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12月8日深夜に震度6強の地震が発生しました。津波警報が発令され、避難指示が出たため、私も家族全員で柏崎公民館に避難しましたが、14年前の東日本大震災を思い出しました。翌日、家に帰ると、棚から物が落ちたり、本棚が倒れたり、足の踏み場が無いほど、家の中がぐちゃぐちゃでした。夜が明けると、市内の被害の大きさが明らかになってきて、テレビやラジオで放送されている通りです。
さて、私の行きつけの居酒屋さんと云えば、「酒と肴と男と女 海ぼうず」さんでしたが、令和7年3月末で入居するビルが解体のため、新たな店舗として30mほど離れた大松ビルの3Fに、5月9日移転し再開しております。‥が、考えるところもあり、私は未だ顔を出しておりませんでした。
しかし、N常務、H氏に声を掛けて頂き、10月の末日に漸く新店舗へと入店の運びとなりました。目出度い。当日は彼らの友人で、何度か御一緒させて頂いたT氏と私の4名です。急な階段を上がり、辿り着いたフロアには看板が見えず、不安でしたが少し進むと見慣れた看板が。店内に入ると久々に見る御主人は元気溌剌そのもので、奥様も意気軒昂。
店内は全てテーブル席となっており、胡坐や膝打ちをしづらい方でも、ゆっくりできる御席となっています。また、いつもの日本酒専用冷蔵庫を見ると、ひやおろし・秋あがりと生酒が半々くらいで、最上段には貴重な日本酒がキラ星のように並んでいます。
飲み放題エリア 貴重酒エリア
私が乾杯に選んだのが、山形県の鯉川酒造が醸す辛口の『純米吟醸鯉川Beppin出羽の里』でした。いわゆる「ジャケ買い」という訳です。「海ぼうず」さんと云えば呑み放題なので、ドンドン果敢に攻めてゆきました。頂いたお酒は、写真の通りです。
鯉川Beppin よこやまSILVER7
神渡旨口原酒 天狗舞山廃
望bo:スプラッシュ 津島屋無濾過生
光栄菊 清海
乾杯の次に頂いたのが長崎の『よこやまSILVER7純米吟醸生詰』です。このお酒は、長崎県壱岐島で創業大正13年の重家酒造が醸しています。元々壱岐には十七の酒蔵がありましたが、徐々に蔵の数が減り、最後に残った唯一の酒蔵が重家酒造でした。しかし、他の廃業した酒蔵同様、杜氏の高齢化と経営難により、1990年に日本酒造りを断念し、「ちんぐ」という焼酎を造っていましたが、現在の社長が2013年から山口の『東洋美人』を醸す澄川酒造場で5年間修業した後、2018年に自身の日本酒蔵を壱岐に建設し、重家酒造を復活させました。そして昨年4月の松尾大社第7回酒-1グランプリでは、『純米大吟醸よこやまPrrincessMichiko』が何とグランプリを受賞し、優勝蔵となっています。
『よこやまSILVER7純米吟醸生詰』の酒米は、麹米、掛米とも酒造好適米の絶対王者「山田錦」を使い、酵母は「SILVER7」とある通り穏やかな吟醸香の協会7号酵母で、仕込み水は蔵の地下約90mから汲み上げた軟水で醸しています。日本酒度、酸度は非公開ですがALC15度で、無濾過の1回火入れです。
グラスに注ぐと酒色は仄かに琥珀色で、香りは香量も多くフルーティで華やかな香り。口に含むと生酒のようなフレッシュさで、やや淡麗ながらジューシーな甘さを感じます。少しすると仄かな酸の後に僅かに苦味を感じてキレてゆきました。長崎を代表する、実に旨いお酒でした。次に広島の『加茂金秀秋あがり純米酒』、そして写真の通りガンガン吞んでいきます。
賀茂金秀秋あがり 鳳凰美田初しぼり
メガネ専用コラボ W純米美郷錦
聖 渡舟70生酛 吉田蔵U石川門
最後の締めには冷蔵庫最上段よりチョイス。石川県を代表する『手取川』の吉田酒造店が、現7代目により2021年から醸している新シリーズの『吉田蔵U-石川門モダン山廃火入れ』を頂戴しました。創業が明治3年で、手取川扇状地の石川県白山市に酒蔵はあり、能登杜氏が最も得意とする山廃造りを行っています。今回のお酒は、吉田酒造店が独自に研究した「モダンな味わいの山廃」の技で醸した山廃の原酒です。そしてこのお酒の『U』は「優しい」の優、「あなたへ」のYOUからとっているそうです。
酒米は、石川県が旨い酒を造るために特別に育成されたオリジナルの酒造好適米で、心白が大きく優しい甘さが特徴の「石川門」です。酵母は協会9号酵母に近い金沢系自社培養酵母で、香りのバランスが良く、淡麗な酒質となる特徴があります。仕込み水には「白山の名水」の伏流水を使った、日本酒度-3、酸度1.8、アルコール度数13%で、1回火入れの夏酒です。
グラスに注がれたお酒は滓でうっすらと濁っています。香りは華やかで、口に含むとフルーティで、瑞々しくジューシー。とてもとても山廃、しかも火入れとは思えません。呑み込むと穏やかな酸味と仄かな苦みでキレました。さすがに『吉田蔵U-』は旨いと唸った次第です。山廃なのになぁ。
ほろ酔いの皆さん
お陰様で久々に一升近く呑ませて頂きました。三人に深くお礼を申し上げ、足取りも不確かに三日町でタクシーを拾って帰路に着きました。
9日は家の中の片付けをして、何とか一息ついています。さて、この度の地震で被災した、各店舗の方々に心よりお見舞いを申し上げます。年末の書き入れ時だったのに、もう気の毒としかいえません。しかし頑張るしかないので、みんなで力を合わせて頑張りましょう。♪
\(。・_・。)ノ