイブやカテゴリを楽しめますので、どうぞお試しを。

4月に入り漸く暖かくなってきました。3月下旬には関東から西日本の桜の開花宣言があり、上野公園内はお花見の方々で埋め尽くされておりました。八戸は本日14日頃の開花予想となっていますが、会社員時代と違ってお花見のイベントが無いのが残念です。したいなぁ、花見。

さて、岐阜の日本酒を殊の外、気に入っております。それは、『百春』で「おおっ」と思い、次の機会に呑ませて頂いた『射美』が超超美味しかったからで、それ以来、『小左衛門』『竹雀』『天領』などなど「岐阜のお酒にはハズレが無い」と言い放っている私です。

射美』は、仕込みの量が40石程度なので、欲しいといっても流通量が少ないため手に入りません。しかし、時として盛岡駅前の坂本酒店に入荷するのですが、直ぐに売り切れてしまうため、やはりなかなか手に入らないのです。そんな奇跡の日本酒『射美 純米吟醸槽場無濾過生原酒』を、昨年末にお歳暮と称して、日本酒通のF君より頂戴しました。うれし~。

このお酒は、岐阜県の揖斐川と根尾川に挟まれた穀倉地帯、揖斐郡大野町にあり、創業が明治25年の杉原酒造が醸しており、酒蔵の四代目当主とその息子さんで五代目のたった二人で酒造りを行うため、仕込み量は年間僅か40石弱で、キャップにも明記の通り、日本で一番小さな蔵元と云われています。少量で丁寧に醸すお酒は超美味しいため人気も高く、入手困難の幻のお酒となっています。F君はよく手に入れたなぁ。

射美無濾過生  青ラベル

キャップには 裏書をどうぞ







仄かに濁って

酒米は「揖斐の誉」で、母に無敵の好適米「山田錦」を、父に短稈で心白発現の高い「若水」を交配させた酒米です。その「揖斐の誉」を50%まで磨いており、本来は大吟醸ですが純米吟醸としています。酵母は蔵付き酵母で、仕込み水には揖斐川の伏流水を濾過して使っています。丁寧に造ったお酒は、日本酒度は-5、酸度1.6の仄かに薄濁りのお酒です。

蛇の目に注ぐとトロミがあるように感じます。酒色は底の蛇の目が見えるものの、仄かに濁っています。香りはフレッシュで、無濾過特有の香りが甘酒のように感じます。口に含むとジューシーで、結構べったりとした重厚な甘さに驚きました。そして酸味が口腔にジワジワと広がり、バランスを取るように旨味になってゆきます。肴を頂きながら蛇の目のお酒を呑み干すと、今度は辛さが際立ち、しっかりしたキレに繋がってゆきました。美味しいよねぇ、『射美』は。このお酒も今年のランキング入りそうだなぁ。

岐阜のお酒がみんな美味しいのは、やっぱり仕込み水も関係あるのではないかと考えています。同じ酒米で同じ酵母で仕込んでも、水が違えば味わいは全く別の味になります。そういえば水を給水車で汲みに行く酒蔵もあったなぁ。今、伏流水として湧き上がる水は、100300年ほど前に降った雨水だと本で読んだことがあります。江戸時代の水を使っているのですねぇ。♪

(。・_・。)ノ